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INTERVIEW

FOXPILL CULT

2015.01.07UPDATE

2015年01月号掲載

FOXPILL CULT

Member:西邑卓哲 (Vo/Gt/映像/Per) プエル (Noise Pianica/Per) モチヅキマサル (Percussion Leader)

Interviewer:小林 詩央里

-激ロック初登場ですので、簡単に自己紹介をお願いします。現在はギター・ヴォーカル、ピアニカ、パーカッションという珍しい3人での編成だそうですね。

西邑:そうですね、ちょっと特殊な編成でやっています。僕はライヴではギター・ヴォーカルとパーカッション、作品としては映像関連なども作っています。

プエル:ピアニカとパーカッションのプエルです。

モチヅキ:パーカッションを統括してるモチヅキマサルです。

-FOXPILL CULTの活動開始以前より音楽活動は行っていたとのことですが、現在のメンバー編成に至るまでの経緯を教えてください。

西邑:結成以前は自分はサイケ/ガレージ方面で主に活動していたDARKSIDE MIRRORSというホラー・パンク・バンドとか1980年代のゴス系の代表格で"耽美系の元祖"と称されるようなバンド等でギター&ノイズとして活動していました。その後、2010年に前身バンドFOXPiLLを結成し、紆余曲折あって俺がヴォーカルになりプエルが猿の鳴き真似で加入して、1年前に元ニンゲンカクセイキのモッチー(モチヅキマサル)がパーカッションで加入して今の編成になりました。

-アバンギャルド・ポップと謳っていますが、具体的に影響を受けたアーティストはいますか? それ以外でも、好きなアーティストがいましたら教えてください。

西邑:Marvin Gaye、Rozz Williams、J・A・シーザー、CYPRESS HILL、THE CRAMPS、ZENI GEVA、CRASS、吉田達也さん、ナスノミツルさん、顔がない、SLAVE、Fela Kuti、Nusrat Fateh Ali Khan、子供のころに聴いた童謡や日本のフォーク音楽。泉鏡花や夏目漱石のような、文字から鼻をくすぐる匂いを感じるような日本の文豪の空気感。あと俺が"廻天百眼"という新進気鋭のぶっ飛んだ美しい劇団の音楽監督をやっていることもあって、お芝居の影響も非常に強いです。あとあえて言うなら日本に影響を受けてます。

-和洋折衷でアンダーグラウンドな世界観が独特の雰囲気を醸し出していますね。宗教的なものやホラーの影響も感じさせますが、コンセプトやテーマがありましたら教えてください。

西邑:サイケデリックな瞬間に落ちていくときに頭の中で宗教が開花するときがあります。それは畏敬であり恐怖です。本を読んで数学の海に落ちるときも神がかったかのように感動するときがある、その瞬間を捉えようとしたときにそういったものが自然と生まれるのかもしれません。コンセプトというものは定めていませんが音楽を呪術と捉えていること――そして、音楽を聴覚と常識の拡張と捉えてもいるので、その思想は例えポップ・ソングの遠く後ろの方でもずっと鳴っています。それがコンセプトといえばコンセプトです。

-『邪宗門』リリースおめでとうございます。現在の3人編成では初めてのリリースとなる2ndアルバムですが、今の率直な気持ちを教えてください。

西邑:ありがとうございます。ようやく第1歩を踏み出せたと同時に、自分の遺書の1枚目を読み終えたときに何故か清涼感が溢れていたかのような変な気分です。プエルはどう?

プエル:不思議な気持ちです。僕がこのバンドに入ったときは、こういう作品が作れるようにまでなるとは想像できませんでした。

西邑:うん、どんどん懐が深くなっているというか、この1年は進化の年だったよね。

モチヅキ:バンドに加入して1年、大幅に変化したバンドの"現在"を感じてもらえるアルバムだと思います。たくさんの人に体感してもらいたいです。