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INTERVIEW

ANTERIOR

2011.10.05UPDATE

2011年10月号掲載

ANTERIOR

Member:Luke Davies(Vo)

Interviewer:ムラオカ

-前作はオーセンティックなメタルとメタルコアの中間をいくようなサウンドでしたが、今作は若干オーセンティックなメタルやスラッシュ・メタルに寄ったような気がしますが、その意見に対してどう思いますか?

俺もそう思うよ。アルバムを作る前にこういうサウンドでこういうシーンのものにしようっていう決めたりはしないんだけどね。ただ自分たちがその時に一番良いと思うサウンドを作るようにしているんだ。曲作りの中には常にメンバーの成長やその時のテイストが入ってくると思うんだよね。メンバーもそれぞれ少しずつ変化していくし、それが曲に現れるんだと思うな。ここ数年で俺たちはスラッシュ・メタルとか古いヘヴィ・ミュージックが好きになって来てるからね。

-今作をプロデュースしたScott Atkinsは同じイギリス出身のSYLOSISも手掛けている方ですよね?彼をプロデューサーに選んだ理由を教えてください。

俺たちにとってScottをプロデューサーに選ぶっていうのは自然な流れだったんだ。彼が手掛けた作品のディスコグラフィーを見ればそれが彼の実力の全てを物語っている。俺たちは彼が手掛けた全てのアルバムのサウンドが好きだったんだ。それにレコーディング以前から既に彼とは知り合っていて、仲が良かったから余計にやりやすかったよ。

-前作はすべての作曲をLeon Kemp(Gt)が手掛けていましたが、今作も同様にLeonが一手に引き受けているのでしょうか?

そうだね。Leonが作曲の大半は彼によるものだよ。でも今回は俺とStevenも作曲に参加している。StevenはMENDEEDのメイン・ソングライターだったから彼の作曲への参加は凄く効果的だったね。

-また前作と作曲方法に変化はありますか?

うん、多少変わったよ。ほとんどの作曲は家のスタジオで済ませたんだ。俺たちは通常アイディアをパソコンを使ってデモ音源にしてお互いに送り合ったり、それに新しいアイディアを足していったりするんだ。Stevenは遠くに住んでるから最終的には更に彼が来たり俺たちが行ったりして一緒にセッションをしながら曲を完成させたよ。

-アルバムにトータル的なコンセプトやテーマがありましたら教えてください。

このアルバムの中心的なテーマは“内なるものの反映”なんだ。どのように自分自身を見つめ、どのように自分自身を評価するか。でもこのアルバムはコンセプト・アルバムとかではなくて、色んなトピックスが詞の中に盛り込まれている。大企業からの労働者に対する酷い仕打ちの話とか、宗教の名のもとに個人の欲を満たそうとして金を集める話とかね。人々に気付いて欲しい話を色々と集めている。それがアルバムのタイトル『Echoes Of The Fallen』にも反映されているんだ。俺たちの活動の中に何かを残していった、過去に生きた素晴らしい思考者たちの頷きなんだ。

-1stアルバムではPVを作りませんでしたよね?今作ではPVを作る予定はありますか?
またもし予定があるようでしたら、どの曲でどのようなものになるか教えてください。

「Dead Divine」のPVは作ったよ。でも凄く後になってから作ったものだから気付かれなくても仕方なかったかもね…。今回のリリースについては最低でも2つ作る予定なんだ。今色々と構想を練ったりしているのは「To Live Not Remain」のPVだ。今回は少しでも早く完成するように祈ってるよ。

-前作のロゴは上品な線の細いものでしたが、今作ではまさにメタル/メタルコア・バンドに相応しい迫力あるものになりましたね。このロゴはどなたのアイデアでしょうか?

今回、アルバムのジャケット・デザインに合わせるためにロゴを変えようと思ったんだ。俺たちの担当をしてくれているアーティストのRichie Beckettがデザインしてくれた。ツアー中に見つけたドリンクの缶にある文字の写真を送ってそれを参考にして作ってもらったんだ。凄く良い出来だと思うよ。

-ジャケットは前作のスタイリッシュなものと比較すると非常にいかついイラストですね。あなたがたの要望が生かされたデザインなのでしょうか?

ジャケットのコンセプトは手描きのサンタ・ムエルテなんだ。サンタ・ムエルテはメキシコでは限りある命とその価値を象徴として使われるんだ。このコンセプトが“内なるものの反映”と合っているんだよね。自分たちの人生の過去を見直して未来のために笑って生きるという。このアイディアもRichieに送って、それで彼に自由に描いてもらったんだ。素晴らしい出来栄えだと思う。彼はペンと紙を持たせたら本当に天才としか言いようがないね。

-前作では日本盤ボーナス・トラック用にRACER-X「Technical Difficulties」のカヴァーが入っていましたね。この曲をカヴァーするアイデアはどなたが持ってきたのでしょうか?

これはLeonが熱烈なPaul GilbertとRACER-Xのファンだからなんだ。まあ、俺もなんだけどね。Paul Gilbertは最高に上手いギタリストの一人だと思う。俺たちみんなこの曲が好きだったから是非カバーしたいってことになったんだ。