激ロックでは「PUNKAFOOLIC! TOUR2007」の大阪公演をレポート!!
2007.10.1 (mon) Osaka BIG CAT
BANDS : MAD CADDIES(USA) / HAWAIIAN6(Tokyo) / BETTER LUCK NEXT TIME(USA) / OLIVIA THE BAND(USA) / GOOD 4 NOTHING(Osaka)
アメリカと日本の勢いのあるパンクバンドたちばかり6バンドも集めての公演とあればもちろんのこと満員の激アツイベントとなることは間違いないだろう!!
会場はそんな予想の通りスタート前から凄まじい熱気で溢れていた!!
まずは地元が大阪のGood 4 Nothing!
洋楽リスナーの間でも既にその名は広まって来ている日本のパンクキッズに大人気なポップパンクバンドだ。
前半から体力の温存を考えないハイテンションなノリで突っ走る曲が続き、一発目のバンドにも関わらずオーディエンスはモッシュ&ダイブでバンドのハイテンションっぷりに答え凄まじい盛り上がりとなっている。
キャッチーな歌メロに音程と音量が日本人離れしているという武器を備えた楽曲の連発に我慢出来ず、最初は壁に張り付いていた人達も、初めてライヴを見たって人達も楽しそうにサークルピットに乱入していく姿がとても印象的なライヴを終始展開。
その堂々たる姿は近い将来、日本のフェスや海外の有名バンドと名を連ねてツアーをする予感さえ感じてしまうほどだった。
ハワイ出身のポップパンクバンド!と聞いても、いまいちリゾートの島の映像と音楽が結びつかないのは僕だけだろうか。
パンク好きが集まったこの日のイベントでも、知名度が浸透してないなと思われるほどの集客数でスタートしたライヴではあったが、夏に聴きたくなるような爽快感溢れるパンクサウンドを演奏していくにつれて、頭の中のリゾート=ハワイなイメージを良い意味で破壊してってくれる。そんなパワフルでフレンドリーな空間を見事に作り上げていく。
アロハポーズとモッシュというおよそ想像出来ない組み合わせの独特のノリも、彼らの曲を知らない人のほうが多いオーディエンスに見事に伝え、ラストの曲ではダイブも起きるほど盛り上がったハワイアンパンクバンド。
今回が初来日というだけに、8月にリリースされていた1stアルバムをチェックした人は大勢いるはずだ!
1stアルバムでパンクキッズの心を鷲掴みにし、PUNKSPRINGに出演し更にファン層を増やし、今年の8月に2ndアルバムをリリースしたばかりという話題の最中にあるバンドなだけに、この日はBetter Luck Next Time目当てに観に来たって人でフロアが溢れかえっていた。
イントロから1曲目のDisaster Boundが始まった瞬間、待ってましたと言わんばかりの勢いで一気にダイブの嵐!
2ndアルバムでキーボードが加入し、ファンの間でも賛否両論だっただけに今回の来日に不安を募らせてはいたが、しょっぱなから5人以上は遥かステージの方向に消えていった。そんなファンの熱狂振りを目の当たりにしただけで、不安を見事に吹き飛ばしてくれた。
疾走感、メロディーのキャッチーさはここ最近のバンドの中でも群を抜いた存在なだけに、この場所に集まったパンクキッズ達の話題を掻っ攫ったであろうBetter Luck Next Time。
ラストのCarry Onでピアノが綺麗に奏でられてる中でも楽しんでいるオーディエンスを見ると、新たなパンクバンドの在り方を発見したような気がした。
言わずと知れたPIZZA OF DEATH RECORDSの超人気バンドHawaiian6。
さすがその名を轟かすだけあって、最前列から後方までBIGCATというホールが全てそのファンで埋め尽くされてしまうほどに人、人、人。
その人気は音源を中心としたモノではなく、あくまでもライヴ/ツアーを経て培ってきたであろうファンの熱さとライヴでの演奏力の高さが伝わる内容で、パフォーマンスやオーディエンスを煽る仕草や行動、その一つ一つが経験豊かなバンドである事は容易に想像出来る程のステージング。
PIZZA OF DEATH RECORDS自体がライヴバンドばかり所属するライヴ主体のレーベル、その頂点に近い位置に君臨するHawaiian6。
「自分たちのライブはいつでも見ることができる。なかなか見ることができないMad Caddiesを見てほしい」とMCでファンに伝える姿も、音楽の可能性を信じてるからこそ真摯に言える言葉だと思う。
今日のイベントで、洋楽しか聴かないという人が逆に彼らのことを好きになり、今後のライヴに足を運ぶ可能性が非常に高い。そう思わずにはいられない気合の入ったライヴを披露してくれた。
FAT WRECK CHORDS唯一の正統派スカ・パンク・バンドMAD CADDIES。
そろそろベテランの域に達してきた活動期間は、今までのバンドが作り上げてきたホールの雰囲気を曲が始まると同時に見事に変化させる程の実力をいきなり魅せつけてくれた。
Skaというジャンルが持つ独特のグルーヴが、縦ノリのライヴが続いたホールにどう響くのかという不安を一瞬で払いのけるほどの貫禄と演奏力を披露し、往年のファンだけでなく今日初めてMAD CADDIESを観たという若者のテンションまでをも支配し、どう楽しめば良いのか解らないと戸惑っていた人達までもスカダンスの渦へと巻き込んでいく。
新譜からのセレクトでBackyardやState of Mind、Reflectionsを披露したあたりでは、サークルモッシュならぬ大型のスカダンスフロアが出来上がり、オーディエンス自らが参加して楽しむというライヴ本来のスタイルを見事に作り上げたあたりは流石と言えるだろう。
PIZZA OF DEATHだからとかFAT WRECKだからとかSKAだとか、そういった事を気にする人があまりにも多い。と、このイベントに訪れるまでは正直感じていたのだが、彼らのライヴを目の当たりにして素直に楽しんでいる大勢の人達の笑顔を見ると、良いバンド、良いサウンドには関係ないと心底思うことが出来た。
間違いなく壁を壊し未来へと繋ぐ力があるMAD CADDIESというバンド。
これからもっと日本でのツアーやライヴを精力的に行ってほしいと願うばかりである。
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