ENTER SHIKARI

Rou Reynolds(Vo&Electronics),Rory Clewlow(Gt),Chris Batten(Vo&Ba),Rob Rolfe(Dr)
インタビュアー:MAY-E

-新作『Common Dreads』から新曲「Juggernauts」「Wall」「Zzzonked」「No Sleep Tonight」「Antwerpen」「The Jester」の6曲を聞かせて頂いたのですが、楽曲の土台がハードコアだった前作に比べ、よりニュー・レイヴに歩み寄ったとも感じ取れました。楽曲は全て前作『Take to the Skies』以降に作られたものですか?

Chris:そうだね。全ての楽曲が前作以降に作られた楽曲だよ。
Rou:いくつかのリフは数年前から温めていたものだけど、基本的に楽曲そのものは新作のために書き上げたものだね。

-プログレッシヴでヘヴィな「Antwerpen」のような楽曲もありますが、ハードコアから意図的に距離を置いた様にも感じたのですが。

Rou:そうだな、僕らは僕ら自身をハードコア・バンドだとは思っていないんだ。ハードコアやメタル・バンドのように4つのコードを早く弾く事を突き詰めることを求めてはいないからね。だから僕らはハードコア・バンドでもメタル・バンドでもない。新作は、プロダクション部分を磨き上げたダンス寄りな音を意識して作り上げたのは確かだね。

-Aメロ、Bメロ、サビがしっかりしている分かりやすい楽曲が増えたのと同時に、ムードの変化が激しくユニークな展開のある楽曲もあったりするので、一層奥深い作品になったと感じています。他の収録曲はどのような仕上がりになっているんでしょうか。

Rory:その6曲以上に多彩な楽曲が揃っているよ。例えばアルバムのイントロは楽曲ではなくて、色んな人たちに、それぞれの言語で詩を朗読してもらったんだ。それを収録して、切り貼りしてまとめたものを使っている。
Rob:シングル曲は同じパートを繰り返すことが無くて、どんどん展開していくまるでエレクトロなロック・オペラのような楽曲なんだ。
Rou:他にはダブ風の楽曲もあるし、アルバムの1曲目と2曲目はハードコアに近いテイストのあるヘヴィな楽曲もなんかもあるよ。
Rob:最初は展開の多い楽曲がたくさんあったんだけど、プロデューサーのAndyからアドバイスを参考に、AメロとBメロを繰り返して楽曲としてのまとまりを出したんだ。
Rory:僕らのサウンドはレイヴとメタルの融合だとか言われているけど、今回はさらにトランペットのファンファーレを取り入れた楽曲なんかもあるんだよ。

-では、このようなオーソドックスな楽曲の展開は、プロデューサーのAndyによってもたらされたのでしょうか。

Rory:うん、だけど決してプロデューサーの意見だけだったということはないよ。Andyは、僕らに売れ線を狙ったポップなアルバムを作らせることはないし、バンドのこともよく理解してくれている。きちんとアートと呼べる、内容のある作品をつくる努力をしてくれたよ。
Chris:サビを繰り返すことも、良いサビだったら何度も聴いても気持ちがいいしね。

-なるほど。新作『Common Dreads』の作品全体を通してのコンセプトは?

Rou:ユニティ(結束)だよ。これは前作と変わらないね。
Rob:アルバムタイトルの『Common Dreads』が示す通りさ。社会的なものや政治的なメッセージもある。世界には文化の違いや価値観の違いはあっても、今、世界中で起こっている色々な問題に対して皆が抱いている不安は共通していることだろ?だからこそ、皆で結束しあって、その不安感をみんなで乗り越えていこうという思いが込められているんだ。

-ソング・ライティングのプロセスは前作と比べ、大きく変わりましたか?

Chris:うん、違うね。前作の楽曲はライヴでプレイしていく中で磨き上げられていった曲が多いんだけど、今回はしっかりと腰をつけて楽曲を作り上げてからレコーディングに入ったんだ。レコーディング中も全員でアイデアを出し合って、メンバー全員が曲作りに携わったんだ。とても充実したレコーディングになったよ。

-なるほど。プログラミングをベースに曲を作り始めたと思われる楽曲が多いのですが、具体的に楽曲がどうやって出来上がっていくんでしょうか。

Rou:毎回違うよ。プログラミングから出来るものもあれば、リフから出来るものもある。中には、歌詞からイメージを広げていって書き上げたものもあるしね。
Chris:やっぱりリフから入る曲が一番多いんだけど、ドラムだったりヴォーカルだったりと、色々だよね。もちろん、ベースから作った曲もあるよ(笑)

-(笑)ツアーも多かったようですが、ソングライティングやレコーディングにはどれくらい時間をかけたんでしょうか?

Rob:前作は、ライヴやツアーで忙しい中その合間をぬってレコーディングしたんだけど、今回は、楽曲の制作のためにわざわざ一ヶ月間何も予定を入れずに曲作りに専念したよ。もちろんスタジオに入ってレコーディングしている最中も曲作りは続いているわけだけど、自分たちが作り上げたサウンドを聴き込みながら曲作りを進めていった感じだね。
Chris:曲作りには最終的には3ヶ月以上かかったかな?レコーディングにも4ヶ月くらいかかったから、合計8ヶ月を費やしたね。思っている以上に長かったな。
Rob:ファンの前からそれだけ長い間姿を消すわけだから、レコーディング中はWEBでブログを公開したりしていたよ。何もせずだらだら過ごしていたんじゃないよっていう証さ(笑)

-前作『Take to the Skies』は世界各国から注目を集めただけに、新作へのプレッシャーもあったのではないかと想像しますが、いかがですか?

Rou:うん、確かに煮詰まった時期はあったよ。新たな作品を一から作ることに対しての不安感もあった。でも、いざアルバムの制作に取り掛かって、自分たちが作り上げたリフやアイデアを見直してみると、これなら十分いける!って思った。そこで、気持ちを切り替えることが出来たんだよ。
Chris:前作は確かに色んな人々から注目をされて、オリジナリティがあるバンドだと言われてきたけど、それを超えるためには相当なアルバムを作りあげなくてはいけないという気持ちはあったね。
Rob:プレッシャーといっても、レーベルやファンからのプレッシャーではなくて、もっと良い作品を作り上げなくてはいけないという自分たちの中の気持ちが強かったんだ。

-新曲を1曲、パンクスプリングのショーでもプレイされていましたが、反応も上々でしたね。手応えはいかがでしたか?

Rob:盛り上がりすぎて、プレイするのに必死だったから、ほとんどオーディエンスが見ることが出来なかったよ(笑)
Chris:イギリスでもライヴでは既に新曲をプレイしているんだ。新曲と前作の曲と半々くらいでプレイしているよ。イギリスでも新曲への反応がすごく良くて、新曲はライヴでもよく映えるし、手応えを感じているよ。

-GREEN STAGEでは一番大きなモッシュ・ピットが出来上がっていましたね。そのGREEN STAGEは様々なスタイルのバンドが出演したステージでしたが、同じくUKのTHE BLACKOUTらとは地元でも交流はあるのでしょうか?

Rob:うん。地元でももちろん交流はあるよ。お互い駆け出しの時期に、同じようなサーキットでライヴをして回っていたんだ。もちろん、対バンをしたこともあるよ。そして同じくらいの時期に大きくなり始めたバンド同士なんだよね。
Rory:だけど、あいつら俺たちのライヴが始まる前に帰っちゃったんだよな。せっかく同じUKから日本まではるばるやって来たっていうのに、友達のライヴを見ていかないなんて・・・。といっても、僕らも彼らのライヴを見れていないんだけどさ(笑)

-THE QUEMISTSとのツアーが決まったそうですね。THE QUEMISTS側からのオファーで決まったのですか?

Rou:うーんと、どうだったかな。よく覚えていないんだ(笑)色々な経緯があるんだよ。昨年のケラング誌で僕が「一番お気に入りの楽曲」にTHE QUEMISTSのリミックスを入れたんだけど、それを彼らが見てくれて「ありがとう」って言われたことがあったりとか、他にも色々とね。



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