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INTERVIEW

GHOST BRIGADE

2011.10.12UPDATE

2011年10月号掲載

GHOST BRIGADE

Member:Veli-Matti(Dr)

Interviewer:ムラオカ  Translator : Yuga

-メンバーそれぞれ異なった音楽、ジャンルからの影響を受けているとのことですが、曲を作る際に、それぞれの趣向が異なるために収拾がつかなくなるようなことはないのでしょうか?

たぶんWilleが作曲しているから、音楽の方向性については特に争ったりしないんだ。彼が基本的な構図を持っていて、その線を超えないように俺たちがそれぞれ表現したり異なる影響を持ち出したりするんだ。でも、音楽を作るのが簡単なことってあるかな?たまに他の曲よりも簡単にできる曲もあるけれど、それに関してのルールはないからね。

-あなたたちのサウンドはフィンランドの凍て付く大地を想像させます。住んでいる気候などの環境は音楽の趣向にも影響を与えると思いますか?

フィンランドには夏が2ヶ月半から3ヶ月くらいしかなくて、その後には延々と寒さと暗闇が続くから、もしかしたら影響があるかもね。でも俺はフィンランドの天気を操作できないし、季節をインスピレーションの源にすることはできない。でも多分俺たちの影響はもっと昔の、スカンジナビアやフィンランドのデス・メタルやブラック・メタル時代のものかもしれない。そういう音楽と共に育ったからね。ほら、ENTOMBED、GRAVE、SENTENCED、IMPALED NAZARENE、DARK THRONEとか、そういう種類の音楽。だから俺たちにとってそういった思いを表現するのはとても自然なことなんだ。

-フィンランド的な寒々しい凍てついたゴシック・テイストからMUDVAYNEに通じるようなニューメタルのテイストまで幅広いバックグラウンドを感じさせます。あなたたちは地元フィンランドやヨーロッパのメタル・シーンでもどこにも属していない異端な存在なのではないでしょうか?

そうだね、たぶん俺たちは"異端児"のように言われることもあると思う。俺たちは普通の人にとってはそんなにソフトで耳に優しい音楽を作っている訳ではないし、メタル・フリークにとってはそこまでメタルでもないからね。だからその間と言えるんじゃないかな。でもどっちにしろ、俺たちは特定のジャンルやシーンに属することにあまり興味がないんだ。ただ良いサウンドの音楽を作って、俺たちにしかできない方法でそれを続けるだけでいいんだ。

-フィンランドというと私たちの国、日本では"FINLAND FES"と呼ばれるフィンランドのバンドだけのラインナップでイベントが毎年行われています。去年はKORPIKLAANI、LAPKO、MOONSORROW、MYGRAINが来日しました。そのことは知っていましたか?

うん、確かBEFORE THE DAWNで一緒にプレイしたLarsにそれを聞いたよ。彼らはその2010年のフェスティバルに出ていたと言っていたと思う。俺たちも日本に行って小さなツアーをいつかできたらいいな。素晴らしいことだよね。祈るしかないかな。

-あなたがたはWACKENやGRASSPOPなどビッグフェスに出演したり、AMORPHISのサポートでヨーロッパ・ツアーを行ったりと、ライヴ経験も豊富のようですが、ライヴの際に心がけていることを教えてください。

大きいフェスティバルだろが小さなクラブでのギグだろうが、あまり変わりはないんだ。調子を整えて集中する。そうすればショウや見に来てくれたお客さんに自分を最後の一滴まで絞り出してパフォーマンスを見せられる。10人の前でも1000人の前でも変わらないんだ、お客さんがいることを当然のものと思ってはいけない。ロック・スターを気取った腐った態度は、何も生み出さないよ。ただステージに行ってするべきことをして、楽しむんだ。

-フィンランドは音楽を含む芸術を世界に広げていくために、フィンランドのアーティストは国からサポートを受けているということを聞きましたが、実際にはどのようなものなのでしょうか?

うん、もしFinland Festのことを言っているのなら、それはMusex(Music Export Finland)というフィンランドの音楽を国際的に広めることを目的とした団体によってオーガナイズされているんだ。そういうイベントやショーケースに選ばれたバンドは、雇用経済省にサポートを申請できるんだ。そのサポートにはフライトや楽器の運送、ホテルなどが含まれる。俺たちはそういうことをまだやったことがないから、それくらいしか知らないな。あとはThe Finnish Performing Music Promotion Centreというところにツアーのサポートをリクエストできるよ。予算や出るイベントによってもらえるかどうか決まるんだ。そういった団体があるのはとても重要なことだよ、ツアーは安くはないし、少しの助けでも必要なんだ。

-あなた方が目標にしているバンドを教えてください。音楽性、ライブパフォーマンス、何に関してでも構いません。

俺たちはエレクトロからブラック・メタルまで何でも聴くんだ。だから書き出したらかなり長くなってしまうよ。でも現時点では、MASTODONの新作をすごく期待しているんだ。『Crack The Skye』は本当に俺を驚かせてくれたから、今回は彼らがどんなことをするつもりなのかすごく気になるよ。新しいNAPALM DEATHのアルバムも待つ価値があるね。素晴らしいバンドで、まるでワインのように年を重ねるごとに良くなっていく。エレクトロについては、DJ SHADOWが良い作品を作ったね。なんだかクリスマスが早く来たみたいな気分だよ。

-日本のバンドで知っているバンドがいましたら教えてください。

CHURCH OF MISERYを知っているよ。彼らは去年俺たちの町でプレイしたんだけれど良かったよ。僕の好きな古き良きSABBATHサウンドって感じかな。そして80年代のハードコア/グラインドコア・バンドのS.O.B.がいる。彼らがNAPALM DEATHと一緒に作ったスプリットフレキシ7"を持っているよ。すごくブルータルだよね。後はDAMO SUZUKIも俺たちの町で見たよ。とても変わったサイケデリックな感じだった。あ、忘れかけていたけれど、もちろん5.6.7.8's、東京出身のガレージ/サーフロック・バンド。とても良いバンドだ。

-日本でCDがリリースされると決定したときは、どのような気持ちでしたか?

もちろんとても嬉しかったよ。日本でアルバムを発売できるというのは、いつもとても特別なことなんだ。どんなバンドもそういうから聞いてみなよ。本当に日本の人が俺たちのことを知っているのかは分からないけれど、でもこれでその望みは濃くなるね。それか輸入版を買った方が簡単なのかもしれないけれどさ。でも俺たちにとっては、日本にいつか訪れてよい時間を過ごせるという可能性が上がったよね!(良い寿司もね!)

-最後に日本のメタル・フリークにメッセージをお願いします。

インタビューありがとう。近くのレコードストアをサポートして、俺たちの新しいアルバムをチェックしてくれ。よろしく。