カリフォルニア州サンディエゴ出身のデス・メタル/ゴア・グラインド・バンドCATTLE DECAPITATION、結成は1996年に遡る。初期には、変態系パワー・ヴァイオレンス/グラインドコア・バンドTHE LOCUSTのメンバーが在籍していた事でも知られる。現THE LOCUSTのGabe Serbian (Gt/THE LOCUSTでは途中からDsにパート・チェンジ）と元THE LOCUSTのDave Astor（Ds）の2人が名前を連ねていた。Gabeは2ndフル『Homovore』 (00年)を最後に、Daveは3rdフル『To Serve Man』(02年)を最後にそれぞれ脱退している、というよりすでにオリジナル・メンバーが1人もいないのだ。このバンドのすごいところは、結成当時からのオリジナル・メンバーが皆無なのに関わらず、動物虐待や環境破壊への反対という歌詞のコンセプトが一貫しているというところである。メンバーが入れ替わっても、結成当時から思想が受け継がれているのだ。さらに、これまで在籍したメンバーは全員が菜食主義者でもあった。（註：ただし、解雇されたメンバーの中には自称菜食主義なだけの者もいたそうだが、真相は不明。）そして、彼らのユニークさの一つは、このテーマの語り口にある。例えば、ストイックなハードコア・バンドの中にも動物虐待や環境破壊への反対を唱える者たちも多いが、大抵の場合は真摯な姿勢で訴えかけるケースが多い。しかし、CATTLE DECAPITATIONの場合は、それをデス・メタル/ゴア・グラインドらしいやり方で料理している。