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[TRIPLE VISION]
TRVE-0109
¥1,800(税別)
amazon | TOWER RECORDS | HMV -
1. Death March
2. Reincarnate
3. Puppets 3 (The Grand Finale) (feat. Dani Filth)
4. Unstoppable
5. Everybody Sells Cocaine
6. Contemptress (feat. Maria Brink)
7. Break The Cycle -
8. Generation Lost
9. Dark Passenger
10. Wasp
11. Dead As Fuck
12. Final Dictvm (feat. Tim Sköld)
13. Carry The Torch
14. Sinematic (Acoustic Version) [Bonus Track]
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2005年の結成からわずか1年で"Warped Tour"のステージに立った早熟のバンド、MOTIONLESS IN WHITE。その翌年、2007年にMASQUERADE RECORDINGSよりEP『The Whorror』をリリースし、さらにその2年後には再びEP『When Love Met Destruction』をTRAGIC HEROよりするなど順調にそのキャリアをスタートさせた彼ら。ゴシックやホラーをバンドの世界観とし、独特の雰囲気と独自のサウンドを貫きながらその知名度と人気を着実に高めていった結果、2010年リリースのデビュー・アルバム『Creatures』ではいきなりBillboard TOP 200圏内を獲得。続く2012年リリースの『Infamous』ではBillboard総合チャート53位、ロック・アルバム・チャート19位を獲得とさらなる躍進を見せ、その活動の成果を結果としてしっかりと示してきた。
そんな彼らがMY CHEMICAL ROMANCE、LAMB OF GOD、ALL THAT REMAINSらを手がけたDan Korneffをプロデューサーに招き、これまで通り2年のリリース期間をしっかりと守って放つ本作『Reincarnate』は彼らの真骨頂ともいえるゴシック&ホラーの世界観をさらに深く広く表現した、大作といって良い仕上がりとなっている。まずはその豪華なゲスト陣。前作『Infamous』でもBjorn Strid(SOILWORK)、Brandan Schieppati (BLEEDING THROUGH)、Michael Vampire(VAMPIRES EVERYWHERE!)をゲストに招き豪華なラインナップとなっていたが、今回もそれに劣らない、むしろさらにMIWの音楽性に寄り添うような組み合わせのゲストとなっている。今作ではTim Skold(MARILYN MANSON、KMFDM)、Maria Brink(IN THIS MOMENT)、Dani Filth(CRADLE OF FILTH)がゲストとして招かれ、それぞれが参加したトラックはアルバムの中でも独自色を放っている。 -
KMFDMばりの低音の効いたダンサブルでダークなTrack.12「Final Dictvm featuring Tim Skold」の独特なオーラ、Mariaのスクリームが狂気すら感じさせる緊張感を生み出しているTrack.6「Contemptress featuring Maria Brink」、そしてコテコテでハイクオリティなシンフォニック・デス・メタルTrack.3「Puppets 3 (The Grand Finale) featuring Dani Filth」とそれぞれがMOTIONLESS IN WHITEの持ち味となっている側面をより引き出すトラックとして作品の中で重要なポジションを担っている。この3曲がある意味で軸となり、作品全体のバラエティを引き出しながらも全体としてしっかりとまとまった印象を作り出しているからこの構成は本当に上手いと唸ってしまった。
シングルとして先行デジタル配信リリースされたタイトル・トラック「Reincarnate」を筆頭に、いずれのトラックもMIWらしさが突き詰められており、すべてのトラックがアルバム全体の完成度を高めている。それにより作品全体でより深いMIWの世界観を提示しており、彼らの代表作としてこの作品を位置づけることに異議を唱える者はもはやいないだろう。シンフォニックでメタリックなサウンドからフックの効いたサビを経てブレイクダウンへと帰結していく展開には分かっていてもノせられてしまう。中毒的ですらある黄金パターンと絶対的なキャラクターを確立することに成功したMIWはここからさらに重要なポジションを占めるバンドへと成長するに違いない。
ドラマーのBrandonが脱退し5人体制となったことで、今後を危ぶむ向きもあった彼らだが、その世界観は微塵も揺るがない。前回の初来日から2年。次なる再来襲を期待しつつ、まずはこのリリースを100%楽しみ尽くして頂きたい。 米沢 彰 -
1st EP 『The Whorror』 (2007)