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LIVE REPORT

KNOCK OUT MONKEY

2013.10.25 @渋谷CLUB QUATTRO

沖 さやこ

10月2日にシングル『Paint it Out!!!!』でメジャー・デビューを果たしたKNOCK OUT MONKEY。彼らの念願でもあった東京初ワンマンが渋谷CLUB QUATTROで行われた。この日のMCで、w-shun(Vo/Gt)が"ぽっと出のバンドじゃない"と言っていたが、その言葉の通り彼らの歴史は長い。今回のライヴだけでなく、彼らのライヴを見ると思うことであるが、彼らはその過去を全て現在に背負っている。だからこそ出せる説得力と気迫、熱量が、この日のフロアを強く揺らしていたのだろう。

1曲目「CRASH」。w-shun、亜太(Ba)、dEnkA(Gt)、ナオミチ(Dr)それぞれが強い音色を放ち、分厚いサウンドを構築する。「BREAK」のイントロで大きな歓声が起こり、観客のジャンプでQUATTRO全体が揺れる。w-shunはフロア中央にいる観客の顔を指さし、その指を動かし手招き。"来いよ東京!""踊れ!""QUATTRO遊ぼうぜ!"とアグレッシヴなコミュニケーションを求める。亜太も噛みつくようにフロアを煽り、その光景を笑顔で眺めギターと戯れるdEnkA。ナオミチは3人を後ろから押し出すように力強いドラミングで応戦する。しっかり観客を見つめて音を鳴らす4人に応えるように、フロアはモッシュとダイヴの嵐だ。続いては間髪入れずに「TODAY」。KNOCK OUT MONKEYの魅力は様々な要素を織り交ぜた音楽性と、w-shunの歌である。強く突き抜ける彼の歌声と、口ずさみたくなるキャッチーなメロディはしっかり音の中心に存在する。暴れまくって全身で音楽を吸収し発散するオーディエンスもいれば、歌と音を噛みしめ自分の心に刻むようにステージに熱視線を向けてじっくり聴き入る人も。その光景は一体感とはまた違った、自由な美しさがある。

w-shunがハンドマイクでラップを刻むミクスチャー・ナンバー「Blazin'」は果敢に攻め入る亜太のベースが情熱的に響く。色気のあるメロディが光る「Gun shot」では紳士的な包容感でフロアをエスコート。"自由に音にまみれて遊んでくれればそれでええんで、やっちゃって下さい今日は!"と演奏された「実りある日々」は、ラストの観客からのあたたかい拍手も印象的だった。「Neverland」でオーディエンスはサークルを作ったりヘドバンしたりクラップしたりツーステ踏んだりと忙しそう。それもKOMのサウンドの懐の広さの象徴だ。w-shunの"カヴァーやります、踊れる曲やります"というMCからTHE BEATLESの「Help!」へ。Aメロはスカっぽくアレンジされ、Bメロはハード・ロック調。途中Bob Marleyの「One Love」を挟み込むなどして更に引きつけ、情景を塗り替える様は非常に見事だ。フロアは一気に汗の匂いが強まる。「Open your mind」の曲中ではw-shunが"悪ふざけするで? みんなより率先して遊ぶで、ええか?"と言うと、ナオミチ以外のメンバーがステージ袖へはけてドラム・ソロへ。途中から亜太も加わりセッションで魅せると、dEnkAも登場。するとLIMP BIZKITの「Take A Look Around」のイントロを奏で始め......インストで演奏を続ける3人にこの曲もカヴァーしてくれるのか? と思っていると演奏は1番で終了。するとdEnkAが"俺がいちばん好きな歌を歌います"とドラゴンボールのエンディング・テーマでも知られる「ロマンティックあげるよ」のサビ部分を披露! 巨大なサークル・モッシュを煽るなど、観客と共に全力の悪ふざけを展開する。"茶番感はんぱなかったな(笑)"とステージに戻ってきたw-shunが加わり「Open your mind」をクールに〆た。その後の盛り上がりは言わずもがな。続いての「Scream & Shout」で、袖に引っ込んだときに着替えたw-shunのTシャツも既に汗でびっしょりだ。

ミディアム・ナンバー「ピエロの仮面」「realize」でじっくり聴かせた後、w-shunは"バンド生活でこんな楽しい思いができるなんて思ってもみなかった"と語った。周りの仲間がバンドをやめたりするなかで感じていた不安などの本音を吐露したあと、ファンやスタッフに感謝の弁を述べる。"でもこれだけじゃ満足しない"と野望を語ると"茶番は好きだけど予定調和は大嫌い""お前の本性を出してかかってこいや!"と更にフロアを煽り「Paint it Out!!!!」。オーディエンスの声もより大きくなり、ラストの「Climber」までQUATTRO全体が走り切った。アンコールではまさかのフロアから"まだ足んねーぞ!""かかってこいよ!""盛り上げろよ!"と声が上がる一幕も。倒れそうになりながらも力を振り絞って演奏された「HOPE」の生命力に胸が熱くなる。リスナーにまっすぐ向き合い音を鳴らす"最高の遊び場"を、彼らはこの日も我々に与えてくれた。

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