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INTERVIEW

SCARRED

2016.10.21UPDATE

2016年10月号掲載

SCARRED

Member:Bertrand Pinna(Ba)

Interviewer:今谷 重治

-Track.3「The Great Pan(dem)ic」では、いきなりのメジャー・キーでスタートするという新鮮さがありつつ、高速ビート炸裂の強靭なパートになだれ込む、SCARREDならではの仕掛けが非常に気持ちいい1曲です。

アルバム全体がダークでヘヴィだから少し新鮮な空気を入れないといけないと思ったんだ。この楽曲は名曲風のオールドスクールなリフのスタイルがあったから、シュレッドを入れるにはもってこいだと思った。

-Track.10「Medea」は今作最長の約12分にも及ぶ大作に仕上がっておりますが、何かコンセプトにしていることはあるのでしょうか?

この楽曲とアルバムのストーリーは、"地球上のすべての生き物はバランスを作り出すための共生だ"というガイア理論に反対するもので、このメデア理論では"優勢を得るために戦う習性があり、世界の破壊に繋がる"ということを表現している。最後の方の環境音楽風のパートは、メデアの怒りのあとに残っているものを象徴し、アルバムのアウトロにもなっている。時間の関係で最後のパートはライヴではプレイしないんだけど、「Medea」もとてもパワフルな楽曲で「Gaia」と非常によく合うんだ。

-日本盤のみに収録されるボーナス・トラック、Track.11「The Outcast」、Track.12「Bittersweet」はライヴ定番曲とのことですが、やはり思い入れの強い楽曲なんでしょうか? 他の楽曲と比べるとわりとストレートな印象を受けます。

『New Filth Order』からのお気に入りの2曲なんだ。おっしゃるとおり、ストレートでライヴ映えする楽曲なので、ほとんどのライヴで演奏している。「Bittersweet」もファンのお気に入りの曲で、みんなよくモッシュしてるよ。

-ちなみに今作は、オランダ出身のテクニカル・メタル・バンド TEXTURESにも所属していたことのあるJochem Jacobsがミックスとマスタリングを担当しているとのことですが、どのような経緯で依頼されたのでしょうか?

TEXTURESの前作(2011年リリースの4thアルバム『Dualism』)のサウンドが好きだったので、今作に合っていると思ったし、ソングライティングにも有利になると考えたんだ。

-元NEVERMOREのAttila Vörös(Gt)がソロで参加されているそうですが、どの曲で弾いているのでしょうか? また、彼のソロが加わることによって楽曲の雰囲気もひと味変わりましたか?

「The Knot」(Track.8)のソロだね。彼は俺たちが最初に頼んだより長めのソロを弾いてくれて、それがあまりにも完璧だったので、すごく感動したんだ。このソロにはちょっとしたストーリーがあって――Jeff LoomisとDiogoがドイツで開催されたイベントのSchecter(※楽器メーカー)のブースでAttilaと会った。Diogoは"NEVERMOREの楽曲をいくつかジャムしてもいいか?"と尋ねて、Diogoが弾くとAttilaは驚いていたよ。このジャムのあと、Diogoが"SCARREDの曲でプレイしてくれないか?"とお願いしたら、彼は引き受けてくれた。

-前作『New Filth Order』と比べて今作は、自分たちでも変わったと思う部分はありますか?

もちろん。新しいメンバーが入ると新しい影響やスタイルも導入されるからね。それに人間として成長しているので、これは曲作りにも影響がある。

-あなた方が影響を受けたのは具体的にどのようなバンドでしょうか?

好きなバンドはGOJIRA、KORN、MORBID ANGEL、CANNIBAL CORPSE、DIMMU BORGIR、NEVERMORE、PINK FLOYD、TOOL、MESHUGGAH、OBSCURA、THE FACELESSとTHE DILLINGER ESCAPE PLANだね。

-そして10、11月の初来日公演は、"Asakusa Deathfest 2016"も含めると全4公演となりますが、日本に対してどのような印象を持たれていますか? また、楽しみにしていることはありますか?

日本は世界一熱心なオーディエンスだって評判が高いから早くステージに立ちたいよ。それにみんな、日本の文化やライフスタイルを発見するのも楽しみにしているんだ。きっとテレビやインターネットで紹介されているものとは違うと思う。

-一緒に回るインドネシアのデスメタル・バンド DEADSQUADのことはご存じでしたか?

ツアーの準備が始まるまでは知らなかったんだ。だけどYouTubeで見るかぎり、かなりブルータルな音楽性のようだね。俺たちの好きなDYING FETUSの影響を受けている。

-日本にも海外で活躍するバンドが多数存在しますが、日本で注目しているバンドはいますでしょうか?

面白いのは、俺たちが初めてオープニングを務めたインターナショナル・バンドがKING'S Xだったんだよ。日本のバンドだと、前回のUKツアーのときに観たCyclamenが好きだったね、すごい演奏だった。マキシマム ザ ホルモンもクレイジーな演奏をするから好きだよ。

-ジャパン・ツアーに向けた意気込みを教えてください。

興奮している!

-今後出演してみたいフェスや、企画してみたいライヴ・イベントなど、ライヴに関して将来的な目標はありますか? また、共演してみたいバンドがいれば教えてください。

今は2017年にリリースするニュー・アルバムの制作に取り組んでいる。うまくいけば次のアルバムでさらに大規模なツアーを回りたいと思っているんだ。もちろんまた日本に行くことも計画したいけど、ロシアやアメリカでもプレイしたいし、まだ行ったことがない場所やヨーロッパとイギリスにも戻りたいね。一緒にツアーをしたいバンドはGOJIRAだよ。彼らの大ファンなんだ。あと、CANNIBAL CORPSEとツアーできたら最高の経験になると思う。

-最後になりましたが、激ロックの読者へメッセージをお願いします。

このインタビューを読んでくれてアリガトゴザイマス! この秋会えたらいいね。一緒に飲もう! 俺たちはとても親しみが持てるバンドなので、いつでもウェルカムだよ! バンドの情報などはFacebookTwitterYouTubeをチェックしてくれ。すぐに会おう!