-去年のサマーソニック06は2ndアルバム『アラウンド・ザ・ファー』('97)を引っ提げての98年の初来日以来なんと8年ぶりの来日でしたが久しぶりの日本でのライブはいかがでしたか?
FRANK(以下F):日本は大好きだよ。一番好きな国だしね。
STEPHEN(以下S):サマーソニックの時も興奮したけど、最近は小さな国ばかりまわっていたから、久しぶりに大きな会場でやれるのがすごく楽しみだよ。
-8年ぶりの来日の後は半年しか空けずに再来日ですね!? 昨日は初日の大阪単独公演でしたが納得の行くライブができましたか? また観客の反応はいかがでしたか?
F:そりゃもうエキサイティングだったよ。
S:誰かの家でやっているような、とても親密な感じだったね。
-サマーソニックでのライブからまだ半年ですが、11月にニューアルバム「SATURDAY NIGHT WRIST」もリリースされましたのでセットリストは大きく変わっているのではないでしょうか?またニューアルバムからの曲は多く取り入れているのでしょうか?
S:ニューアルバムからはだいたい4曲か5曲くらいかな。
-日本ではMinerva、Back To School、Head Upといった曲が人気ですがサマーソニックでは演奏されなかったですね!?今日のセットリストには入っていますでしょうか?
S:昨日の大阪ではMinerva、Back To School、Head Upもやったんだ。今日ももちろんやると思うよ。
-今日の東京公演のオープニングアクトに日本のpaymoneytomypainが出演します。日本では期待されているバンドなのですが彼らの曲を聴いたことはありますか?
S:サウンドチェックで聴いたんだけど、シンガーの声がすごくよかったね。けっこう気に入っているよ。
-あなたがたはこれまでに数多くのライブを行ってきましたが、これまでにライブをしてきた上で最高だった出来事を教えてください。
S:南アメリカで、ツアー中ずっとみんな狂ったように歌い続けるんだ。あれは最高だったね!
-サマーソニック大阪会場でのライブ中、チノがマイクを投げたりとステージ上でかなり怒っているように見えたのですが、その時ステージではなにが起こっていたのでしょうか?もし覚えていれば教えてください。
S:彼はいつもああいうパフォーマンスなんだ(笑)もちろんみんなチノのことを愛してるんだけど、気まぐれで突然爆発したりする。それがチノなのさ。
-あなたがたは「WHITE PONY」の頃からヘヴィーミュジック界のRADIOHEADなどと言われてきましたが、個人的な意見としては、今作のHole in the Earth (ホール・イン・ジ・アース)、Beware(ビウェア)、Cherry Waves(チェリー・ウェイヴス)などには、ボーカルのメロディ、サンプラーの使い方にRADIOHEADというより、アイスランドの歌姫のbjork(ビョーク)の影響を感じるのですが、あなたがたはbjorkを聴いたり、リスペクトしていたりしますか?
S:特にビョークに影響されたというのはないんだけど、ビョークは好きだよ。自分達の音楽というのはその時の感情や雰囲気によって変わってくるものだから。ムードの捌け口みたいなもんなんだよね。
-「SATURDAY NIGHT WRIST」のCDのプリントデザインが2NDアルバム「Around the Fur」の色違いのような感じでかなり近いデザインですが、これは意識的に踏襲したのでしょうか?
F:意識的にやったわけではないんだ。ジャケットを作ってくれた人が女の人を使って、それでたまたま近いデザインになってしまっただけだよ。
S:僕らは、女の子が好きだしね(笑)
-あなたがたがデビューした当時のへヴィロックバンドはメンバーチェンジや活動中止などで順調に活動しているバンドはほとんどいませんが、あなたがたはデビューよりメンバーチェンジをせずに活動し続けていますが、バンドを継続していく秘訣を教えてください。 (注意:フランクはWHITE PONYより加入)
S:やっぱり友情が一番だろうね。これまでに色んな出来事があったよ、解散しそうになったこともあった。だけど、やっぱり仲間だからずっと一緒にやってこれたんだよね。
-あなたがたは若手のSCREEMO、EMOと呼ばれるバンド達から影響を受けたアーティストとしてよく名前が挙がります。後続のバンド達に大きな影響を与えているということは素晴らしいことですね!?また最近デビューしたバンドで気に入っているバンドはいらっしゃいますか?
S:最近のバンドはぜんぜん聴かないんだ。真似をしようとしているのが感じられるし、逆に変化をつけようとしてコミカルになってしまっているバンドもいる。最近のバンドはほとんど名前も知らないけど、30 seconds to marsは気に入ってるよ。
-ステファン(ギター)に質問です。
以前ステファン(ギター)がFEAR FACTORYのメンバーとCYPRESS HILLのB-REALと組んでいたバンドkush projectは今現在どうなってるんでしょうか?
S:このニューアルバムのために1年半から2年くらい費やしてきたので、全然時間がなかったんだ。他のメンバーも忙しくてね、CYPRESS HILLもニューアルバム製作中だし。あと僕はゴルフをはじめたんだ、時間がちょっとでもあればゴルフをやってるって感じなんだよ。プロゴルファーになりたいんだ(笑)
そんな感じでみんな時間がなくてね、だけど落ち着いたらまた活動したいと思ってはいるよ。
- フランク(ターンテーブル)に質問です。
3RDアルバム「WHITE PONY」からあなたはサンプラー、ターンテーブル担当としてバンドに加わりましたね。アルバムを順におって聴いていくとあなたの加入がdeftonesの進化を支えているということが非常に理解できます。
あなた自身ではdeftonesにあなたはなにをもたらしていると思いますか?
F:僕が参加しているのは正式には3RDアルバム「WHITE PONY」からなんだけど、実は
その前の "Adrenaline" から参加してはいたんだよ。みんな友達同士だからアルバム作っているときに「ちょっとフランクを誘ってみないか」というノリでね。自分に出来ることがあったから呼ばれたってことはすごく良いことだと思っているよ。
「WHITE PONY」の時はちょうどバンドが一番変化を必要としていた時だしね。
S:当時のフランクは別の仕事をしていたからね、そっちの方がぜんぜん給料がよかったから。貧乏なバンドに入るよりはお金のあるバンドになってから正式に参加してもらおうと思ってたんだよ。
-フランクは何の仕事をしていたんですか?
F:ディストリビューターの仕事をしていたんだよ。インターネットが定着する前のね(笑)
-今さらかもしれませんがDEFTONESという言葉は造語ですよね? バンド名の由来を教えてください。
S:僕がつけた名前なんだけど短い言葉の中の中にもちゃんと意味があるんだ。DEFには「クール」という意味があって、TONESには「色んな音楽」という意味があるんだ。一つのジャンルに制限されずに、あらゆるジャンルの音楽を混ぜ合わせて、最高の音楽をやるってことなんだ。DEF TONESってのはそういう意味なのさ。
-最後に日本のファンにメッセージをお願いします。
S:また日本に来れたことは本当に素晴らしいことだよ!日本を愛しているよ。来年くらいにはまた戻ってきたいね!
F:あぁ、何度でも戻ってきたいと思ってるよ!
Deftones / Saturday Night Wrist
¥2,580(税込) WPCR-12492
artist official site
http://www.deftones.com/
http://www.myspace.com/deftones