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激ロック | ラウドロック ポータルサイト

LIVE REPORT

激ロックGIG vol.3

2014.04.09 @TSUTAYA O-WEST

沖 さやこ

第1回目はSiMやROACH、第2回目にはFear, and Loathing in Las VegasやROTTENGRAFFTYらを迎えて開催された激ロックGIG。約1年9ヶ月のインターバルを経て開催された第3回目は、The BONEZ、ギルガメッシュ、BLUE ENCOUNTという、激ロックでなければ成し得ない三者三様のスリーマンが実現した。

まず1番手として登場したのは、多くのフェスやイベント出演をきっかけに人気を上げている熊本発都内在住の4人組エモーショナル・ラウドロック・バンド、BLUE ENCOUNT。オープニングの田邊駿一の弾き語りでフロアを集中させると着火性の高い「JUST AWAKE」を投下する。筆者が彼らのライヴを見たのは2013年12月に同会場で開催されたワンマン以来なのだが、そのときに比べるとかなり4人の音や姿からも余裕が感じられ、とても逞しくなっていた。田邊が"自分のボーダーラインを激ロックしていくんだ!"と言うと会場からは大きな拍手と歓声が。"1組目からいて良かったと思わせるライヴするから余計なこと考えないでついてこいよ!"とアッパーな「アンバランス」「マキャベリズム」へ。江口雄也は音色やアクションでも様々なギター・アプローチを見せ、辻村勇太も自身の低音でもってサウンドを引っ掻き回す。1人1人がそれぞれフロアを見つめているが、それでも自然と4人の音の歯車が合うのは強い絆と意思統一の表れか。ラストの「HANDS」では喉を枯らして体から歌を振り絞る田邊の声と、それを支えるメンバーのコーラスが美しく響く。バンドがめきめきと実力をつけていることを証明するステージだった。

ブルエンの余韻から抜け出せないキッズたちが、転換中に激ロックのオーガナイザー、ムラオカによるDJでブチアガる。汗のにおいは筆者がいた2階席まで充満していた。フロアがだいぶあたたまった20時、続いて登場したのは、結成10周年を迎え絶賛ツアー中のギルガメッシュ。ドラム・セットの前についたЯyoは笑顔でキックを打ち鳴らしフロアを煽る。1曲目「Break Down」からイントロのシンセが効いた「Drain」へと繋ぎ、ラウドでありながらも繊細なギルガメッシュならではのサウンドを轟かせる。弐はギターを弾きながら左手でメロイック・サインを掲げヘドバンをしたりなど終始ハイで、メンバー全員からこのイベントを心から楽しんでいる印象を受けた。ギルガメッシュはヴィジュアル系というシーンで活動するバンドだが、結成当初からヴィジュアル・リスナー以外でも存分に楽しめる、ヘヴィで疾走感のある、日本人ならではの耽美なメロディを盛り込んだミクスチャー・ロックを奏で続けている。"自分たちの信じた音楽を精一杯届けるだけ""ライヴハウスはすげえ自由なところだと思っています。ジャンルの違いとか細けえことはその辺に置いといて、自分の目で見て耳で聴いたものを信じて楽しんでほしい"とフロアに語り掛ける左迅。彼の言葉の通り、フロアはサークルができている場所もあれば、モッシュ・ピットやダイヴァーも出現し、その横でツー・ステップで応戦する男子がいて、柵に身を乗り出すヘドバンや折りたたみを行う女子たちもいるし、その女子の姿を見て同じ動きに挑戦してみるキッズもいたり、拳を突き上げてステージに熱視線を送る人やダンスする人も目に入る。一見カオティックに見えるかもしれないが、観客それぞれが自由に楽しんでいる姿は、様々な音楽を貪欲に吸収するバンドの音楽性ともリンクしていて痛快だった。最新アルバム『MONSTER』の楽曲を中心に畳みかけ、ラストは「evolution」。メンバーがステージを去ったあとも、しばらく歓声が鳴り止まなかった。

そしてこのイベントのトリを務めるのはThe BONEZ。筆者はThe BONEZのライヴ初体験で、まず最初の2曲「Breath」「BOSSMAN」まで、音の凄味に圧倒されて思考が停止してしまった。2012年11月にRIZEのJESSEのソロ・プロジェクト"JESSE and The BONEZ"として活動を開始し、その後Pay money To my PainのT$UYO$HI、ZAX、そしてex.RIZEのNAKAが加入し4人編成のバンドとなったThe BONEZ。やはりそれぞれが培ってきたキャリアは伊達ではない。打ち付けるような轟音とJESSEのヴォーカルや叫びながら発せられる言葉に、生ぬるさなど一切なし。終始拳を突きつけられているような感覚だった。ラウドなダンス・ナンバー「Gim Crack」は、ヘヴィでありながらもキャッチーで、フロアもジャンプしたりと体を揺らしながらどんどんトランス状態へと陥る。ダーク・パーティーと言ったところか、不穏なようで包容力のあるNAKAのギター・ソロがそれをより助長させていた。"呼んでいただいてありがとうございます"と、DJブースでライヴを見ていたムラオカに丁寧に頭を下げるJESSE。そのときふたりがしっかりと目を合わせていたところからも、確固たる信頼関係があることが窺えた。JESSEがハンドマイクで暴れまわる「Adam & Eve」ではJESSEが柵に身を乗り出してダイヴァーと頭を掴み合う形になったり、フロアでは高速サークルに高いジャンプが起こり、T$UYO$HIとZAXによるリズム隊の威力が全開のラップ・ナンバー「Moves」へとなだれ込む。一概に楽しいという感情だけでは説明できない、はらはらした高揚感でステージから目が離せない。

再びギターを持つJESSEは、初のツアーを行うなかで感じたことを述べ"ライヴをしていると、こうやって(観客と)目が合ったり、奮えあがったり、こういうの生きてるなって思う"と語る。そして"親友への曲"と告げ「Sun forever」へ。勿論これは2012年に急逝したPay money To my PainのKへ向けた曲だ。熱いドラミングが鼓動のように響き、強くて優しいサウンドスケープに大きな拍手が沸いた。闇を知っている人間たちが作る光に満ちた音楽――それはとても無垢で、「Thread & Needle」のシンガロングはその象徴とも言える、とても感動的なシーンだった。

バンドというものの在りかたはそのバンドによって様々だろう。この激ロックGIGに登場した3バンドは全て、自分たちのバンドに自信と情熱を持ち、命を懸けてそれを音楽へと注いでいる。そんな魂をそれぞれのライヴから強く感じられる、まさしくその名の通り"激ロック"なバンドマンとチームによるイベントだった。


【BLUE ENCOUNT】
1. Opening / 2. JUST AWAKE / 3. アンバランス / 4. マキャベリズム / 5. D.N.K / 6. ONE / 7. HALO / 8. HANDS

【ギルガメッシュ】
1. Break Down / 2. Drain / 3. VOLTAGE / 4. INCOMPLETE / 5. antlion pit / 6. DIRTY STORY / 7. Live is Life / 8. Never ending story / 9. evolution

【The BONEZ】
1. Breath / 2. BOSSMAN / 3. Gim Crack / 4. Adam & Eve / 5. Moves / 6. Sun forever / 7. Thread & Needle / 8. Zenith

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