1999年夏にTommy Dahlstrom、Zeb Nilsson、Johan Hjelm、Arttu Mallkiの4人が所属するバンド、DEFACED CREATIONが解散を決断し、オールド・スクールなデス・メタルをルーツにしながらも更にクリエイティブで先駆的なデス・メタルを追究するバンドを新たに始めることにした。更にMorgan Nordbakkがギタリストとして参加し、秋にはAEONとして「Return Of Apolluon」、「Eternal Hate」、「With Blood They Pay」、「The Awakening」、「Bloodlust」、「Hell Unleashed」を収録した最初のデモを制作した。その6曲入りのデモは『Dark Order』というタイトルで2001年5月にNecropolis Recordsからリリースされ、瞬く間にソールド・アウト。現在でもこのデモを求めるファンは多い。
2001年後半、MorganがAEONを離れ、元EQUINOX OV THE GODSのDaniel Dlimiが加わった。DanielはAEONのスタイルのようなデス・メタルの作曲について経験が豊富だったため、直ぐにバンドに馴染むことができた。2006年4月、CANNIBAL CORPSEと共にヨーロッパ・ツアーを行い、そこでファンから非常に高く評価され、7月にはMetal Blade Recordsと契約を交わした。2010年5月、3枚目のフル・アルバム『Path Of Fire』をリリース。ミックスはフロリダ州マナ・スタジオのErik Rutanが、マスタリングはWest West Side MusicのAlan Douchesが手掛け、再びデス・メタル・コミュニティから絶賛される。2012年6月1日、4枚目のフル・アルバムであり、Metal Blade Recordsからの3枚目のリリースとなるニュー・アルバム『Aeons Black』のレコーディングに突入。このレコーディングの20分のドキュメンタリーも制作された。
Aeons Black
Now On Sale!メロデス界のド真ん中を突き進むスウェーデン産、メロディック・デス・メタル・バンド、AEONの4thフル・アルバム。本作は正統派オールド・スクール・デス・メタルを継承しつつも、ややモダンで硬質になった印象も受ける。勿論、疾走感は損なわれてはおらず、重厚さとの融合具合も完璧。AEONの特徴の1つであるテクニカルなツイン・ギター・プレイやアグレッシヴなヴォーカルは本作でも健在。初期メンバーであるArttu Mallkiのドラミングも凄まじいの一言。メタル・リスナーのツボを突くチョーキング・ギターも爽快だ。作品全体に“怒り”をが詰まっているキレまくりのアグレッシヴな1枚。ORIGINEとの日本ツアーにも期待が持てる。 藤崎 実