INTERVIEW
TRILLIUM
2011.12.01UPDATE
2011年12月号掲載
Member:Amanda
Interviewer:ムラオカ
-あなたはアメリカ出身とのことですが、何かきっかけがあってドイツ、オランダなどヨーロッパで活動することになったのでしょうか?詳しく教えてください。
若い頃の恋愛が私をヨーロッパへ導いたの。でも、その後Sascha PaethやMiroと出会ったことから音楽をやるため、そしてGate Studiosで仕事をするためヨーロッパに残ることにしたの。Gate Studiosはドイツにあったものの、オランダのバンドとの仕事も多かったからドイツとオランダで長い時間を過ごしたことになったのよ。
-TRILLIUMはバンドではなくあなたのプロジェクトなんでしょうか?
今のところは両方ね(笑)。自分の楽曲を自分の名義で発表していないという意味ではプロジェクトだと思っているけど、現在の自分の活動の中では最優先しているのがこのTRILLIUMよ。それに今後はバンド編成でツアーも予定しているの。
-TRILLIUMはいつから活動がスタートしたのでしょうか?
TRILLIUMのアイディアはだいぶ前からあったわ。数年前にSander GommansとHDKをやっていた頃から自分のメタル・アルバムを作りたいという思いがあったの。メタル音楽を書いたり、演奏したりするのはとても好きで、次のソロ・アルバムはその方向性を考えていたの。でも、考えた結果に今回のアルバムはプロジェクトにすることにしたの。そうすれば、次のソロ・アルバムにジャズ・バラードやジャマイカ系の曲を入れたとしても誰にも説明や謝罪をしたくて済むでしょ?(笑)それでも、この作品は100%私だし、すでにソロ・アーティストとしての私を知っている人は私の音楽があまり統一性を持たないことには慣れているはずなのよ。ただ、メタル界ではまだまだ新人だから今回の作品は分かりやすいものにしたかったの。明確なアイディアが生まれたのは1年半前から。自分の思い通りにそのアイディアを並べた時、今のTRILLIUMが誕生したと思っているわ。
-TRILLIUM(※エンレイソウ(延齢草))というネーミングにした理由を教えてください。
子供の頃、一番好きだった花でエンレイソウの一種でもあるtrillium grandiflorumから名前を取ったの。先が尖った白い花びらが3枚ついている花なの。私の故郷、ミシガン州では天然記念物として保護されている花で、北アメリカでしか見つけることができないの。このプロジェクト同様、三位一体を現しているし、私の人生も常に三位一体の関係が存在しているのよ。エンレイソウが3枚の花びらからできていることから、プロジェクトの中心人物が私とSander Gommans、Sascha Paethの三人が中心になっていること、アメリカとドイツ、オランダの3か所に住まいを持っていること等、全てが三位一体になっているのよ。それにアルバムも3つの異なる要素によって作られている:メタルとロックとシンガー/ソングライター。それ以外にも沢山の例があるの。
-TRIVIUMと間違えられることはありませんか?
今のところないわ。数人に同じ質問をされたぐらいよ。でも、そのうち言われることもあるでしょうね。AVANTASIAでWacken Open Airに出演した際に彼らのマネージャーと話をしたことはあるわ。だから彼らもTRILLIUMというバンドが存在していることは知っているはずよ!
-アルバム『Alloy』の完成おめでとうございます。制作はいつから始めたのでしょうか?
ありがとう!制作を始めたのは2011年4月よ。
-アルバム・タイトルである『Alloy』(※合金の意)に込められた意味を教えてください。
Alloyという言葉は金属と金属、または金属と金属以外のものを混ぜ合わせた合金を意味する言葉。対立するものを混ぜ合わせる時に使う言葉でもあるわ。例えば善と悪や光と暗闇。それに品質の純度を現す基準でもあるのよ。メタル・シーンで活動を続けていく中で私は変化を遂げ、様々な要素を取り入れ、そして身についた。アルバムが様々なロックやメタルのスタイルで作られていることから“Alloy”という言葉の意味がこのアルバムそのものに当てはまると思うの。テーマや音楽的な部分、歌詞の中でも様々な対立する要素を取り入れていることもあるし、参加しているミュージシャンたちがこのシーンの中で最も優れた人々によるコンビネーションで作られた作品という意味でもその言葉が適切だと思っているわ。
-作詞作曲はすべてあなたが行っているのでしょうか?
Sascha Paethが書いた「Into the Dissonance」以外は全て私が作詞作曲しているか共作をしているわ。「The Path of Least Resistance」は私がひとりで書いた曲よ。それ以外の曲は私が歌詞を書き、作曲は私とSascha Paeth、またはSander Gommansとの共作よ。