FEATURE
SKIP THE FOREPLAY
2013.02.12UPDATE
2013年02月号掲載
Writer MAY-E
カナダはモントリオールにて2010年に結成したエレクトロ×メタルコア・バンド、SKIP THE FOREPLAYをご紹介しよう。“前戯なんてスッ飛ばせ”なんていうトンデモなバンド名を掲げている、この破廉恥極りない6人組は、アメリカの老舗インディペンデント・レーベルEpitaph Recordsからファースト・アルバム『Nightlife』をリリースしているシーン切っての注目株だ。激ロックTOUR Vol.5で来日したドイツのESKIMO CALLBOYもなかなかにチャラいバンドだったけれど、総合的に見て、このバンドのチャラさはあのESKIMO CALLBOYを上回るんじゃないかとさえ思っている。
本国で12年5日にリリースされた今作『Nightlife』には「This City (We're Taking Over)」「DJ」など、シンセで加工されたイマドキなトラックが目立つが、サウンドの主体となっているのはれっきとしたメタルコアである。ギター・ソロのパートも多く、メタルのバックボーンをしっかりと感じさせてくれるし、大所帯なバンドなだけあって音の作りは重厚でアグレッシヴ。エレクトロの取り入れ方も巧妙で、アプローチが多彩だし、センスも良い。彼らがアルバムのラストを飾るカヴァー曲にLMFAOの「Champagne Showers」を選んだ理由は想像に容易いが、このカヴァーも強靭なメタルコアに再構築されていて、なかなかに秀逸だ。
ただし、いかんせん歌詞が下品すぎる!“お前は腰の振り方を知ってるはずだぜ”とか、“俺はお前をお持ち帰りするつもりだ”とか……そういう台詞をひたすらハードコアに叫び続けているのだ(笑)。軟派な連中である。アルバム・タイトルも、“夜遊び”だものね。
ファースト・シングル「This City (We're Taking Over)」にはBLESSED BY A BROKEN HEARTのTyler Hoareをはじめ、DESPISED ICONのAlex Erian、BLIND WITNESSのJonathan Cabanaといった同郷のバンド仲間がゲスト参加していて、同曲のミュージック・ビデオにも出演している。見応えのあるMVに仕上がっているので、ぜひ1度ご視聴あれ。
さて、昨年はレーベル・メイトであるFALLING IN REVERSEとUSツアーをまわり、夏にはWarped Tourに出演するなど、シーンの中でもメキメキと頭角を現しつつある彼らの初来日公演が、いよいよ目前に迫っている。パーティー・ハードな一夜になること間違いなし。ぜひ遊びにきてください!
- 1