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THE MUSIC | 激ロック インタビュー

THE MUSIC:Robert Harvey(Vo.) Adam Nutter(G.)

インタビュアー : KAORU

THE MUSIC

-初めまして激ロックと申します。激ロックはラウドロックを中心に扱っているのですが、THE MUSICはラウドロックファンにもとても人気がありますし、私自身も大ファンです。今日はインタビューよろしくお願いします!まずはライヴお疲れ様でした!私は昨日のライヴを見たのですが、素晴らしいライヴでした。ご自身ではいかがでしたか?

Robert Harvey (以下:R)&Adam Nutter(以下:A):凄く良かったよ!!!

A:ファンのみんなが素晴らしかったよね。ファンからのエネルギーが素晴らしいライヴを作ってくれる大きな鍵だと思うんだ。つまらなそうにされてたら俺たちもつまらないし、盛り上がってくれたら俺たちも盛り上がるからさ。本当にいいライヴだったよ。

-Robの声も素晴らしく伸びていましたよね。最近ワークアウトを生活に取り込んでいるそうですが、その効果をライヴで実感しましたか?


R:凄く実感してるよ 日々健康に気を遣うようになったし、ヴォーカルエクササイズも受けているんだ。最近は自己管理を心がけた生活を送っているよ。

-ダンスも凄くかっこよかったですよ。JUSTIN TIMBERLAKEにも負けてないくらいでした!

R;アハハハ!そりゃいいや(笑)!ありがとう!

-資料やインタビューを読ませてもらうと、あなた達ご自身では前作の【Welcome To The North】というアルバムに対して少し否定的な気持ちになっているような印象を受けたのですが、ライヴでは【Welcome To The North】からの曲もたくさんやってくれて少し安心しました。あなた達にとって【Welcome To The North】は製作時にたくさんの苦労があったにせよ、決して収録曲の出来を否定しているわけではないと捉えていいでしょうか?

A:その通りだよ。【Welcome To The North】を製作している当時の状況に対する不満は凄く感じていた。アルバムの内容に対する思いを周りから凄くけなされてたような気分になったんだよね。でも今ちゃんと冷静に考えると、あのアルバムは自分たちで誇りに思える作品だし、凄くポジティブな気持ちで捉えているよ。
ただ、本来バンドとしては関わらなくてもいいような、業界の中の力関係とか、政治的な部分で嫌な思いをしたことを思い出させる作品ではあるんだ。俺たちバンドとしては今後、周りの影響を受けないように、洞窟みたいな環境で生きていくしかないなって思ったよ。それも悪くないような気がする。

-ライヴでラストにプレイした「Bleed From Within」では、フロントメンバー全員がパーカッションを叩くというパフォーマンスを見せてくれましたよね。

A:ずっとこういうことをやりたいねという話をしていたんだ。実際やってみてエキサイティングだし、ライヴ映えもするから、ちょっと新鮮な感じで盛り上がるよね。ラストを盛り上げるのには凄くいい効果があったんじゃないかな。

-ちなみに「The People」はイントロ部分でリズムが裏になりますよね。それがお客さんの手拍子によってリズムが狂ってしまっていましたが、そういうのってちょっと嫌だったりしませんでしたか?

R:アハハ!そうそう、昨日はちょっとひどかったな(笑)


A:philはライブではクリック音を聞いているから大丈夫だったんだけど、僕らが手拍子とドラムのどちらに合わせたら良いか少し混乱しちゃったね(笑)。

-クラウドサーフなどもかなり頻繁に起こっていましたよね。THE MUSICの曲はとても高揚感や爆発力があるのでクラウドサーフやモッシュなどが起こることも頷けるのですが、ご自身ではどう思いますか?

A:クラウドサーフはいいんだけど、ステージに上がってこられると凄く困るんだよね。ステージは俺たちが音楽に集中する場所だし、機材もたくさんあるから。悪気はないんだろうし、興奮を伝えるためにやっていることだとは思うんだけど、怪我をし兼ねないしさ。昨日もステージに上がって来ようとした人がいたんだ。

R:そうだったね。

A:他のバンドの中には、ステージにどんどん上がって来いって奨励するようなバンドもあるけど、俺たちはそれはちょっと嫌だな。機材トラブルがあったらライヴが台無しになるからね。

-今回の東京公演でゲスト出演したTHE WHIPはマッドチェスターの匂いがぷんぷんして、更にダンスミュージック寄りのアクトでしたが、今のTHE MUSICととても合っていて最高のゲストアクトだったと思います。彼らが出演するに至った経緯を教えてください。

A:正直そこまでこだわって選んだという感じじゃないんだけど、THE WHIPは個人的に仲もいいし、THE MUSICのファンも彼らの音楽を楽しんでくれるんじゃないかなと思ったんだ。

-THE MUSICはデビュー当時からロックとダンスミュージックを密接に融合させてきましたが、【Welcome To The North】から、【Strength In Numbers】がリリースされるまでの間に、"New Rave"というといささか風俗的ですが、ロックとダンスミュージックを融合させた多くのバンドが更にブレイクしたこともあって、シーンに大きな変化を与えましたよね。【Strength In Numbers】は今までよりも更にダンスミュージックの色が強い作品となったこともあり、ライヴでは時代性というものも感じ、とても映えていたと思います。【Strength In Numbers】を製作していた時には、そのような時代性というのも意識した部分はあったのでしょうか?

A:確かに今回のアルバムは凄くエレクトロ色が強くなっているけど、それは特に時代性とか流行とかは関係なくて、全く外の世界を遮断して作ったものなんだ。正に殻に閉じこもってやっていたという感じだね。正直言うとSTONE ROSES以降のエレクトロっぽいバンドは、自分達だけの独自の音楽というものを見つけ出せていないような気がする。
STONE ROSESがどんな時代も素晴らしく聞こえるのは、本当に独自の音楽をやっているからだと思うんだけど、俺たちが目指しているのもそういうことなんだよね。だからこそ外の世界を遮断してひたすら自分達と向き合って、【Strength In Numbers】を作り上げたんだ。

-【Strength In Numbers】の中でも私は「Drugs」が大好きです。THE MUSICの音楽のルーツには、先ほども話に出ましたが、STONE ROSESを筆頭としたマッドチェスタームーブメントの中のアーティストというのがあったと思うのですが、このムーブメントにはアシッドというドラッグも密接に関係していましたよね。 あなた達は音楽とドラッグの関係性についてはどう思いますか?

A:ドラッグをやる人っていうのは現実逃避をしたくてドラッグをやるわけだよね。音楽にも同じ現実逃避の効果っていうのはあると思うよ。エンドルフィンを放出するという意味で。その二つに繋がりはあると思うけど、だからと言って自分達がドラッグをやるわけではないからな。難しい質問だね。

-日本では【Strength In Numbers】のSHM-CD版、更にDVD付きというストロングエディションがリリースされましたが、SHM-CD化された音源を聞いてどう思いましたか?

A:まだSHM-CDの方は聴いていないんだ(笑)。でも音質が良くなるというのは単純に嬉しいことだよね。

-「The Spike EP」にはアウトテイクやリミックスなども収録されていますが、これは【Strength In Numbers】を製作していた時に同時に作られたものなのでしょうか?

A:【Strength In Numbers】を製作している時はRobと二人で曲を作っていたんだけど、全部で30曲くらい出来ていたんだよね。その中でアルバムに入れられなかった曲という感じなんだけど、クオリティーはアルバムと同等のもので全然劣っていないし、アルバムに入れるのには合わなかったけど、俺たちの中ではとても重要な曲ばかりだね。

-今まで三枚のアルバムをリリースしてきましたが、どのような感慨をお持ちですか?

R;とても誇りに思っているよ。【Welcome To The North】を製作している時には色々あったし、レーベルも変わったし、ここまで来れるのか心配だったこともあったけどね。チャンスを与えてもらってとてもラッキーだったと思っているよ。

A;ずっとついてきてくれたファンの存在はとても大きいよ。特に日本の熱心なファンの存在は特別に大きいよね。俺たちは他のどんなバンドよりも感情に訴えかける音楽を作ってきたと思っているけど、そういうバンドは続けていくことが出来るという、いい例になったと思っているよ。25歳で三枚のアルバムを作ってきたことはとても誇りに思えるし、達成感も感じているよ。

-最後に、THE MUSICの音楽を作るにあたっての美学というものを教えてください。

A;音楽を作るということは自分達にとって自然なことだし、生きる上で一番大事なことだと思っている。いい曲を書こうという気持ちが一番自分をエキサイトさせるものだよ。
さっきドラッグの話が出てきたけど、音楽こそ最高のドラッグだよね。 美学があるとすると、自分たち自身を興奮させるもの、高揚させるものを作るということに尽きるかな。

-Robはいかがですか?歌詞を書く際のこだわりについても伺いたいのですが。

R:歌詞を書く時って、こうやってインタビューを受けてる時もそうなんだけど、自分が感じてる気持ちをいかに的確に表現するかっていうことであって結構大変なんだ。でも自分が今まで書いてきた歌詞の中で最高だと思えるものっていうのは、あまり深く考えずに書いたものが多いかな。無意識に出てきた言葉の方がいい歌詞になったりするんだ。面白いものだよね。


THE MUSIC Strength In Numbers

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