MENU

激ロック | ラウドロック ポータルサイト

INTERVIEW

YASHIRO

2017.05.09UPDATE

2017年05月号掲載

YASHIRO

Interviewer:荒金 良介

-最初のアルバム像はどんなものでした?

私はどんな場面でもバランスを取りたがるんですよ。"Astraia"というアルバム名はギリシャ神話に出てくる女神の話で、天秤を持ってる像もあるんですね。1曲目の「Gold and Lead」は金も鉛も重さは変わらない、平等だという意味なんですけど。それぞれに良さがあるし、自分はこれが正しいと思っても、ほかの場面ではそれが間違いかもしれない。イエス/ノーだけで割り切れないことや、曖昧なもの、悪く言うと中途半端、どっちつかず、八方美人、いろいろ言い方はあるけど、私は子供のころからそういう性格だったんですよ。仲が良い子がいて、3人グループだったら、私がハズれていいよって。どちらにも付きたくないんです。

-そういう意味ではYASHIROさんの優しい人間性が音にも出てますよね。

昔のバンド・メンバーにも"お前は自分を持ってない"、"何が得意かわからない"と言われて、私でもわからなくて(笑)。その中で自分はこうしたいと思う部分もあるから、作品を作って、新たに気づくことはありました。

-というのは?

バラードの「All Ways」(Track.9)はアコギとヴァイオリンを使って、しっとりしたあたたかみのある曲で。いろんな道を辿ってきたからこそ、今の自分があるわけで、その気持ちを曲にしたんですよ。でも「Frozen Rose」(Track.2)はガチガチのハード・ロック・サウンドで、エッジを効かせたリフであたたかみとは真逆と言える曲ですからね。あと、「BANKSIA」(Track.6)という少し暗い曲があるんですけど、歌詞の世界観も"ひとりでも食らいついてやるぞ!"という反骨精神が出てるし。「Colorful Stage」(Track.8)はみんなで楽しく、"ライヴが大好きだ!"、"今が楽しい!"、"みんなで一緒にいたい"という曲で、そのどれも自分なんですよね。ウソをついてるわけじゃないですから。

-特に「Colorful Stage」はビックリしました、アイドルっぽい歌声で。

はははは。シリアスになりすぎるのもあれだから、楽しい、嬉しいという曲も入れたくて。そしたら、すごくハッピーな曲ができちゃった(笑)。

-とてもいい曲だと思います!

ありがとうございます(笑)。作ってみて、こんな曲を自分が作れるんだって、ビックリしました。私は根暗だから、「BANKSIA」が自分っぽいと思ってましたからね。「Colorful Stage」は早くライヴでもやってみたいです。

-今回、初めてヴォーカルも担当して、ギターに対する見方も変わりました?

実際にやってみると、全部がリンクしているんだなと。当たり前なんですけど、自分が歌うことで、ギター・ソロのあとのメロディとか、ちゃんと最後のヴォーカルにバトンタッチできるようにギター・ソロを構築しなきゃいけないなと。ヴォーカルの呼吸をより考えて、ギターを弾くようになったんですよ。歌うことで、ギターのスキルアップにも繋がりましたね。

-今作のレコ発ツアーはどんな感じになりそうですか?

せっかく自分のホームができたし、6~7月に東名阪で初ワンマン・ライヴもあるので、そこでお客さんの反応を見たいですね。バンドを組んだときのような初めての気持ちになってます。着飾ることはあまり得意じゃないので、等身大でいけたらなと。ただ、3公演あるので、どれも違う仕掛けをして、"全部来た人じゃないと、100パーセントの私は受け取れないよ"というライヴにしようと。今、構成も考えてるところなんですよ。自分が前に出るライヴはほとんどやったことがないので、お客さんとの距離を縮められたらいいですね。