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CANCER BATS | 激ロック インタビュー

CANCER BATS:Liam Cormier(Vo)

インタビュアー : KAORU

CANCER BATS Official-Site

CANCER BATS

-この度はCANCER BATSのファースト・アルバム『Birthing The Giant』の日本リリースおめでとうございます!今日はファースト・アルバムのことを中心にインタビューさせていただきます。日本でもこのアルバムが浸透していくわけですが、今どんなお気持ちですか?

ライヴでもよくやっている曲が収録されている作品だし、今でも誇りに思っているアルバムなんだ。このアルバムが日本でもリリースされることになってすごく嬉しいよ。

-『Birthing The Giant』が発売されたのは、06年6月6日という邪悪な数字列の日だったわけですが、このインパクトのあるリリース日は、アルバム制作時から狙っていたのでしょうか?

このアルバムは完成にこぎつけるまで、長い時間を費やしたから、産みの苦しみというか、妊婦さんが苦労して出産するような作品だったんだよね。だから、最初からこの発売日を狙っていた訳ではないんだ。たまたまこの日にぶつかったんだけど、それって何かを暗示しているのかもね!

-『Birthing The Giant』はCANCER BATS結成から2年の後にリリースされたわけですが、このファースト・アルバムを制作する際、どのような構想を持って臨んだのでしょうか?

バンドを始めた頃は、ただひたすらツアーに出たいと思っていたから、出来る限りツアーをやったんだよ。5曲しかない時もツアーしていたくらいだからね。だからライヴから得たものを思いっきりぶつけたいと思っていたんだ。

-『Birthing The Giant』を制作していた際、特に苦労した点や工夫した点を教えてください。

自分達に影響を与えたアーティスト達のアティチュードを自分達なりに消化して表現できたらと思った。BLACK FLAGやREFUSEDは自分たちの力を最大限に発揮していると思うんだ。俺はそれが大好きなんだ。どのバンドも、そのバンドなりにすごい強烈なんだよ。俺たちがそういったバンドから引き出そうとしているのはそこなんだ。他に、俺はBLACK FLAGのドラム・スタイルやグダグダのギターが好きだから、BLACK FLAGっぽいリズムにDOWNっぽいレイドバックしたストーナー系のギター・リフをかぶせたり、LED ZEPPELINっぽいベース・ラインを入れたり、ということもやっているんだ。いろんな要素をいっしょくたにするんだよ。
苦労した点は時間がかかったことかな。このアルバムは「いつ完成させられるんだ?」っていう位、産みの苦しみを味わった作品なんだよね。完成させるのにすごく時間がかかったんだ。

-『Hail Destroyer』と同じく、音のバランスがとてもよく、サウンドのグルーヴ感をよく伝えてくれるいい音質になっていると思うのですが、そこもこだわった点なのでしょうか?

ありがとう。そうだね、ライヴならではのグルーヴ感を出したかったんだ。あと曲作りの面でファースト・アルバムから学んだのは、曲をやたらと複雑にする必要はないんだってことだった。そのためには、ストレートにした方がいいんだ。結局、そういう曲の方がプレイしていて楽しいんだよ。ライヴの時は、5分もジャムるよりは2分半の曲をやって、それから次の曲をやった方が楽しいもの。客との絡みにしてもそうで、3分間の曲をたくさんやった方がいろんなテリトリーをカヴァー出来るんだ。

-プロデューサーのGavin Brownとの作業はいかがでしたか?また、彼はこのアルバムの製作作業に、どのようないい効果をもたらしてくれたと思いますか?

GavinはTHREE DAYS GRACEやBILLY TALENTなんかとも仕事しているプロデューサーなんだけど、初めてのアルバム・レコーディングだった俺達が目指すサウンドに近づけるために、何を必要としているかを理解してくれたんだよね。彼のプロフェッショナルな仕事に良い影響を受けたと思うな。

-ALEXISONFIREのGeorge Pettit(Vo)は、どの曲で参加しているのでしょうか?また、『Hail Destroyer』でもALEXISONFIREのメンバーがゲスト参加していますが、彼らとの交流はとても深いのでしょうか?

そうなんだ。『Hail Destroyer』にはWadeが参加してくれてるんだよ。ALEXISONFIREのファンの前でプレイすると、俺たちがすごいヘヴィだってことでファンはすごくエキサイトしてくれたんだ。お互いに良い影響を与えあっていると思う。Georgeは「Pneumonia Hawk」に参加しているよ。

-『Birthing The Giant』の対訳がまだ手元にない状態なのですが、どのようなことが歌われているのでしょうか?また、『Hail Destroyer』は対訳を読ませていただいたのですが、私個人の感想ではありますが、絶望を知っている人間が強くなろうと努力し、前向きに生きていこうともがく力強さを感じました。ご自身では、『Birthing The Giant』と『Hail Destroyer』の歌詞にはどのような違いがあると思いますか?

どちらのアルバムも内容はツアーのことが中心になっているんだ。『Hail Destroyer』も同様で、元々そういうつもりでアルバムを作ったわけじゃないけど、曲を振り返って見てみるとそうだった。結局、『Birthing The Giant』に伴う2年間のツアー中に俺たち起こったことを歌詞にしていたんだよね。
例えば「DOA」って曲は“dead on arrival”(病院到着時死亡)を意味している。つまり、“死ぬまでポジティヴに生きろ”ってことだよ。「Positive Mental Attitude ‘Til I’m Dead On Arrival」ってことさ。あの曲は、どんな状況に陥ろうとも出来るだけポジティヴになれってことなんだ。これまでたくさんツアーをやって来て、悲惨な状況をいくつも体験して来たけど、悲観したって始まらないんだから、そのまま頑張って最高の時を過ごすようにすべきなんだ。

-『Birthing The Giant』を改めて聴いてみて、ご自身ではこのアルバムをどう評価し、分析しますか?

『Hail Destroyer』はメンバー全員がステップアップして幅を広げたと思うんだ。Scottのギター・プレイにしても、Mikeのドラミングにしても、俺のヴォーカルにしてもね。前作を超えられると思っていたし、それが使命だと全員が思っていたんだ。
でも『Birthing The Giants』の曲は今でもライヴでやっているし、誇りに思っているよ。このアルバムはさっきも言ったけど、産みの苦しみを味わったものだし。だから『Birthing The Giants』っていうタイトルにもなったんだ。

-CANCER BATSの音楽性を語る上では、パンク、メタル、サザンロック、ハードコア、などなど、様々なジャンルの音楽からインスパイアされた上でのミクスチャー感覚があると思いますが、私はCANCER BATSの特に素晴らしいところは、ミクスチャーでありつつも、どこもおざなりになっておらず、本当に完璧なロックンロールのグルーヴとノリを理解し、前面に押し出しているというところにあると思います。だから私は、CANCER BATSってどんな音楽性?と他人に聞かれ、一言で答えるならば「最高のロックンロールバンド!」と言いたくなってしまいます。あなた達自身は、CANCER BATSってどんな音楽性?と他人に聞かれた時、一言でなんと答えますか?

一言で言い表すのは難しいね。敢えていうならば、「Cancer Bats」というしかないと思う。
いつも自分たちが楽しめる曲を作るよう心がけているんだ。自分たちの曲を聴いていると、まるで年寄り連中が今の流行りの音楽をやっているんじゃなくて、好きな曲をやっているような感じにとらわれる。俺達やBRING ME THE HORIZONみたいなバンドって、どっちも今のバンドなんだよね。

-あなた達の音楽背景の幅広さは、以前のインタビューの際お聞きしましたが、あなた達にとって“ヒーロー”と呼べるアーティストは誰ですか?また、そのアーティストからどんなことを学びましたか?

MISFITS、Glenn Danzig全般もそうだし、あとは、俺たち全員EYEHATEGODとC.O.C.の大ファンなんだ。ニューオーリンズのサザン・メタル・シーン全般だな。あと全員が、90年代中盤以降のハードコアを聴いて育ったんだ。昔のBLACK FLAGやYOUTH OF TODAYといったバンドも聴いて育ったんだよ。その後、CONVERGEやCOALESCEやBOTCHといったメタルコア・バンドを聴いたんだ。あと、AC/DCやBLACK SABBATHといったクラシック・ロックも聴いたし、FUGAZIとか、あの手のものもよく聴いていたんだ。THE NATION ULYSEESやTHE MAKE-UPといったバンドも好きだよ。俺たち全員大の音楽ファンだから、そういったものも総て含まれるんだ。MURDER CITY DEVILSも大好きだよ。CANCER BATSとMURDER CITY DEVILSは全然違うけど、俺にとってSpencer Moodyは歌詞作りやヴォーカルにすごい影響を与えた人なんだ。

-今年のSUMMER SONIC 09で待望の初来日となるわけですが、意気込みを聞かせてください!

初めての日本で、SUMMER SONICに出演できることを本当に楽しみにしているよ!俺たちがライヴをやる時は、どんなオーディエンスに対してでもとにかく出来る限りエナジーを発散させてみんなを魅了するよう心がけているんだ。へヴィな音楽を好きなキッズもたくさんきてくれると思うし、初めて見てくれる人たちにも絶対に楽しんでもらえると思うよ!

-ありがとうございました!ライヴを心から楽しみにしています!

俺たちも楽しみにしているよ!SUMMER SONICで会おう!


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