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LIVE REPORT

KNOTFEST JAPAN 2014 -DAY2-

2014.11.16 @幕張メッセ

Silhouette from the Skylit
大きな感動と熱狂を生んだ1日目の空気感を引き継いで、KNOTFEST 2日目のトップ・バッターを担当したのは、Silhouette from the Skylit。この日は、キャッチーなメロディが前面に出たライヴでも定番の楽曲「Parallel Lines」を目覚ましの一発に! そして、2曲目には"今日最初のシンガロングをやりたい"と、わかりやすいコーラスが魅力的な新曲を披露。フロアもすっかり温まったところで、Katy Perryのカバー「California Gurls」で気持ち良く躍らせ、そして「Unsheathed」では会場全体色とりどりのタオルが舞った。オープニング・アクトながら、渾身の4曲と堂々としたパフォーマンスを見せた彼らは、会場に集まった多くの洋楽ファンにも強い印象を残しただろう。(山本 真由)

【SET LIST】
Parallel Lines
Closer
California Gurls
Unsheathed


MAKE MY DAY
大音量でSEが響く中、堂々とメンバーが登場。1曲目は、独特のエレクトリックな音を融合させた激重ナンバー「Life」。Isam(Vo)が早くもサークル・ピットを煽り、後方にいた多数のお客さんも走って前方に移動し、オープニング・アクトでの準備運動とはいえない、本気過ぎるサークル・ピットができあがり、メロイックサインが飛び交う。ド頭からハードコア魂炸裂だ。「Once」ではIsam、Julian、U-skeが激しく頭を振り、この大舞台を絶対に成功させてやる! という気概が伝わってくる。「Full Of Lies」では、Isamド迫力の咆哮と、Julianの美麗なクリーン・ヴォーカルとの交差が強く印象に残る。"楽しんでるかノットフェス! もっともっと激しくいこうぜ!"というIsamのMCのあと、NoriとU-skeのリズム隊が怒涛のブラストビート炸裂する「Take Control Of You」へ。どんどんエグく、激しくなるプレイに熱気が高まる。Julianが間隔を空けるように合図し、フロアはウォールオブデスの嵐に!"アメリカやヨーロッパのバンドもかっこいいけど、日本のバンドも負けてない。その第1歩が今日だ!"というIsamのMCのあと、「What Are You Fighting For」へ。獰猛なヘヴィ・グルーヴに、恍惚感を感じ得なかった。これが日本のハードコアだぜ! という気合いと、大舞台に相応しいたしかな演奏力で、初見であろうたくさんの人も巻き込む、頼もしいライヴを見せてくれた。(KAORU)

【SET LIST】
Life
Once
Full Of Lies
Take Control Of You
What Are You Fighting For


AA=
MAKE MY DAYのライヴ後、念入りにサウンドチェックが行われている。お客さんもどんどん前方に集まってきてきた。時刻は正午。いよいよKNOTFEST2日目の本編がスタートする。1発目は、上田 剛士(以下Takeshi)率いるAA=だ。Takeshiは91年にTHE MAD CAPSULE MARKETSでデビューしており、主催のSLIPKNOTよりキャリアも長く、2002年のツアーではSidをオープニング・アクトに起用した。海外のアーティストに好きな日本のバンドを聞くと、必ずと言っていいほどMADの名前が挙がるほど、日本で1番最初に海外で成功したヘヴィ・ロック・バンドの首謀者。08年にソロ・プロジェクト、AA=を始動し、早くも6年。今日はどんなライヴを見せてくれるだろうか。
ベートーヴェンの第九をサンプリングしたSEに乗って登場し、疾走感のある新曲を披露、そして四つ打ちのインダストリアル・ナンバー「WARWARWAR」へ。オーディエンスはジャンプして応戦し、"WAR!"の掛け合いで拳が上がる。そのままダブステップのリズムへと流れ、ド迫力の「KILROY WAS HERE」へ。BACK DROP BOMBのヴォーカリストであり、AA=にも参加しているTAKAYOSHI SHIRAKAWAはメロディをしっかり歌い上げ、高揚感をより高く導く。流れよく「DISTORTION」へ進み、硬質なビートが肉体にずんずんと染み入ってくる。Takeshiの立ち姿とベース・プレイは、相変わらずカリスマ性の塊で、緊張感のあるプレイに魅せられる。「sTEP Code」、「posi-JUMPER」が立て続けにプレイされ、拍手が起きる。その後、Takeshiが"すべての存在は平等だ。いい加減気付いてくれ。"と、AA=(All Animals Are Equal)というバンドの趣旨を堂々と宣誓し、ハードコア・レイヴなナンバー「GREED...」へ。この音の重厚感、明確な意思を伝えるTakeshiのかっこよさに鳥肌が立ちっぱなしだ。"暴れる準備はいいか!? 昼から来たことを後悔させてやるぜ!"というMCの後、さらに激しいナンバー「I HATE HUMAN」へ。MINORUの紡ぐザクザクとしたギター・リフと、ZAXのパワフルで肉体を引き裂くような激しいドラミングも圧巻で、どんどんテンションが上がる。ラストの「WORKING CLASS」では、ダイバーも続出! 最後に、"今日ここに来ることができなかったマキシマム ザ ホルモンの分まで楽しんでいってください。"と告げられる。この先がさらに楽しみになるライヴを観せてくれた。(KAORU)

【SET LIST】
新曲
WARWARWAR
KILROY WAS HERE
DISTORTION
sTEP Code
posi-JUMPER
ALL ANIMALS ARE EQUAL
GREED...
I HATE HUMAN
WORKING CLASS


KNOCK OUT MONKEY
お次は、ラウドとポップの間を行き来したハイブリットなバンド、KNOCK OUT MONKEY。ポップなサビと、ハードなミクスチャー・サウンドが融合した「Challenge & Conflict」で、初っ端から自分たちのフィールドへと聴く者を惹きこんでゆく。ライヴのない前日は、彼らも存分にこのKNOTFESTを満喫したらしく、実は普通に物販に並んでLIMP BIZKITのCDを購入し、PAPA ROACHのライヴを観て感動の涙を流した、というエピソードを告白。そして、最新シングル曲でもある「How long?」、dEnkAのギター・テクニックが冴えわたる「BREAK」、からの最後はキラー・チューンの「HOPE」へと繋げる。本人たちも言っていたように、キャッチーなメロディと日本語の親しみやすい歌詞だけをとらえると、ともするとJ-POPという位置付けでも見られがちな彼ら。しかし、この日のために選びに選んで決めたのであろうセットリストは、彼らの実力派ラウドロック・バンドとしての存在感を十分に発揮していたし、何よりもルーツにあるラウドロック、メタルへの思いと、ジャンルというものに縛られどう観られるかに関係なく、全力のパフォーマンスをぶつける姿は、硬派なメタル・ファンにもしっかりと響いたに違いない。(山本 真由)

【SET LIST】
Challenge & Conflict
Scream & Shout
How long?
Bring it back
BREAK
HOPE


AMON AMARTH
さあ、2日目の海外勢トップ・バッターを務めるのは、スウェーデンからやってきたヴァイキング・メタルのAMON AMARTHだ! Johanのぶっといヴォーカルが幕張メッセにこだますると会場は一気にヒートアップ! 2曲目の「Deceiver Of The Gods」ではイントロの入りとなるギターのフレーズをみんなで大合唱! 生粋のメタル・バンドのライヴならではのこの光景にはJohanも満足そう。ドラム、ベースのリズム隊が正確なリズムをキープする一方、ギターふたりもまるでマシーンのように正確にリフを刻み続ける。これを"扇風機ヘッドバンギング"をしながらやってしまうのがAMON AMARTH流。このパフォーマンスと両立する演奏力の高さこそが彼らの人気の源泉であり、人々が熱狂する原動力に違いない。
曲間ではJohanが腰に差した"角のグラス"から酒をがぶ飲みするパフォーマンスで大盛り上がり。ここにいる大勢がAMON AMARTHのヴァイキングの世界観を理解して全身全霊で楽しんでいるのが良く分かる。Johanの煽りに一緒にノってメロイック・サインでギターのフレーズを大合唱! これで楽しくないわけがない! Johanもまた"アリガトーニッポン! オレタチハ、AMON AMARTHダ!"なんて日本語でMCを入れてより一層会場を盛り上げる。曲の間中、右に左に走り回り、オーディエンスを盛り上げるJohanに、全力で応えるオーディエンス。遂には数段分せり上がったドラムの横まで駆け上がって行っての"扇風機ヘッドバンギング"を見せて大いに沸かせた。
これだけ激しいパフォーマンスをしながらも、ソロ・ワークも含めて正確な演奏を続けたAMON AMARTH。世界を闘ってきたヴァイキングたちの圧巻のステージはJohanの"アリガトーゴザイマース!"の感謝の言葉で締めくくられ、フロアの全員がその姿に惜しみない拍手を送っていた。(米沢 彰)

【SET LIST】
Father Of The Wolf
Deceiver Of The Gods
As Loke Falls
The Pursuit Of Vikings
Twilight Of The Thunder God
Guardians Of Asgaard