1992年ストックホルムでAMON AMARTHは結成された。1998年に念願のMETAL BLADEと契約を交わして以来『Surtur Rising(焔の巨人スルト襲来)』が通算8枚目のアルバムとなる、スウェディッシュ・デス・メタルの重鎮である。その一風変わったバンド名はファンタジー小説の金字塔“指輪物語”に描かれた地名に由来している。彼等の楽曲は、その名の通り北欧の神話やファンタジーをモチーフにした壮大なテーマが多い。それはヘヴィ・メタルの表現方法としては王道の1つであり、彼らのファンが非常に狂信的であることの理由の1つである。彼らの魅力はその世界観と、それを表現するために仕掛けられた大げさなまでに荘厳なメロディと、咆哮のように猛々しいヴォーカリゼーションにある。
2013年はAMON AMARTH結成21年目、1stフル・アルバムのデビューから15周年となる。すでに、LOUD PARKを含め2度の来日を果たしている彼らだが、3度目の襲来を期待したい!!
Deceiver Of The Gods
2013.6.26 On Sale!デビューから15周年を迎えるスウェディッシュ・デス・メタル・バンドの重鎮AMON AMARTHの最新作。本作も屈強なヴァイキングを連想させるド直球なAMON AMARTHサウンドが余すことなくパッケージングされている。メロディや曲の展開はより勇壮でドラマティックに。聴き手をメタルファンタージな世界へと引き込む表現力を持ったJohan Heggのエモーショナルな歌声は更に説得力を増している。プロデューサーとして参加したAndy Sneapの手によりサウンドの仕上がりがソリッドになっている点も特筆したい。特にギター・プレイがスラッシュの要素を増していて、ミディアムな楽曲にもある種の疾走感をプラスすることに成功している。攻撃的なだけのデス・メタルに飽きている人にもおすすめしたい。 藤崎 実