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FEATURE

SUICIDE SILENCE

2009.08.22UPDATE

2009年08月号掲載

獰猛なガテラルヴォーカル、緊張感溢れるブラストビート、心臓に重く突き刺さるブイクダウン!!そして、予測不可能な曲展開に圧倒されろ!!

Writer KAORU

― BIOGRAPHY ―
02年アメリカ、カリフォルニア州リヴァーサイドにてMitch Lucker(Vo)とChris Garza(Gt)によって結成される。05 年に自らのバンド名を付けた『Suicide Silence』EPをリリース。そして07 年ファースト・アルバム『The Cleansi ng 』をリリース。
STATIC-X やBUCKCHERRY との仕事で知られるJohn Travisをプロデューサーに、DARK TRANQUILITIYやTHE HAUNTEDとの仕事で知られるTue Madsenをミキサーに向かえ発売後わずか1週間で7,000 枚を記録、ビルボード・チャートで94 位にランクイン。所属レーベルである「CENTURY MEDIA」の新人アーティストとして初の快挙となった。アルバムリリース後、A DAY TO REMEMER、PARKWAY DRIVE等と共にアメリカ、ヨーロッパと積極的にツアーを行い、「MAYHEM FESTIVAL 08」「SUMMER SLAUGHTER TOUR 08」「MUSIC AS A WEAPON TOUR 09」 など多くのメタル・フェスにも参加することでその存在を広くアピールし急速に知名度を上げていった。
そして満を持して2年ぶりにフル・アルバム『No Time To Bleed』を伝説のプロデューサー、Machineを向かえ制作された。


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SUICIDE SILENCEがリリースしたセカンド・アルバム『No Time To Bleed』は、デスコア・ファンのみならず、もっと多くのメタル・ファンが手にとるべき完成度を誇るアルバムとなった。デスコアというジャンル名を聞いて多くの人が想像するブルータルなサウンドと、ガテラル・ヴォーカル、そしてブレイク・ダウンパートありきという様式美を踏まえつつも、いい意味で聴き手の予想を裏切る曲展開が凄まじい。まずはアルバムの幕開け「Wake Up」。ダウンビートから一気にブラスト・ビートになだれ込み、中盤はバッキングとヴォーカルの絶妙な絡み合いが高揚感を生み出す。正に目が覚めるようなオープニングだ。

続く「Lifted」で更に凶悪さが増し、緊張感が沸点に達した後のブレイクダウンがたまらなくかっこいい。「Smoke」はそのタイトル通り、辺りが煙に包まれたかのような不穏なイントロから始まる。1小節の区切りが12拍という、型にはまった音楽の聴き方をしている人間には想像もつかないリズム。そこから一気に疾走感を増し、ブルータルなグルーヴで扇動していく。このアルバムの中でも筆者が一番魅力を感じたナンバーだ。

アルバムのタイトルソング「No Time To Bleed」は、彼らのライヴにおいて、さぞかし巨大なモッシュピットを作ることだろう。「Suffer」も、聴衆が拳を挙げて“Suffer ! ! !”と叫ぶ姿が想像出来る。だんだんと音が歪んでいく曲の締めくくり方も非常に面白い。「... and Then She Bled」は、ここまでのアグレッシヴな攻め方とは一味違うインスト・ナンバー。ヴォーカルが入っていない代わりに、ラジオ・ヴォイスで、男性のアナウンスとヒステリックな女性の声が導入されている。その流れを汲みながら「Wasted」、そして「Your Creations」では、マシンガンのようなブラスト・ビートに叩きのめされる。そこから“大量殺戮”という意味の「Genocide」、そしてラスト・ナンバーの「Disengage」まで、獰猛なナンバーで畳みかけながら締めくくられる。

尚、日本盤ではボーナス・トラックが2曲追加されているのだが、特に「Genocide」のエクステンデッド・ヴァージョンは必聴!そして、通常盤とは別に、レコーディング風景などのレアな映像が詰まったDVD付きエディションも同時リリースされている。ファンならば迷わずこちらを!!!

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