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INTERVIEW

Mysterious Priestess

2015.08.08UPDATE

2015年08月号掲載

Mysterious Priestess

Member:小金丸 慧(Gt/Vo)

Interviewer:藤崎 実

-ニュー・アルバム『夢国ノ義士』のリリース、おめでとうございます。初めてMysterious Priestessを知るリスナーも多いと思います。改めて、バンドの紹介をお願いしてもよろしいでしょうか?

ありがとうございます。Mysterious Priestessは2010年に結成し、何度かのメンバー・チェンジを経て今は、わたくしリーダーの小金丸 慧(Gt/Vo)、山田 友章(Gt)、藤岡 久瑠実(Key)、秋元 修(Dr)の4人で活動しています。ライヴやレコーディングではベーシストにサポートをお願いしています。バンドの主な世界観としては古事記からインスピレーションを受けていて、創作ファンタジーを歌詞や音で表しています。一応ジャンルで分けるとしたらプログレッシヴ・ロック? ペイガン・メタル? メロデス?のようなものかなぁと。

-『夢国ノ義士』のコンセプトについて教えてください。

とある人物が主人公の冒険活劇となっています。それがタイトルの"義士"。アルバム・トラックがひとつの話、物語となるように並べてあります。通して聴いてもらえれば理解していただけるかもしれませんが、メニュー画面から新しくゲームを始めて、ダンジョンを攻略してボスを倒し、エンディングにたどり着くまでの流れを体感できます(笑)。つまりロールプレイング・ゲームのような雰囲気です。

-本作のアートワークは楽曲のストーリーを象徴しているのでしょうか?

アートワークの人物こそ、先ほど申した今作の主人公の"夢国ノ義士"です。かの有名な荒ぶる神"スサノオノミコト"がモチーフとなっています。前作と同じ方にアートワークを描いてもらったのですが、いつも私たちの世界観にとてもマッチしたミステリアスな絵を提供してくださるんです。とても魅力にあふれているのであえてバンド名やタイトルをジャケットに書き加えませんでした。

-レコーディングは順調に進んだのでしょうか? また、新作を制作するにあたって何か明確な目標やチャレンジをしたことはありますか?

レコーディングは順調に進んで完成に至りました。全楽器の録音を3日間、ミキシングとマスタリングは各1日です。チャレンジとしてはできるだけ生々しさやアナログ感を出したいと思って作りました。ゲストを招き様々な楽器を用いて華やかさを出そうとしたのはもちろん、各々の楽器が孤立せずに全体がひとつの塊のようにサウンドするようなイメージを表現したかったです。ステレオよりモノラル寄りというか。昨今のメタル・バンドのサウンド・メイキングとは違うと思うので、?マークに感じる方もいるかもしれません。それも踏まえてのチャレンジです。

-いくつかの楽曲についてコメントをください。

Track.1の「開闢」からTrack.2の「産霊ノ追憶」は構成として繋がっているのですが、イントロのイントロということでふたつの曲は分断してあります。そしてツイン・ドラムをひとつの部屋で同録してみました。心持ちとしてはROVOのように......お互いの音に反応しあって創り上げていく感じです。かなり面白い効果が得られたと思います。Track.3の「満願ノ夜明」はこのアルバムのリード・トラック的存在。最近MVをYouTubeで公開しました。Track.4の「夢国ノ義士」は10分超の作品で、プログレッシヴな風が吹いています。リズムが少し難解ですが、ずっと3拍子で進んでいます。長い曲ですがメンバーの一押しです!

-テクニカル・デスな展開もあり、対極に浮遊感を感じさせる美しい展開も多く、一筋縄ではいかない楽曲が多いです。楽曲制作時はMysterious Priestessとしてのサウンドや色を意識しますか?

常に新しい音楽を生み出そうとチャレンジしています。今まで作った楽曲のサウンドに寄せたり、同じ方法論で作曲したりしないように。あるアイディアが浮かんでも"それは本当に面白いか? 冒険しているか?"と自分を疑い続けています。何がどう転んでもオリジナリティが第一。強いて言うならばそれがこのバンドの色でありサウンドですね。