INTERVIEW
OVERKILL
2012.03.13UPDATE
2012年03月号掲載
Member:Bobby "Blitz" Ellsworth(Vo)
Interviewer:ムラオカ
-あなたがたはここ7年間ラインナップを変えることなく、安定した活動を行っているようですが、今バンド内の状況はいかがでしょうか?
今後メンバーが絶対に変わらないとは言えないけど(笑)、今の仲間は音楽面だけじゃなくて人間性も凄く合ってるんだ。結局バンドって仲間と一緒にいる時間が長いから性格が合わないと無理なんだよね。1年に7ヶ月くらい一緒にいるわけだからね。俺が“これからツアーだから暫くずっと仕事だ!”なんて言うと俺の奥さんは“アンタ、それ仕事なんかじゃないでしょ!私が電話するとみんなでいつも楽しそうに大騒ぎしてるじゃない!”って言うんだ。実際みんな楽しくトランプしたり葉巻吸ったりスコッチ飲んだりの毎日だからね。海外に行くとメンバーみんなで名所巡りしたりもするんだ。メンバーの気が合ってればそれがスタジオにもステージにも生きてくる。
-グランジが台頭した時、スラッシュ・メタルが一時期ダサい音楽というレッテルを貼られていましたが、今はあなたがたベテランも若いバンドもシーンにたくさん溢れていますね。あなたがたは現在のスラッシュ・メタル・シーンに対して思うところはありますか?
現在の状況は凄く健全だと思ってるよ。グランジが台頭した時代はスラッシュはアンダーグラウンドの音楽になったけど、それによって死に絶えることはなかった。消えてなくなったわけじゃないから、すっとシーンにいた人間にしてみたら自分たちはずっと同じ場所にいるって感覚なんだよね。実際たくさんのバンドがやめてしまったけどね。時間が経って、若いバンドがスラッシュ・メタルに敬意を表し始めてくれた。アメリカのバンドWARBRINGERとかアイルランドのGAMA BOMB、それからアメリカのBONDED BY BLOOD、ギリシャのSUICIDAL ANGELSなんかが出てきた。若い彼らがツアーすることで若いスラッシュ・メタル・ファンが集まる。そして例えば以前OVERKILLはSUICIDAL ANGELSとツアーしたんだけど、そこに来た若いファンが“ああ、ルーツはここなんだな”って思ってくれるんだ。そして気に入ってくれたら発生した時代に関係なく聴いてくれる。それはホントに健全な状況だよね。
-4月からABORTED、BLACKGUARD、SYSTEM DIVIDEなどを引き連れてのKILLFESTでアメリカの各都市を回るようですが、KILLFESTとはあなたがた主催のフェスティバルなのでしょうか?
そうだね。まあ、KILLFESTって言ってるけど単に俺たちのツアーなんだ。イベントっぽい名前にしちゃってるけどね。これもバンドのブランディングのひとつかな(笑)。前回のツアーでビジネス的な成功も収めたからね。
-2010年9月にTHRASH DOMINATIONにて来日しましたが、その際に最も思い出に残っていることを教えてください。またあなた方にとって日本のファンや日本という国はどのように映っていますか?
日本で思うことは、本当に音楽は文化の違いを超えるんだってことだよね。それが一番如実に現れるのが日本だと思うんだ。日本のお客さんはライヴが始まる前まで凄く大人しいのに、ライヴが始まったら南アメリカくらいクレイジーなんだ。そんなところが大好きだね。
-アルバム・リリース後に日本への来日の予定はありますか?
今ヨーロッパのエージェントに日本含めたアジア地域もツアーできるようにお願いしてるところだよ。タイや韓国、マレーシア、インドネシアも行きたいね。
-最後に日本のファンにメッセージをお願いします。
俺たちの最新作『The Electric Age』を是非聴いてくれ。2012年、皆にまた会えそうだ。楽しみにしてるよ!