激ロックFES. vol1開催決定! 出演:Pay money To my Pain, HOPES DIE LAST ほか

出演アーティスト:Pay money To my Pain, HOPESDIE LAST, COLDRAIN, UZUMAKI, fade ほか


激ロックフェス coldrain

coldrain:Y.K.C(Gt) Masato(Vo) RxYxO(Ba) Sugi(Gt) Katsuma(Dr)

インタビュアー : ムラオカ

-今年のSUMMER SONIC09大阪会場にも出演しましたが、いかがですか?

Y.K.C(以下Y):楽しかったです!
一同:爆笑

Y:アーティストとしても客としても楽しかったですね。

Masato(以下M):久しぶりの青空の下でのライヴでしたね。

RxYxO(以下R):そうだよね。ちょっとしんどかったです。一番暑い日の一番暑い時間帯だったんで、結構日差しとかやばかったんですけど、でもステージ始まったらめちゃめちゃ楽しかったですね。

M:リンプと対バンみたいな。メチャクチャステージ遠かったけど(笑)

一同:爆笑

-同日でしたっけ?

一同:そうです。

-みなさん過去にお客さんとして行っていたときは、大阪会場でしたか?東京でしたか?

Katsuma(以下K):大阪に行きましたね!TOOLが来ていたときです。

R:俺が行ったときは東京でしたね。なんとなく東京の方がセットが長いかなっていう勝手な想像で(笑)

-2007年の結成からわずか二年足らずでメジャーでアルバムを出すまでに上ってきましたね。ここまではあっという間ですか?

Y.K.C (以下Y):ホントにあっという間でしたね。がむしゃらに駆け抜けてきた感じです。ライヴに重点を置いてずっと活動してきたので余計に時間が経つのが早かったんですけど、その代わり得たものっていうのは、普通に一年、二年過ごしていては得られなかったいろんなインスピレーションやアルバムに対するアプローチの仕方とかライヴのパフォーマンス、ステージングなど限りないですね。

R:ライヴが一番大事なんで、ただがむしゃらにツアーして自分らが大きくなっていっている実感はありますね。

-2008年のシングルは国内のバンドのスケールに収まらない大器の器を感じさせると同時に、詰めの甘さも感じられ、「惜しいな」と感じていましたが、あなた方は、今振り返って見ていかがですか?

M:シングルのレコーディングの時は、まだ不慣れな部分もあって、今となっては取ることに必死すぎて、プラスアルファな部分が残せていない点は感じますね。当時のレーディングでは良いものができているって実感はあったのですが、今振り返ってみると当時と今回のアルバムのレコーディングに入ったときとは全然違ってますね。アルバムはもっとプラスアルファの要素があって、そういう要素も入れられたかなと思って。シングルも成長の過程だったのではないかと思います。

-ファースト・アルバム完成おめでとうございます。一言で言えば傑作ですね。 今の気持ちを教えてください。

K:早く世に出したい!

R:シングルの二曲も入っていて昔からやっているデモの曲も入っていたりするんですが、ライヴでも全くやっていない曲が結構あったり全く誰にも聴かせていない曲がアルバムの半分以上あるので、それが自分たちの元を離れてどういう反応になって返ってくるかっていうのが凄い楽しみですね。

Y:シングル3曲入りですと僕らっていうのをなるべく全部表現しようと思っていても僕らの音楽性の全てではない訳ですよね。今回のアルバムには12曲入っているんですけど、自分たちはこういうバンドだということをすべて提示できた作品になったんじゃないかなという気はしますね。

S:楽曲のバリエーションにおいても挑戦的なことができたと思うし、凄い濃いアルバムに仕上がっていると思います。

-今おっしゃられた様に、12曲入りという初めてのアルバム制作でしたが、苦労したポイントはありますか?

M:結成当初からやっていた曲とか、シングルの2曲とかを除いて、半分以上は同じ時期に作られているんですけど、何曲入れるかのバランスとか、どうやって曲を並べようかとか、そういう点では悩んでいた点ではあるんですけど、意外と自然とまとまっていったんでそういうところは良かったかなと思っています。最近いろんなアーティストがリリースする作品ってどんどん曲数が減ってきていて、12曲って中だるみが起きやすい曲数だと思うんですけど、僕らはアルバムの中に飽きるところがあるのは嫌なんですよね。その中でうまく聴き応えがあるという作品を作りたかったので自分たちで何回も何回も聴き直したりしましたね。

-今作でのぜひ聴いて欲しいという点を教えてください。

Y:曲のバリエーションを感じてもらいたいという点が一番のポイントですね。僕らはラウドな音を出したいんですとか、凄いポップなメロディを出したいんですとか、と思ってやっているわけではなくて、自然と出た楽曲たちなんで、あんまり先入観を持たずに聴いてもらいたいなと思っていますね。

M:ラウド、ミクスチャー、エモ、スクリーモ、メタルとかそういういろんなサウンドに僕ら全員はツボを持ってるんで、そのツボを少しずつでも刺激している曲をふんだんに作っているつもりなんで、リスナーのそういうツボを押せたらいいですね。ライヴ映えする曲があったり、音源で聴いて良い曲ってのもあると思うし、いろんな楽しみ方があるかなと。

Y;あとは自分でできたアルバムを聴いていて思うことですけど、結構サラッと気構えずに聴けるっていうか、凄く攻撃的なだけだったりすると、聴きたくないなって時もあるじゃないですか、どんな精神状態の時でも聴ける作品だと思うんで、とにかくヘヴィロテ必須みたいな(笑)

R:聴けば聴くほど味が出るアルバムで、新しい発見が絶対あると思うんで。

-「Final destination」をはじめ、どの曲も非常にライヴ映えしますね。聞いていると自然に体が動いてきます。ライブハウスであればモッシュやダンスせずにはいられないサウンドです。そういったライヴ映えすることも念頭において曲作りはしていますか?

R:その通りです(笑)ライヴ感は狙っていましたね。

M:ライヴ感っていうのを今回のレコーディングでは欲しいなと思っていて、それは再現し切れないことはあんまり作らないようにしましたね。ライヴで表現できる曲作りだったり、曲構成だったりとかにはしたつもりですね。

-非常にハードでアグレッシブなサウンドでありながらも、同時に限りなくポップですね?アグレッシブでありながらもポップという点はcoldrainの核だと思うのですが・・その点は意識しているということですね。

M:凄いメタルのバンドとか凄いヘヴィなバンドのメンバーも絶対にポップな音楽も聴くと思うんですね。でも両方聴くとはいえ実際にやっていない人は多いと思うんですね。僕たちは好きなところを全部出して行こうっていう意識ではないんですが、それが僕たちらしいというか、中途半端って言われればそれで終わってしまうけど、僕たちはそれで良いなって素直に思えるんで、だからラウドにポップでもなく、ポップにラウドでもなくという点は凄い大事にしているところですね。

-そのバランス感というものを大事にしている?

M:そうですね。

-ファースト・マキシ・シングルの「Fiction」とセカンド・マキシ・シングルの「8AM」が再収録されていますが、最初に言った「惜しいな」という部分が払拭されていたので、再録して大正解でしたね。シングルだと買わないリスナーも多いじゃないですか。そういう意味で言うともう一回出して、これでどうだっていうように再度世に問えるというか。曲数が足りなくて入れましたという感じには全く感じないですね。

K:そういってくれると嬉しいですね。「Fiction」はアルバムにライヴ感を出すためにライヴだとシングルの時のテンポよりも2上げて演奏していたんですけど、再録となった時もライヴと同じテンポでライヴ感を出したりとかと工夫していましたね。

-かなりタイトなスケジュールをこなしてきているようですが、タイトなツアーが今回の作品の成長に与えたものはありますか?

Y:ありますね!もちろんタイトなスケジュールもそうなんですけど、そこで自分たちが良いなと思うバンドと一緒にやってこれたんで、そういう良いバンドたちからいろいろと刺激を受けてそれが作品に必ずなにか反映されている部分ってのはいっぱいあると思うし、あとはどれだけライヴをやっていたかっていうのは自分たちにとって凄い大きいことで、ライヴ感っていうものが作品に、しかも作品を取り始めたのがツアー中だったりしたので、良いテンションを作品に持ち込めたんじゃないかなと思います。

-あなた方のサウンドは非常にタイトでソリッドで無駄な贅肉をすべて削ぎ落としたような切れ味が鋭い、というのが僕の感想です。僕はDJをやっていますが、あなた方の曲とLOSTPROPHETS、HOOBASTANKの曲を繋ぐと、サウンド・プロダクション全く違うのが一目瞭然です。こういったサウンドプロダクションは意識されましたか?

Y:僕らレコーディングにしても自分たち主導でやってるんで、自分たちで考えた結果であるのは間違いないんですけど。

M:LOSTPROPHETSとかHOOBASTANKの二バンドともジャンルに属さないバンドじゃないですか?ラウドでもなくエモでもなくロックっていう大枠に当てはまるバンドで、自分としてはそういうところを意識してないって言ったら嘘になるんですけど、でも逆にそういうところにラウドなサウンドを出したいっていうのが自分たちにあるので、エンジニアにこういう音でとかこういうことがやりたいって言う時に、びっくりするぐらいギャップのあるサウンドをまとめようとするんですね。TAKING BACK SUNDAYみたいなポップなサウンドも出したいし、それこそSEVENDUSTとかDARK NEW DAYとかサウンドとかもっとヘヴィなサウンドまで出したいなと・・・

-DARK NEW DAYって!?マニアックですね!!いや、いいバンドですよね。

M:ポップなDARK NEW DAYって言われたら嬉しいですね(笑) ヘヴィなTAKING BACK SUNDAYでも嬉しいです(笑)そういうミックスというか融合をまだまだレコーディングでやりたい幅ってのはあるんですが、今回のアルバムに対して曲だけじゃなくてプロダクション面でも自分たちのやりたかったことには近づいてるなと思っています。欲は常に持ち続けているのでレコーディングに対しては。

S:無駄なアレンジをせずに如何にシンプルなアレンジで如何に効果的なアレンジができるかってことを凄く意識しましたね。僕らの曲って一曲の時間が短いんですよね。その短い間にもいろんなドラマティックな展開を入れて如何に三分間を濃くするか、ということを念頭において曲作りをしていますね。あえてベタに分かりやすくするということも凄く大切だと思いますね。

-アルバムも中だるみさせないようにしているという話が先ほど出ましたが、曲も中だるみさせないよう意識しているということですね。

M:はい。

-あなた方のサウンドは英語詞でヴォーカルもハーフ、特に和風なメロディを多用しているわけでもないのですが、海外のバンドの焼直し的ではなく、フロム・ジャパンという日本人的メンタリティ感じます。サウンドは似ていないのですが、FACTと向いている方向性が近いのかなと。

R:FACTとはこの前サマソニ大阪で始めて会って、メンバーの方と話したのですが、同じエモーションを持っていると感じましたね。彼らは凄く長く活動してきてやっと辿り着いたところだと思うので、僕らも負けじと頑張っていきたいですね。

M:FACTも海外でやっても違うと思われるように、ルーツの中にある日本っぽさというのはどれだけ洋楽嗜好というか洋楽に影響されてやっている音楽でも、日本っぽさって出ていると思うんですね。そういうところが出ているって言われるのは僕らも嬉しいし、単純に洋楽になりたいなりたいって言ってやってても、ただのコピーみたいになっちゃうので、そういう部分が新しさになって、海外でも挑戦できたらいいと思っています。

-海外のトップ・ラウドロック・バンドにあって自分たちにはないと思うものはありますか?

M:シーンじゃないですか?海外はシーンがあるからいろいろな面でやりやすかったりすると思うんですけど、日本はシーンがないわけじゃないですけど、日本のバンドが引っ張っているというところには至っていないと思うんですね、特にエモとかラウドな部分っていうのはまだまだ洋楽のバンドが引っ張っているシーンかなと思いますね。日本人として日本のバンドとして日本のシーンをもっと盛り上げて作っていきたいなと思っていますね。

Y:あとは筋肉・・・(笑) 
  向こうの人ってどうでもいいことはどうでもいいって割り切るじゃないですか。その辺細かいのが自分たちであるし、それが良くも悪くも違う部分って気がしますけどね。

-あなた方のライヴを数多く見ていますが、演奏力だけでなく「魅せる」ということがうまいと思いました。ライヴにおいて意識していることはありますか?

M:巻き込むってことですかね。見せ付けるとかだけじゃなくて巻き込むライヴをしたいなっていう思いがあって、特に僕らのような音楽を聴かない人の前でやる時ってほんとにただ単にやるってだけだったら、お客さんをほったらかしにしてライヴをやるってこともできるんですけど、そこをあえて歩み寄ってちょっとかっこ悪くたって見ている側を巻き込むっていうか、壁を無くすようにしたくてMCというか煽りというか変に固くならないようにっていうか、かっこつけずにやりたいなって思ってて。それって紙一重だと思うんですけど、それで初めて乗っかってくるお客さんもいると思うんですけど、ライヴではそういうところを重要視してますね。

Y:期待していた部分に応えるのは当然なんですけど、そういう部分って予定調和みたくはしたくないので、海外のバンドが来るとみんなそのバンドが好きで聴きに来ているわけじゃないですか?そうすると当然予定調和な部分が存在しているわけで、ただ僕らが日本でやっててさらに自分たちの知らないお客さんの前でやるときにそういうものは存在しないので常に毎回が生であるというか一本一本が全部違うライヴっていうのを、より表現できるようにっていうことには気をつけてやろうとしてますね。

K:ライヴ感というか、ライヴの中のエンターテイメント性という視覚的に訴えかけるものっていうのはメンバーそれぞれスタジオの中でも意識しながら練習したりしてますね。それによってCDを聴くだけじゃ味わえないライヴの醍醐味っていうのを前に出そうっていう意識はしてますね。

-あなたがたはまだバンド結成二年ほどの若いバンドです。これからさらに成長していくと思いますが、最終的な目標がありましたら教えていただけますか?

Y:僕らは自分たちが洋楽だとか、邦楽だとか、J-POPと言われるジャンルだとかあまり気にせずにcoldrainはcoldrainとして存在するというのがやっぱり目標なんで、もちろん洋楽のいいところも吸収してやっていきたいし、でも僕らはJ-POPの中にも好きなところは存在するわけで、聴いた人がcoldrainだねって思ってもらってもらえるような、なになに系の凄く良いバンドじゃなくて、coldrainはcoldrainでありたいなって言うことは強く思っていますね。

M:海外で輸入盤っていうものを売りたいですね。日本に輸入盤って入ってくるじゃないですか。逆に日本語訳が入ったCDを海外で出してやりたいみたいな。昔からそういう夢がありますね。あえて何も変えずに帯まで日本語タイトルで。たぶん実現しないけど(笑) そういう感覚っていうか変に向こうに合わせなくても向こうで出せるようなアーティストにはなりたいかなと思っています。そういう時に僕らの日本っぽさがどう受け入れられるかというか、どう勝負できるかということが楽しみの一つではありますけど。

R:日本だけではないですけど、ジャンルが細分化されていて、ビジュアル系だから嫌だとかという先入観ではなく音楽そのものを聴いて欲しいというか、自信過剰かもしれないですけど、僕らがそういう壁を壊せるかなと。シーンを引っ張っていけるバンドになりたいですね。

S:ジャンルなんて実際にはただの言葉だと思うのでそんなんじゃなくてフロム・ジャパン、日本からのロックの回答、として海外へ進出したいですね。

M:っていうジャンルを作りましょう!フロム・ジャパンというジャンルを(笑)

R:結局ジャンル作っちゃう?

S:そういうコーナーできたら凄いよね?海外のCDショップに。

K:なにかっぽいとかではなくて、coldrainはcoldrainとしてそれのフォロワーが出るくらいの立ち居地というか、そこにまでこのアルバムを通して到達したいですね。

-激ロックFESへの出演に対する意気込みをお願いします。

M:全バンドで一番を取りに行く感じが、お客さんに伝わるといいですね。
全員がライバルだと思っているバンドばかりなので、日本のバンドの力をHOPES DIE LASTにも見せ付けてやりたいですね。日本のバンドやばいって思ってもらえるメンツだと思うんで。あと日本のバンドをあんまり見ないお客さんもいるんじゃないかなと思うんでそういうところに納得してもらえるようなライヴをしたいなと思っています。

Final Destination
国内から凄いバンドが現れた。2007 年結成とわずか2 年でメジャー・レーベルからアルバム・リリース。これだけでも凄いのにファーストからして作品の質の高さがすでに世界標準なところに、空恐ろしさすら感じさせる。ラウドでメタリックだけど格段にポップ。本人たちの向かおうとする方向性が全くぶれておらずあまりの潔さに聴き終わった後には気持ち良い清涼感が残る。贅肉の全くない研ぎ澄まされた鋭利なサウンドはcoldrainが剣の道を探求する武士のようにも感じさせる。フロム・ジャパンと胸を張って言えるサウンドがここにある。 ムラオカ

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