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激ロック | ラウドロック ポータルサイト

INTERVIEW

WING WORKS

2015.08.07UPDATE

2015年08月号掲載

WING WORKS

Member:RYO:SUKE

Interviewer:荒金 良介

-それが今年5、6、7月の3ヶ月連続リリース作品に繋がるわけですね。WING WORKSを立ち上げたときにはどんな音楽をやろうと?

さっきも言ったハイブリッド・ミュージックという言葉を掲げて、ラウド・ミュージック、ジャパニーズ・メロディ、エレクトロが入ったダンス・ミュージックを3本柱に、ソロ・アーティストという形でスタートさせました。そこからさらに余分なものをそぎ落として、精度を高めた状態が今ですね。

-オフィシャル・サイトを見たのですが、2013年、2014年はずっとライヴ活動をやってますよね。それはどういう気持ちから?

2013年は音源を3回リリースしたけど、それをよりライヴで高めていく1年にしようと思い、2014年はひらすら全国でライヴをやりました。それはヴォーカリストとして何かを掴みたい気持ちもありました。苦しいことも多かった1年だったけど、その中でようやく見つけられたものが今年に入ってからの作品のテーマですね。

-今のコンセプトを見つけられたのは、去年のライヴ活動が大きかったと。

ほんとに大きかったです。ダンス・ミュージックに挑戦してることもあり、ライヴハウスではなく、クラブの渋谷VISIONでファイナルをやったんですよ。その会場がすごく似合ってるなと思い、自分は今までと別のところに行けるというか、より広い世界に自分の音楽を届けたくなったんですよ。もっと言うと、海外にアプローチすることに関しては最初から興味があったんです。作品を出すたびに海外でウケそうだねと人から言われることも多くて。Twitterのフォロワーも外国人が多いし、これは面白いなって。じゃあ、日本発で海外にもウケるアーティスト像は何だろうと。そこで日本人にしかないSF感ってあるじゃないですか。

-例えばどういうものですか?

"新世紀エヴァンゲリオン"、"攻殻機動隊"とか、僕の歌詞やヴィュアルはあのへんがバックボーンになってます。ロックであまりSFを取り入れてる人もいないし、"これだ!"って。近未来で、ラウドで、闘ってる感じで、ライヴでレーザーをバキバキ放って、テクノロジーの要素もあり......全部繋がるじゃんって。それが今のテーマですね。それに僕、寝るのがもったいないと思う人間で、ずっとアンドロイドになりたいと思ってて。

-そうなんですか(笑)。

寝てる間にバックアップがあって、曲が作れたらいいなって妄想するんですよ。ロックは自分の理想を追い求めることでもあるから、自分の理想は高性能のアンドロイドになることだなと。じゃあ、未来からやって来たアンドロイドがこの世界を変える。そのストーリーで歌おうと。

-アンドロイドは無機質なイメージがありますが、アイディアの出所はRYO:SUKEさんの熱い思いから来ているんですね。

もっと言うと、相反するものが両立することは何事においても面白いじゃないですか。無機質なものから本気で熱く生きろ!と言われたら、人はハッとすると思うんですよ。それを僕は狙いたい。

-エヴァンゲリオンの名前が出てきましたが、映画やアニメはもともと好きなんですか?

小学生でエヴァンゲリオンを知ったのが原点で、中学生で映画になって、社会現象になって。それからクールジャパンというか、オタク文化が大好きになって。僕、ジブリも好きで、"風の谷のナウシカ"は原作の漫画も超読んでて。

-映画は観てますが、漫画までは読んでないです。

最高ですよ! アニメは7巻あるうちの2巻の途中までなんですよ。そのあとの方がはるかに意味があって、マジでおすすめです。なるほどと考えさせられることが詰まってるし、"スターウォーズ"、"ウルトラマン"、"仮面ライダー"、"ゴジラ"も好きで。子供のころに体験したSFも自分のルーツにあるんでしょうね。

-"鉄腕アトム"もそうですが、昔の方が未来に対する憧れも強く、それを描いた作品が多かった気もします。

そう思いますね。今は昔よりも希望を持ちにくいのかなって。ちょっと諦めてる人が多い気がする。その刹那的な楽しみが良しとされてる風潮も違和感を感じるというか、自分の価値観がNOと言ってるんですよ。

-そして、5、6、7月と3作品連続リリースという形態は事前に考えていたんですか?

去年はライヴが中心だったので、単純にリリースしたい欲求が高まって。3連続リリースというのも、今年は作品を作る年とわかりやすくアピールできるかなと。1作目『RAVVE OF MY TRINITY』は2タイプで、リリース・イベントもたくさんやって、2作目「Burn your soul」は配信限定だけで届ける、3作目『IKAROS』は1曲+過去のライヴ音源で、リリース・イベントも特になし。その代わり、この3つを包括するストーリーを描いた小説をオフィシャルで発表すると。それぞれ実験なんですよ。