-昨年のCHILDREN OF BODOMとのカップリングツアーは残念ながらもあなたの喉の酷使が理由で急遽出演キャンセルということになってしまいましたが、今回の来日はリベンジとなりましたね?
ほんとにあの時はマネジメントの仕切りが悪かったり体調が悪かったりでかみ合わなくてこっちもキレてしまって「もうやらない!」っていうようになってしまったんだ。アルバムのレコーディングで10週間スタジオに入ってた時に、そのタイミングでツアーが入ってきてしまって、コードも完成していないのにどうすんだよって。一気にいろんなことが重なって喉の調子も悪くて・・・できなかったのは残念だしオレ自身もすごく落ち込んだけど、あの時はそうせざるを得ない状況だったんだよね。実際のレコーディング自体はもっと長かったんだけどオレがヴォーカル録りでフロリダに行ってたのが10週間。そのヴォーカル録りが終わった翌日には日本には発つというようなスケジュールを出してきたもんだから、それはさすがに無理だって言ったんだ。こんな、レコーディングで酷使した喉の状態では・・・ってね。
で、実際その時は日本ツアーをキャンセルして、少し経った6ヶ月後くらいIN FLAMESのツアーに出たわけだけどその段階で結局オレの喉が潰れてツアーを降りざるを得なくなってしまったんだ。やはり原因としてはバンドが上向き状態にある、ビジネスの方の連中からしてみればこの機に乗じて出来るだけのことをやってしまおうという事でせっかくの機会を断る理由はないだろうと受けられるものはどんどん受けろって。そうやって予定をどんどん詰め込む。やっぱり人間出来ることのキャパシティがあるんだし「無理だ無理だ」ってこっちが言ってるのに入れられちゃうから、それをこなしてるうちにだんだん喉に負担がかかってきて、無理を重ねた結果、日本のツアーはキャンセルさせてもらったんだ。そこはそれで済んだんだけど、その後、4ヶ月、半年と経つうちにオレの喉はいよいよダメになってしまって、オレ自身その間も休まなきゃ無理だってずっと訴えてたんだよ。だけど休ませてもらえなかったがためにIN FLAMESのツアーが始まってからキャンセルするという結果になってしまったんだよね。
-LOUDPARK出演時にインタビューであなたは東京だけでなくいろいろなところを回りたいとおっしゃっていましたが、今回日本全国7都市も回ることができましたね?
ほんとに日本は最高なんだけど唯一食べ物だけは困った(笑)。それをのぞいたら人間的にもカルチャー的にも、建築物とかにも興味があるんで、僕ら西の人間、ヨーロッパを基本にしたカルチャーで育ってる人間からしてみればまったく違うカルチャーで、人間同士の接し方なんかにしてもすごく礼儀正しいし清潔だしとっても興味をそそられる面白い国だからとても楽しんでるだけど食べ物だけがね・・・(笑)。日本に対してダメなのは食べ物と来るまでの道のりだね、実は飛行機が大嫌いなんだ(笑)。
-どんな日本食が嫌いなんでしょうか?
いわゆる伝統的な日本食ってのは実は僕はよく知らないんだけど・・・寿司は全般的にあんまり好きじゃない。カニとかロブスターは食べるけど火が通ってないとダメなんだ。海苔とかわかめとかもダメ。日本で食事するとそれがどれにも入ってるような気がして(苦笑)神戸牛の評判は聞いてて一回どこかで高いもん食わしてやるって言われててそれを楽しみにしてるんだ(笑)
-実際に福岡、大阪と回っていかがでしたか?来日してもなかなか福岡までツアーで回るバンドは少ないので貴重な体験だと思いますがなにか福岡名物や観光名所には行かれましたか?これから名古屋や仙台、札幌と北の方まで回りますが、楽しみにしていることはありますか?
あんまり時間がなかったんだけどちょっとうろうろ歩いて、見たのが韓国大使館と中国大使館だよ(笑)。あとはマネージャーと出かけて花がたくさん咲いてる公園みたいなところがあってそこで写真を撮ったりとかもしたよ。普通に歩いてるだけで家並みなんかもとても興味深くてね。時間が取れたらそういうのもゆっくり見たいしもっと田舎の方とか、あと富士山とか、行ってみたい所は色々あるんだ。五重の塔とかも観てみたいね!ホント興味はあるんだけどあんまり知識がないもんだから何から始めたらいいのかわからないんだよね。テレビとか写真とかでは観たことあるんだけどね、ほらポールのまわりに家(建物)が付いてて耐震構造になってるんだよね?オレの母親を連れてきたらすごい喜ぶと思う。連れて来てあげたいよ。
-今回はDRAGONFORCEとのツアーですが、広くメタルという意味ではDRAGONFORCEもあなたがたも同じですが、音楽性は大分異なりますね?
最初に彼らとのツアーのオファーが来たときどう思いましたか?
最初にオファーをもらったのはOZZFESTの後で、オレらもDRAGONFORCEも出ていたんだけど、僕らはセカンド・ステージで出演時間が昼間だったんで終わってから一息ついて食事をしようってなって。ケータリング・エリアってのがメイン・ステージの方にあってDRAGONFORCEはそのメインステージでトリに近い時間帯に出ていてね、僕たちの出番が終わってご飯食べに行ったらDRAGONFORCEのショウが始まって・・・っていう、毎回そういう並びになってて、向こうはいわゆるパワーメタルでテンションもあってシンガロング!みたいなショウをやってるわけじゃない?豪華な高揚感溢れるディナータイム!とか言ってふざけたりしてワイワイやってたんだけど、そんな中でDRAGONFORCEのメンバーとも顔見知りだったし友達になって、すごくいい人達だってのもわかってたから、いきなり頼まれたというよりは徐々に馴らされてたという感じかな(笑)。あとうちはベースが女の子だからなんかあった時は彼女を切り込み隊長として送り込むんだ。あいつらはどんな奴なのかJeanneにちょっと見てこい!ってね。僕らの外交官って呼んでるんだけど、あんな小さな女の子が入ってっていきなり意地悪する奴はまず居ないし、そういう奴とは付き合いたくないしね。Jeanneに行って貰って「ビールもらっていい?」とか言わせたりして、そこから仲良くなっていくっていう(笑)そうゆう作戦だよ!
-その指示をだすのはPhilなんですか?
いや、別にいつもオレってわけじゃないよ!なんか新しい奴がいるなってなったら誰かしらがJeanneにちょっと様子見てきてって(笑)。Jeanneってふだんは物静かであんまり喋らない子なんだけど誰とでも仲良くなれるっていう不思議な力があるんだ。ふと見るとね、自分から話しかけるというよりかは周りの聞き役になって仲良く座ってるみたいな感じで、誰とでも平気なとこがあるから自分から「ちょっとあいつらダメ」とか言うことめったにないんだ。
-Jeanneを派遣(笑)してこれから仲良くなりたいと思っているアーティストは居ますか?
METALLICA!!ビールを使って決めてこい!って言うね(笑)。
-ゲスト出演とはいえ10曲ほどという比較的長めなセットリストという話を聞いたのですが、自分たちの持ち時間には満足していますか?またあなたがたの理想的な持ち時間はどれくらいですか?
「Days Without」っていう曲を今回からリストに入れてるから『Overcome』からは5曲やってるんだ。持ち時間に関しては問題ないよ。行った場所やツアーの規模にもよるし、前座って言う立場上ヘッドライナーに合わせなきゃいけないってこともいっぱいあるしね。だからそういうのは想定内だよ。それが嫌だって言うなら受けなきゃいいだけの話だしね。
-また福岡、大阪とDRAGONFORCEのライヴをご覧になっていたら感想を教えてください。
今回のツアーでは観てないんだ。時差ボケの調整もあって自分たちの出演が終わったらすぐに帰ってたんだ。でも今更観なくても彼らの実力はよくわかってるから。彼らのことは大好きなんだけどアメリカで一緒に回ってるときも最後まで観ることはなかったし何曲かチェックして帰ってという感じだったんだ。OZZFESTのときはずっと観ていてあの、パワー&グローリーなショウだってのは十分わかってるからね(笑)。
-『Overcome』リリースから半年経ってみて冷静にアルバムの評価を自分たちできる頃だと思いますが、今この作品を振り返ってみていかがですか?
全体的に満足はしているんだけどもっとこうやりたかったなっていう部分は確かにあるよ。やはり時間が足りなかったなとは思う。例えばヴォーカルに関してだと、「Forever In your hands」はスクリームも歌う部分もあってこの曲は重ね録りが出来てたんだけど「Undone」とかも(重ね録りを)やりたかったんだけど時間がなくて出来なかったんだ。だけど全体的には満足だよ。ドラムもキックとかスネアの音とかも良かったしね。どうしても後から振り返ってああしたかったこうしたかったっていうのは毎回でてくるからね、それはしょうがないって思うんだ。どっかで完成ってことにさせないと6ヶ月くらいやってそうだからね。誰かに「もういい加減にしろ!」って言ってくれた方がいい場合もあるんだよね。
-『Overcome』ができて半年ですが、次のアルバムではこんなことをしたいという希望があればおしえてください。
次のアルバムのことを考え始めるのはたぶん1年半後ぐらいになると思う。次のスタジオに入るのが2010年の半ばの予定なんだ。あと1年はこのアルバムのツアーが続くと思うし、次のアルバムのレコーディングに入る前に2ヶ月はちゃんとした休みが欲しいなって実は思ってる。『The Fall Of Ideals』の時もほんとに休みを取らないままツアーが終わって曲作りに入ってしまって、『Overcome』の曲作りの期間って約2ヶ月くらいだったんだ。実際1ヶ月と3週間くらいかな、本腰入れられたのは。それで曲作りの時間ももっと欲しいんだけど、何もしないでいい期間というのもちゃんと設けたいから・・・ほらマネージャーに電話したりとかしてるうちに終わってしまう休みじゃなくってちゃんとした休暇が欲しい。彼女と過ごしたり甥っ子と過ごしたり、普通の人間として暮らす時間をちゃんとくれって今話してるとこだよ。今までは本当に休み無く働いてきた、ちょっと休んではツアーが1ヶ月・・・ってその繰り返しで。今回の日本ツアーの前は2~3週間の休みはあったんだけどその前のヨーロッパ・ツアーもすごく長かったし。ちゃんと、こう一息入れるタイミングってのが無いままここまで来てしまってるから、次のアルバムに取り掛かる前にはちゃんと休んでバッテリーをチャージしなおしてフレッシュにスタート出来るような状況を作りたい。だからあと1年半くらいは次のアルバムのことは考えずにいたいな。
-また日本ツアー終了後、そして7月からのMARILYN MANSON、SLAYERも出演するMAYHEM FESTIVALとかなりタイトなスケジュールですね?また他にも大きなフェスなどに頻繁に出演するようですが、度重なるツアーを続けているとホームシックになったりしませんか?
いや、アメリカの夏フェスは全然大丈夫だよ。逆にすごく楽しいんだ。ただ、こないだのWARPED TOURは大変だった。バスをシェアしなきゃいけなくてシェアした相手が全然知らない素人のバンドでちゃんとバスツアーをやったことがない奴らでバスがすごく揺れるものだってこととかもわかってなくてその辺に飲みかけのビールやコーラを置いといてバスが動き出したとたんにバーってね・・・靴は脱ぎっぱなしだし。そういうのでさんざん嫌な思いさせられてちょっと辛かったんだけどね。今度のMAYHEM FESTIVALではKILLSWITCH ENGAGEとかも一緒だし、バスも単独で乗せてもらえるから楽勝だよ!
-ありがとうございました。まだまだ聞きたい事はたくさんあるのですが時間が来てしまったので今回はこの辺で切り上げます。イベントに遊びに来るお客さん用にサインを頂けますか?
いいよ!(※サイン書きながら)日本と時差13時間くらいあるから今ここに座ってるだけで寝そうだよ(笑)。他に質問は?
-今他のメンバーは何をしてるんですか?
ショッピング!あと神戸牛を食べに・・・(笑)
OVER COME
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