彼らの活動は意外に古く、1995年にさかのぼる。日本にも幾度か訪れプレイしている親日家の彼らは、今回の震災においてもいち早くアクションを起こし、270万もの義援金を寄付した。また、FUJI ROCK FESTIVAL(00年)をはじめ、DARK FUNERALとのカップリング・ツアー(02年)、世界中のインディペンデント・レーベルを集めて行われたIndependence-D(07年)など様々なイベントに参加。
驚くことに03年にはアジアのグラミー賞ともいわれている“GOLDEN MELODY AWARD”でメタル・バンドとして初めてBest Band賞を獲得。前作『Seediq Bale(06)』で本邦デビューを果たし、2009年にはヨーロッパの名門Spinefarmと契約、『Mirror Of Retribution』を全世界リリースした。昨年はLOUD PARK 10に出演、世界標準に成長したパフォーマンスを披露し、期待以上のステージングで会場を熱狂の渦に巻き込んだ。ベーシストDoris嬢の美しさ、物悲しい旋律と圧倒的なアグレッション、スピード、そしてすべてを呪うように吐き出されるヴォーカル!唯一無比のアジアン・シンフォニック・デス・メタルは世界のメタルシーンをリードする!
Takasago Army
2011.7.6 On Sale!“アジアのグラミー賞”とも言われる“Golden Melody Awards”では“Best Group Award”を2度獲得、日本でもFUJI ROCK FESTIVALへの参戦を果たすなど、このバンドの活動のスケールはもはやメタル・シーンという枠を超えていると言っても過言ではないかもしれない。実際に今回の新作も、Dorisがインタビューで語っているようにデス・メタルやブラック・メタル、シンフォニック・メタルなどの影響を色濃く感じさせるものではありながら、二胡や尺八、琴二胡など西洋の楽器にはないムードをかもし出す多彩な音色がそこに融合することで、CHTHONIC独特の“東洋感”が生まれている。ブルータルであるとともに荘厳な、アジア人としてのアイデンティティが作品全体を包み込む“オリエンタル・メタル”の大作だ。 道明 利友