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LIVE REPORT

ROOKiEZ is PUNK'D

2016.08.25 @LIQUIDROOM ebisu

山本 真由

今年結成10周年を迎え、日本を飛び出し、アメリカのみならず初となる台湾・フランス・メキシコでのライヴも成功させたROOKiEZ is PUNK'D。さらに6月には、FLOWを対バン相手に迎えたアニバーサリー・ライヴ[10th Anniversary "We are still not punk'd"]を渋谷CLUB QUATTROにて開催している。そんな彼らが、"前回は祝ってもらってばかりだったから、今度は自分たちがみんなに感謝を示したい"という強い思いで、8月25日に恵比寿LIQUIDROOMで開催したライヴ[10th Anniversary EXTRA "Crossing point of each way"]。盟友 SPYAIRを対バンに迎え、10年間ともに突き進んできた彼らの友情も感動を与えた、特別な一夜の模様をお届けしよう。

会場のLIQUIDROOMは、相性のいいツーマンということもあり、平日にもかかわらず開演前からフロアを埋め尽くす臨戦態勢のファンで満員状態。そんな中、先に登場したのはSPYAIR! オープニングを飾るに相応しい高揚感たっぷりのナンバー「THIS IS HOW WE ROCK」で幕開け。IKE(Vo)が、カラフルに飾られたマイク・スタンドを担いで登場し、イントロのコーラスをみんなで歌おうとフロアにマイクを向ける。壮大且つ彼らの持ち味が凝縮されたような、わかりやすいロック・ナンバー......これはライヴのために作られたのではないかというくらい、一気に気分の上がる1曲だ。続く2曲目は、"現状打破"をテーマとした力強い楽曲「現状ディストラクション」。疾走感のあるサビではダイヴするファンも。ギターのUZも正面に出て、華麗なソロを見せつける。さらに、「ファイアスターター」ではヘヴィなリフでヘドバン&小気味よいラップ、からのフックの効いたサビによって聴かせるスタイルで、会場のテンションは最高潮に。
ミクスチャー・ロックが基本にあったり、歌メロにも力を入れていたりという、音楽的な共通点があるだけでなく、昨年結成10周年を迎えた彼らとROOKiEZ is PUNK'Dは、紆余曲折を経て10年間ロックし続けてきた戦友と言えるだろう。それだけに、IKEの"ライヴがしたかった。ROOKiEZありがとう。10周年、おめでとう!"という言葉には、重みを感じた。

そして、"思い切りブチアゲていくぜー!"と意気込んで入った曲は、会場のポジティヴな雰囲気にぴったりの「アイム・ア・ビリーバー」。そこから、今度はしっとりと「サクラミツツキ」へ。今回、SPYAIRとROOKiEZ is PUNK'Dが対バンするのは久しぶり。プライベートでも友人関係で、対バンの約束は何年も前からしていたようだが、それが今回このような最高のシチュエーションで実現されたのは、彼らにとっても、私たちリスナーにとっても喜ぶべきことだ。"ROOKiEZと初めて一緒にライヴをやったころやっていた曲"と紹介し、披露されたのは「To」。思い出をひとつひとつ拾っていくように丁寧に歌い上げるIKE。同じ時を刻んできた両バンド、そしてファンにとって感動的な選曲だ。そこから一転して、パワフルなロック・ナンバー「OVER」を演奏。これまた初期の楽曲で、流れを一気に変えていく。こうやって、新旧それぞれ趣の違う楽曲をまんべんなく並べても、どれもひとつ筋が通ったようなSPYAIR節とも言うべきロック魂がこもっているのがすごい。さらに、「イマジネーション」で勢いを繋いで、サビではダイバーも飛び出した。
そして、"よくカラオケで歌ってくれてるみたいです。聴いてるかな? シンちゃん"と前振りしてスタートした「サムライハート」では、なんとROOKiEZ is PUNK'DからSHiNNOSUKE(Vo/Gt)がゲストで登場! これは嬉しいサプライズ! あまりにも慣れた感じで歌っていたのも、本当に日ごろカラオケで歌っているからなんじゃないかと思うと、なんだか微笑ましい。お互いのバンドに対するリスペクトも感じる夢の共演だ。タオルが宙を舞い、カラフルでピースフルな光景が広がる。IKEは、"こんなにいい曲をたくさん作ってるバンドが10年も続けてくれてありがとう。同年代が生き残ってくれて嬉しい。しっかりとアイツらに繋げていきたいと思います!"と熱弁し、ラストの「SINGING」では会場全体を巻き込む大合唱で一体となり、ROOKiEZ is PUNK'Dへしっかりとバトンを繋いだ。

そして今夜のメイン・アクト、ROOKiEZ is PUNK'Dが登場! 徐々に上げていくリフと、哀愁も感じるメロディと聴き応えのあるコーラスで感情を爆発させる「IN MY WORLD」でスタート! そこから、ハイテンションで爽快な「リマインド」で、瞬く間に沸き上がるフロア。"SPYAIRから最高のバトンをもらったから、最後までがっちり上げてこうぜ!"とSHiNNOSUKEがさらに焚きつける。グルーヴィでありながらもパンキッシュなナンバー「Fortune」はROOKiEZ is PUNK'Dらしさ全開で、もうワクワクが止まらない。10周年を迎えて、独自の道を歩む自分たちのスタイルに自信が見える気がした。"祝ってもらってばかりだったから、今夜は思い出になるようなものを持って帰ってもらいたい。(SPYAIRが初期の曲をやったので)俺らもそのころの曲をやりたいと思います"と言って始まったのが、定番のお祭りナンバー「ブチアゲミクスチャア」! もちろん、ここでお決まりのタオル回しも。そして、"今日は、いつも支えてくれるみんなのために歌います"というメッセージから「song for...」へ。雰囲気はガラリと変わり、しっとりと歌い上げるモードに。オーディエンスも、今日という日の特別な空気をじっくりと味わうように聴き入った。そんな感動的な1曲から、ちょっと天然キャラ(?)のU(Dr/Cho)のMCが。10年間支えてくれたファンに感謝しつつも、"あ、俺はまだ10年経ってないけど......"とセルフ・ツッコミ(笑)。"声優デビューすることになりました~♪"というアピールも飛び出す、自由すぎるMCで笑いを誘った。
そして、グルーヴィでジャジーな「BUMP ON da STYLE」から一転、底抜けに明るいパーティー・ミクスチャー「eggmate of the year」でモッシュが巻き起こる! さらに、ダンサブルなイントロから「Hands up」でジャンプ! そこで、まだまだ疲れ知らずの勢いを残したフロアに、新たなサプライズが。なんと、SPYAIRからIKEとUZがゲストで登場! これにはまたまた大歓声が上がる。"実は過去にもROOKiEZのステージに上がったことがあるんだけど、今の俺たちってもうちょっとイケてるんじゃない? 昔の自分を塗り替えに来ましたー!"とIKEが言い演奏するのは、かつて共演した楽曲と同じ「コンプリケイション」。しかも今回は、UZもギターで参加するという豪華バージョン! IKEの透き通った声とSHiNNOSUKEのパワフルな声は相性抜群で、サビのコーラスはヒリヒリするほど完璧なハーモニーが完成していた。そして、曲の最後には抱き合って握手する一幕も。両バンドの絆の強さを感じさせるコラボレーションだった。

"SPYAIRもいろいろあって、自分たちもいろいろあったけど、こうやって今できていることにありがとう。今の俺らだからこそ伝えられるメッセージがあるから。これからもROOKiEZとSPYAIRをよろしくお願いします"とSHiNNOSUKEが真剣な眼差しで語る。彼らを応援してきたファンにとっては、彼らを信じてついてきて本当に良かったと心底思えた瞬間だったと思う。そんな中、本編ラストに叩き込まれたのは、今のバンドのポジティヴなスタンスとも繋がる、強いメッセージが込められた楽曲「リクライム」。ROOKiEZのメロディアスで正統派な部分が凝縮されたラスト・ナンバーに、フロアの熱気もMAXに。そして、まだまだ足りないとアンコールを叫ぶファンの期待に応え、比較的すぐに再登場したメンバー。アンコール1曲目は、「Fight against yourself」。イージーコアっぽいアプローチが新しくもあり、彼ららしい独特なグルーヴは健在だ。ライヴでは初めて聴いたが、シンガロング・パートも含め、非常にライヴ向きで、これからもライヴの定番になりそうな予感がする。さらに、"みんながつらいときに力になれるような曲を作りたい"と言って披露したのは「DROP」。この曲は、かつてバンドがうまくいっていなかったとき、もう辞めてしまおうかと思ったときにできあがった楽曲だそう。そう考えると、この歌詞はリアルだったんだろうなとか、いろいろ考える。悩み、それでも前に進むことを選んだ彼らだからこそ歌える曲だ。最後までエナジー前回のパフォーマンスで、ファンへの感謝を示したROOKiEZ is PUNK'D。歓声と拍手がしばらく響いていた。

こんな全力投球な一夜を過ごした翌日、彼らは再び台湾へ。台湾で行われた音楽フェス"No Fear Festival"では、今度は逆にROOKiEZ is PUNK'DがSPYAIRへバトンを繋ぐこととなった。さらに、11月からは地元・千葉と東名阪を回る10周年ツアーも予定されており、アニバーサリー・イヤーの喧騒はまだまだ続きそうだ。今や、世界を股に掛け活躍する彼ら。今後15周年、20周年と時を重ねながら、どんな新しい音楽を届けてくれるのだろう。

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