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BULLET FOR MY VALENTINE|ライブレポート!!

2007/08/28 @ 渋谷AX

BULLET FOR MY VALENTINE ライブレポート

「メタルの未来」と呼ばれたBULLET FOR MYVALENTINE(以下BFMV)。
そんな彼らの「今」を垣間見ることのできる貴重なライブということで、個人的にもその期待は尋常なものではなかった。

すべては「INTRO」から始まった。会社帰りと思われるスーツ姿の中高年、学校帰りの女子高校生、黒のバンドTのキッズなど、ファン層の厚さを感じさせるライブ会場。そんな会場から照明が消えたその時だった。これまでの人生の中でもっとも長く感じた23分の想いを爆発させるような歓声の先に、一人、また一人と、赤く染まったステージに現れるメンバーの姿があった。ヴォーカルのマットが最後に現れたとき、ついにその歓声は轟音となって序章の終焉を称えたのである。

BULLET FOR MY VALENTINE ライブ「HER VOICE RESIDES」 全世界制覇目前とまで言われる根拠となったアルバム「THE POISON」における屈指の名曲である。最前線には、モッシュやダイブ、サークルピットでわっしょいするやつらの笑顔。後方には、スクリームパートに合わせてのシンガロング、そしてビートに合わせてのヘッドバンギング。そこに、まさかまさかの彼らの代表曲「HAND OF BLOOD」がたたみかける!!マットの「カモーン、トウキョー!!」との煽りもあり、早くも会場のテンションは最高潮に達した。そんな会場のテンションに応えるかのようなマットの「Thank you!!」、モッシュサークルを指示するジェスチャー。これらのメッセージを受け取り、それぞれの拳を天高く上げたその直後、1.5倍速の「SUFFOCATING UNDER WORDS OF SORROW(WHAT I CAN DO)」である。殺す気か?とツッコミたくなるセトリである(笑)
疾走感という言葉が安く聞こえるほどのスピード、ドドドと迫るムースの怒涛のバスドラがそれに拍車をかけていた。ここまでのパフォーマンスに手応えを感じたのか、マットがやさしく「ありがとう」と語りかけた。

BULLET FOR MY VALENTINE ライブレポートしっとりと「ALL THESE THINGS I HATE(REVOLE AROUND ME)」を聞かせた後、今年の秋にリリースされるとの噂のあるニューアルバムから新曲が披露された。楽曲の質に演奏力がまだ追いついていない感は否めなかったが、BFMV節がさらに洗練されたすばらしい楽曲であった。「4WORDS(TO CHOKEUPON)」、「ROOM409」、「CRIES IN VAIN」と、メリハリのついた流れで会場とBFMVとの一体感が創り上げられていった。

BULLET FOR MY VALENTINE ライブ最大のハイライトはメタリカの「CREEPING DEATH」のカヴァーを披露したときであった。尊敬してやまないメタリカへの気持ちもあいまって、音の輪郭がはっきりして、やっと気持ちよく音を感じられるようになった。ギターソロに華を添えるように「パッジー」と叫び、マイク片手に「DIE!DIE!」とシンガロングを促し、そしてダイブしたキッズとハイタッチするマット。その姿はまるで会場との一体感を体現しているようであった。

アンコールは衝撃的な序章を彷彿とさせる「THE END」から始まった。ライブでは必ず盛り上がるおなじみの「SPLIT YOU OUT」でようやくBFMVらしさが見え、その勢いのままラストへ。ラストはこれまた意外のバラード調の「TEARS DON’T FALL」であった。汗のせいなのか、それとも涙のせいなのか、メイクの乱れている女性が横切るのを見て、感慨深い気持ちになった。そして、気づいてみれば、1時間とちょっとのBFMV公演が終了していた。

BULLET FOR MY VALENTINE ライブ一瞬でハートを鷲掴みにするギターリフ、激しさの中にもどこか心地よさを感じるスクリーム、そして音楽好きなら誰でも届くそのメロディー。これらがBFMVという志向性により命を吹き込まれるとき、キッズたちの期待と興奮で埋め尽くされた渋谷AXに、その完成されたサウンドが鳴り響くはずだったのだが・・・。全体的にはっきりと伝わらない音、喉の手術後のマットのヴォーカル、迫力の伝わらないジェイのスクリーム。正直、残念であった。CDの聞き込みすぎ、期待のしすぎだったのかもしれない。はたまた純粋に何かのトラブルだったのかもしれない・・・。その想いは複雑である。
しかし、ライブの結果がどうであれ、少なくとも等身大の彼らの「今」を見ることができたのである。

「メタルの未来」と呼ばれたBULLET FOR MY VALENTINE。彼らに必要なものは自分たちの想いを伝える演奏力だけである。それがライブへの想い対する私の結論である。

(吉野 将志:EDGE-CRUSHER)

セットリスト

Her Voice Resides
Hand Of Blood
Suffocating Under Words Of Sorrow (What Can I Do)
All These Things I Hate (Revolve Around Me)
4 Words (To Choke Upon)
Screaming Aim and Fire※NEW SONG
Cries In Vain
Room 409
Creeping Death

~ENCORE~
The End
Spit You Out
Tears Don't Fall


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