FEATURE
WOE, IS ME
2013.01.15UPDATE
2013年01月号掲載
Writer MAY-E
来る2月、渋谷CLUB QUATTROにて2デイズ開催が決定しているSCREAM OUT FEST 2013。日本で唯一のスクリーモ~メタルコアに特化したライヴ・イベントであり、そのシーンを好むキッズにとって頼もしい存在となったSCREAM OUT FESTも、今年で5度目の開催となる。TRIPLE VISION主催ということで、これまでに招聘した海外バンドはALESANA、THE BLACKOUT、ASKING ALEXANDRIA、BLESSTHEFALL、A SKYLIT DRIVEなど、当然のごとくTRIPLE VISIONに所属しているバンドばかりであったが、今回初めて、TRIPLE VISION以外のバンドがラインナップされたことでも話題を呼んだ。
その1つがアメリカはジョージア州アトランタ出身のメタルコア・バンド、WOE, IS MEだ。RISE RECORDS傘下のVELOCITY RECORDSより、2010年にアルバム『Number[s]』でデビュー。2012年11月にリリースしたセカンド・アルバム『Genesi[s]』は、ビルボード・ヒートシーカーズ・チャートで堂々の2位を獲得している。過去2作共に、シーンで引っ張りだこの敏腕プロデューサーCameron Mizellがプロダクションの全工程を手掛けているのだが、シンフォニックなシンセとトリッキーなアレンジが程良くミックスされたヘヴィかつ硬質なメタルコア・サウンドは、まさに圧巻の域。そこに鉄壁のツイン・ヴォーカルが加わるのだから、向かうところ敵ナシである。日本デビューを果たしていないとはいえ、彼らが飽和状態のメタルコア・シーンの中でも頭1つ抜きん出た存在となっているのは、本誌読者も知るところだろう。
そして、初来日が間近に迫った絶好のタイミングでリリースされたのが、彼らのデビュー・アルバム『Number[s]』のデラックス・リイシュー盤だ。強靭なスクリームと美メロディが交錯する「[&]Delinquents」「Mannequin Religion」や、DANCE GAVIN DANCEやEMAROSAに在籍していたJonny Craigがゲスト・ヴォーカルで参加している「Our Number[s]」「Desolate [The Conductor]」など、聴き応え十分の通常盤10曲に加え、シングル「Vengeance」「Fame>Demise」やKe$haのカヴァー「We R Who We R」、「Fame>Demise」「[&] Delinquents」のリミックス、「Fame>Demise」のアコースティックと、計6曲が追加収録されている。新録された中で最も興味をそそるのは、「Fame>Demise」と「[&] Delinquents」のリミックス2曲だ。手掛けたのは、脱退というニュースでシーンを震撼させたことも記憶に新しい、人気バンドATTACK ATTACK!の元リード・ヴォーカリストCaleb Shomoだ。ドラムンベースやダブステップなどでゴリゴリに攻めてくるかと思いきや、これが驚くほどポップな仕上がりである。ATTACK ATTACK!以前はDJ Clubという名義でソロ活動をしていたShomo。現在はBeartoothとCLASSというエレクトロ・プロジェクトをスタートさせているので、こちらにも注目していきたいところだ。
そして、PUNK GOES POPでは2作に渡ってKaty Perryのカヴァーを披露してきた彼らが、ここではKe$haの「We R Who We R」のカヴァーに挑戦。原曲のキャッチーなメロディを生かしつつ、肉感のあるメタルコアでメッタ切りしているという痛快なナンバーで、こちらも話題を呼びそうだ。
『Number[s]』デラックス・リイシュー盤は、文字通りデラックスな内容であるので、ファンは勿論、未聴の方にも是非手に取って頂きたい1枚である。TEXAS IN JULY、WE CAME AS ROMANCEらシーンの強豪とツアーを重ねてきた彼らが、SCREAM OUT FEST 2013のステージでどんなパフォーマンスを見せてくれるのか。今作を聴きながら、期待して2月を待とう!
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