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LIVE REPORT

京都大作戦2014 【1日目】

2014.07.05 @山城総合運動公園 太陽が丘特設野外ステージ

Writer 山本 真由

NAMBA69
続いて、日本のパンク界を象徴する存在、難波章浩(Vo/Ba)率いるNAMBA69が登場!疾走感たっぷりの「MY WAY」や「PUNK ROCK THROUGH THE NIGHT」、メロディック・ハードコア節が炸裂した「TRUE ROMANCE」など、フレッシュなサウンドではありつつも "これがパンク・ロック"と言わんばかりの説得力がそこにはあった。ポジティヴなメッセージを音楽として発信しつづけながら、力を込めて反戦を訴える難波章浩は、オピニオン・リーダー的な存在があまりいない日本のパンク・シーンにおいては唯一無二の存在だ。今の世界に生き辛さを感じるキッズにとっては、彼の音楽とその言葉はきっと支えになっているだろう。ソロの時から度々ライヴでも披露していた名カヴァー、DAFT PUNKの「One More Time」では、袖で見ていてジッとしていられなくなったのだろうRIZEのJESSEが、ステージにノリノリで現れて踊り出すという微笑ましい一幕も。そして、最後はやっぱりあの曲か?......と思ったら、"京都の3人組がハイスタのカヴァーをやってたよね"というMCで、10-FEETのTAKUMA(Vo/Gt)が登場!曲はもちろん、永遠に色褪せない名曲「Stay Gold」!曲が始まるなり、オーディエンスがダッシュで詰めかけ、瞬く間にみっちりと埋まったフィールドにモッシュと大合唱のピースフルなうねりが出来上がった。この曲が持つすさまじいパワーを改めて実感させられた瞬間だった。

マキシマム ザ ホルモン
さっきまでの「Stay Gold」フィーバー冷めやらぬまま、次に登場したのはマキシマム ザ ホルモン!なんと1曲目から「恋のメガラバ」でエンジン全開!ライヴ開始後もどんどん腹ペコたちが前方へ向かって集結して人口密度が高くなる。踊ってよし、モッシュしてよし、ヘドバンしてよし、の何でもござれな楽しみ方がありつつも、バンドとオーディエンスが奇妙な一体感を持つのもまた、ホルモンのライヴの魅力!そして、最新アルバム『予襲復讐』からの「便所サンダルダンス」が飛び出し、ゴリゴリのビートに心拍数が上がりきった腹ペコたちにさらなる試練......「my girl」では、ホルモン版"Xジャンプ"とも言える、"膣ジャンプ"を2万人でやることになるという......ステージから見たらさぞかし良い眺めだったろう(笑)。今年の秋にはKNOT FESTでアメリカに行くホルモンだが、是非KNOT FEST USAでも圧巻の"膣ジャンプ"を成功させてほしい!ラストは、ホルモンらしいと言えばらしい、あまりの曲展開のカオスっぷりにライヴでの盛り上がり方指南ビデオまで発表された「恋のスペルマ」。手拍子まではみんな出来るけど、中には微妙なダンスまで完璧に出来てるツワモノも......。この日は、「恋のメガラバ」以外は立て続けに最新作『予襲復讐』の楽曲を披露。常に最高の自信作を世に出しているバンドにしかできない、堂々たるセットだった。

10-FEET
誰もが甘酸っぱい思い出に浸るだろう「純恋歌」などの定番曲を披露し、会場を埋め尽くした2万人のタオルが頭上を回る圧巻の光景を見せてくれた湘南乃風が、会場の結束力を強めたところで、残すはあと1バンド。ついに真打、10-FEETの登場だ。若干日も傾いてきたが、今か今かと待ち切れずにスタンバイしていた満員のフィールドには、じりじりとした熱気がこもっていた。10-FEETの3人がステージに現れると、たまった熱が一気に発散されるように、大歓声が響き渡った。1曲目は「JUNGLES」!お馴染みの徐々に盛り上がっていくあのリフが始まると、否応なしにテンションUP!10-FEETは2日間の出場だから、もしかしたら初日は大人見が多いんじゃないか......と思ったら、そんな手抜きはこの祭りでは許されない!ちゃんと後方まで、盛り上がりの波が。この日のMCでTAKUMAはしきりに"慣れたないねん"という言葉を発していた。7回目を迎えたこのフェスも、1回1回のライヴもまだまだ感動し続けたい、というTAKUMAの思いが詰まったようなこの日のライヴは、いつもながらに全力ではあるけれども、どこかメーターを振り切ったかのような異常なアツさがあった。
グルーヴィな「hammer ska」で踊りまくった後は、「Freedom」で大合唱!例年は幕間にチラッと紹介していたという、フリースタイル・バスケットボール・チーム"大阪籠球会"がステージに招かれ、「Freedom」の曲に合わせてのパフォーマンスも披露された。さらに「2%」では、湘南乃風も再びステージに登場!トランペットも加勢し、お祭り気分が上昇した会場は再びタオル旋風!続く「4REST」で笑顔の大合唱が会場に充満し、ライヴは一旦終了。
もちろんまだまだ足りないキッズのアンコールに答えて、3人がステージに帰ってくる。戦闘モード全開のフィールドを見まわしたTAKUMA が、"束になってかかって来ーい!!"と挑発し、「その向こうへ」に突入!ここまで来ると、バンドもオーディエンスも後悔のないようにあとは全てを出し切るのみ!そして、必死に繰り出される言葉の1つ1つが心に染みわたる「風」で感動のクライマックス......と思ったら、あのイントロが!そう、「RIVER」だ!この曲は、何度聴いても新鮮な感動がある。そうだ、慣れることなんかあるわけない、毎回その日その瞬間の感動が詰まったライヴというものに、慣れることなんかあるわけない。この日の10-FEETを見ていて、そんなことを再確認させられた。