- Pump Up The Volume Fes以来のインタビューになりますが、よろしくお願いします。
こちらこそ。あれからすべて凄く順調にいっているんだ。日本から帰国した直後から、“Controller”のレコーディングに入ったんだけど、その後はずっとアルバムを引っ提げてのツアーが続いていてさ。
-3rdアルバムのリリースおめでとうございます。欧米ではすでにリリースされて時間が経ってきていますが、アルバムは好評ですか?
これまでのアルバムの反響同様、今度のもどこでも好評みたいだ。キッズが凄く熱心に聴いてくれている。そういう反応って、何よりも嬉しいんだよね。
-PUTVFで帰国後、すぐにニュー・アルバム制作に入ったのでしょうか?
日本から戻ってきたその日から、Devinとプリプロダクションを始めた。その後スタジオに7週間くらい籠ったよ。
-1stアルバムに続いて、再度Devin Townsendをプロデューサーに起用しましたね? 彼を再度起用した理由を教えてもらえますか?
今回もまた、真っ先にDevinのことが頭に浮かんだ。上手くスケジュールが合って良かった。Devinはバンドの音楽面を凄く良く理解してくれているし、僕達のサウンドを形にしていくのに、凄く助けになってくれる。だから彼と再び組むのは、ごく自然なことだったね。
-またDevinのプロデューサーとしての魅力はどこら辺にありますか?
Devinが他の人と異なるのは、全身全霊でプロジェクトに取り組んでくれる点だと思う。個人的にバンドを知ろうと時間を割いてくれるし、プロジェクトのことをバンド側に立って考えてくれる。とてもパーソナルな思いでもって挑んでくれるんだよ。
-アルバムジャケットですが、無機質と絶望が混在したような雰囲気を感じました。ジャケットとサウンドが非常にリンクしているように感じたのですが、あなたがたの意見はアルバムジャケットには反映されているのでしょうか?
ああ、アルバム・アートは、歌詞のコンセプトをちゃんと表わしたものにしたいと思った。寒々としていて、荒々しくて、破壊的なものをさ。と同時に、滑らかでクリーンな感じが欲しかった。アートワークを担当してくれたのは、Portland (Ferret/Sons of Nero)という人物だ。彼とは密に連絡を取り合いながら、その趣とサウンドが一致するようにしたんだ。
-「Controller」というアルバム・タイトルには、なにか深い啓示が含まれているような気がしますが、このアルバム・タイトルの表すことを教えてください。
タイトルそして曲を通して表現したかったのは、我々がいま置かれている現状や状態に対する思いだ。我々の住む世界は、刻々と変化している。我々を取り囲む壁は厚くなる一方だ。そんな中、自分達の周囲を見渡し、周囲で起こっていることに興味を持ち、ポジティヴ・チェンジをもたらす為に、立ち上がろうよと、みんなを勇気づけたいと思った。
-もともとあなたがたのサウンドは、HARDCOREやMETALCOREの括りでおさめられるような、ジャンルに縛られたサウンドではありませんね? 今作ではさらにそれが推し進められ、HARDCOREという言葉はあなたがたにとってサウンドスタイルではなく、精神的な部分を表している言葉であると感じました。実際のところHARDCOREとは、あなたがたにとってどういうものなのでしょうか?
“HARDCORE”の本質は、間違いなく変わってきている。これは時の流れってやつさ。ひとつ言えると思うのは、僕達はどんな時にも、出来る限りHARDCOREのスピリットを忘れずに、活動してきたということだ。僕達みんな、ルーツはPUNKとHARDCOREだ。PUNKとHARDCOREのアイディアは、僕達にとって大切なものだ。みんなこのPUNKとHARDCOREに夢中になったのは、それがメインストリームとは異なるものだったからさ。バンドにとって大事なのは、キッズに音楽とそのシーンに関わり、それを絶やさないよう、彼等に仕向け促すことだと思っている。そうすればそれは、価値あるものであり続け、よくありがちな一瞬のトレンドで終わることもないだろう。
-サウンドはアグレッシヴな部分より、プログレッシヴな部分がより強調されていますね? 曲作りのアプローチ方法は、1stの頃から変わっていないのでしょうか? あるいはサウンドの変化に従い、曲作りのアプローチ方法も変わってきているのでしょうか? そこのところを詳しく教えてください。
“Controller”の曲づくりに着手した時、僕達はバンドが“Mirrors”当時にもっていた要素を、取り戻したいと思った。みんなワクワクするようなアルバムをクリエイトしたかった。バンドのすべての側面を取り入れようとした。よりメロディアスで、よりプログレッシヴで、よりヘヴィで、よりストラクチャードなものをさ。みんなで大概リフと、それからラフなストラクチャーを、リハーサルに持ち寄って、そこからバンドみんなでそれらに取り組んで、ひとつのものを完成させていった。
-影響を受けたバンドにMESHUGGAHが挙げられていましたね? 少し前に日本のLOUDPARKというFESに彼らは来ていましたが、あなたがたはMESHUGGAHのライヴを見たことはありますか? もしありましたらライヴの感想も教えてください。
メンバーの内の何人かは、MESHUGGAHを観ているよ。僕はTOOLと廻っている彼等を観た。あとのメンバーは確か、STRAPPING YOUNG LADとの時に観たと思う。MESHUGGAHは凄く良いライヴ・バンドだ。凄くパワフルでタイトで、凄く感動的だ。MISERY SIGNALSは間違いなく、彼等に影響を受けているよ。
-MESHUGGAHの名前が挙がっているのならば、プログレッシヴ・デスメタル・バンドのCYNICやATHEISTなんかも好きではないのですか?
CYNICのことは良く知っている。シュレッドするカッコいいバンドだ。ATHEISTのことは知らないな。
-最近、80~90年代のへヴィメタル、スラッシュメタルの影響が非常に強いHARDCOREバンドが巷に溢れてきていますが、彼らのようなバンドのことはどう感じていますか?
なかなかクールだと思う。そういうスタイルのバンドで、個人的に好きなのも幾つかあるしさ。でもコメントできるほど、彼等のことは詳しくはないんだ。
-今現在、BRING ME THE HORIZONと一緒にツアーを回っているそうですね? お客さんのツアーに対する反応はいかがですか?
これが凄く面白いツアーでね。ショウに来てくれるオーディエンスは、凄く元気があって若い。で、僕達のことを良く知っている人なんて、あまりいないんじゃないかな。それは良いことであり、悪いことでもある。良い面は、僕達を観たことも、音楽を聴いたこともないようなキッズに、僕達のことを知って貰うチャンスになっている点だ。と同時に、自分達のことを知らない、大勢のキッズの前でプレイするのは、時には物凄いチャレンジでもある。そんな彼等の心を掴み、そして注目し続けて貰おうとするのは、とても大変なことだったりする。
-BRING ME THE HORIZONも日本デビューが決まったのですが、彼らのライヴは見ましたか?
BRING ME THE HORIZONは素晴らしいバンドだ。このツアーで一緒になるまでは、聴いたことはなかったんだけどさ。彼等のライヴは本当に凄いよ。彼等の新しいCD“Suicide Season”も、とってもクールなアルバムだ。
-最近注目している新人バンドはいますか?
現在THE GHOST INSIDEという、凄くクールなハードコア・バンドとツアーしている。BURY YOUR DEADミーツSHAI HULUDみたいな感じのバンドだ。カナダのヴァンクーバーもまた、良いバンドをたくさん産出しているみたいだね。A TEXTBOOK TRAGEDYも素晴らしいテック・メタル・バンドだ。それからLIVING WITH LIONSも凄く好きなバンドだ。FACE TO FACEやLIFETIMEに似た感じのパンク・バンドなんだ。もうひとつ僕が最近、凄く注目しているバンドは、POLAR BEAR CLUB。物凄く良いパンク・バンドだ。
-最近では、アルバム・リリースごとにメンバー・チェンジするようなバンドがたくさんいますが、ファン心理からすると、できるだけずっと同じメンバーでやっていてもらいたいものです。今現在MISERY SIGNALSのメンバー間の結束はいかがですか?
僕達は6年間一緒にやってきている。このラインアップでは3年だ。みんな凄く上手くやっている。バンド・メイトであると同時に、友達でもある。凄く仲の良い友達さ。実は3人一緒に住んでいるんだよ。だからツアー中も、ツアーしていない時も、一緒に過ごす時間がとにかく長いんだ。
-またバンド内で決められている、MISERY SIGNALSならではのルールのようなものはありますか?
それはないよ。MISERY SIGNALSはユッタリしたタイプのバンドだからさ。みんな互いを尊重し合い、ベストを尽くしている。互いのことを良く知っているから、“ルール”なんて敢えて作る必要もないんだよ。
-日本に再来日のような話は出ていますか?
ああ、4月のPUNKSPRING09に、RISE AGAINST、BAD RELIGION、NOFXと出演する予定になっている。凄くワクワクしているよ。
-それでは最後に日本のファンにメッセージをお願いします。
ずっとサポートしてくれて、感謝の気持ちで一杯だよ。近い将来また皆さんの前でパフォームできることを、とても楽しみにしるんだ。これを最後まで読んでくれて、僕達に関心を持ってくれて、どうもありがとう。
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