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INTERVIEW

Justice For Reason

2016.08.09UPDATE

2016年08月号掲載

Justice For Reason

Member:やんち(Vo) しょーへー(Gt) サミー(Gt) じろうす(Ba) Mr.D(Dr)

Interviewer:今谷 重治

-Track.1「AM 1:17 既に終電は無い」は、まさにタイトルどおり真夜中感のあるインスト曲に仕上がっておりますが、"AM 1:17"という微妙な時間設定にまたリアリティがあるというか。これはどのように作られた曲なのでしょうか?

サミー:終電がもうないことと、朝出勤してからその終電を逃すに至るまでの抑揚を音で表現しました。今回のテーマが少しだけエモーショナルな雰囲気を纏ってるので、曲の始まりは朝出勤するときの気持ちというよりは、残業明けの疲労感を帯びた帰り道の方が合ってるなと思いました。

-そしてその流れで"\圧倒的成長/"というシンガロングで始まる表題曲「じんせい」(Track.2)。"幼い頃に 思い描いていた夢は 心の中にしまいこみ/何も変わらない日々を過ごす毎日"と、つらい現状を歌いつつもサビでは"(絶望に負けるな)希望を絶やすな"と歌われ、人生の応援歌にもなっていると思います。この楽曲の制作エピソードをお聞かせください。

やんち:曲ができてから、そのイメージを想像して歌詞をつけるのですが、この曲は"じんせい"と"圧倒的成長"というワードがすぐに浮かびました。私は日々成長できているのか、昔なりたかった自分になることはできているのか、理想と現実のギャップはありますが、叙情的な曲調に合わせ、みんなで頑張ろうという応援歌になってます。

-さらにこの「じんせい」で初のMVを制作されていますね。ライヴ同様にメンバー全員スーツ姿で出演されていて、バンドのコンセプトが一発で伝わる内容にもなっていると思います。今回のMV制作はいかがでしたか? また、今作からさらにMVを制作する予定はありますか?

じろうす:私たちにしかできないMVに仕上がりました。日々蓄積していたアイディアがひとつの形になったと感じています。撮影は非常にリラックスした雰囲気で当日に出てきたアイディアも採用して、MVに盛り込んでいます。いろいろとネタを仕込んでいるのでそのへんもチェックしていただけると幸いです。次のMV制作については、企業秘密ということで(笑)。

-"俺は はぐるまなんかじゃない"という言葉が強烈な印象を与えるTrack.3「しゃかいのはぐるま」には、どのような思いが込められているのでしょうか?

やんち:"私は社会(会社)の歯車だから......"と感じていたのですが――歌詞にもあるのですが、よく考えますと、実は社会の歯車にすらなれてないのではないか? ということを自問自答しています。また、壊れた歯車は別の歯車に置き換えることができますが、"仕事の代わりはいるかもしれないけど、あなた自身の代わりはいないよ、無理しすぎないで"というのがメッセージです。

-Track.4「志し半ばで去り行く者達へ」では、激しい楽曲の上で叫ばれるリリックが心に突き刺さります。"逃げることは 弱さではない"と、社畜となった結果、会社を辞めざるを得なくなった人へのエールが綴られており、現代を象徴するかのような楽曲ですね。このリリックを書かれた際の心境をお聞かせください。

やんち:私の周りでも後輩や新人が様々な理由で辞めていったのですが、そのときの感情を歌詞に綴っています。また、私自身一度、仕事を辞めようか、それとも死んで楽になろうかまで、本気で悩んで苦しんでいた時期がありました。真顔で先輩に相談したところ、"死ぬほど会社がつらかったら辞めたらいいんだよ"という言葉ですごく楽になったという経験から、"逃げることは弱さではない"と伝えたいと思って歌詞にしました。ちなみに相談した先輩はその後、辞めました(笑)。

-今作を通して聴き手にどのようなことを感じ取ってほしいですか?

やんち:"じんせい"とは何か、私たちもまだまだわかりませんが、少しでも頑張ろうという気持ちや、"何か"感じるモノがあればいいなと思います。また、バンドをやっている人たちには、やり方次第でサラリーマンとバンドも両立できることが証明できればと考えてます。

-今後のJustice For Reasonの活動目標は?

やんち:一部上場(笑)というのは冗談で、私たちとしては仕事もバンドも辞めずに両立してどこまで続けられるのかというのが目標ですね。就活の合同説明会に呼ばれてみたいですし、"サラリーマン金○郎"のオープニングを担当することもひとつの目標ですね(笑)。常に面白いことに挑戦していきたいですね。

-では最後に、全国の社畜の方に......そして激ロックの読者に向けたメッセージをお願いします。

やんち:サラリーマンの同志のみなさんはお身体に気をつけてください。無事にゴール(定年退職)できるように日々頑張りましょう。学生のみなさんは、ちゃんと就活してください。こちら側で待ってます。今回のインタビューで、初めてJustice For Reasonを知って少しでも興味を持っていただけたなら、ぜひチェックしていただけると幸いです。貴重なお時間、ありがとうございました。