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LIVE REPORT

MADINA LAKE Japan Tour 2009

2009.12.15 @恵比寿LIQUIDROOM

Writer 吉野 将志

MADINA LAKEライヴレポート
12月15日18:00 恵比寿LIQUIDROOM。すでにバンドT・半パン・タオルの三種の神器を纏ったキッズを始め、会社帰りのOLやスーツ姿のリーマンなどが駆けつけており、思ったよりも客層がバラエティに富んでいるなと少々ビックリ。またキッズの着ているTシャツを見てみると、FALL OUT BOY、SUM41などのパンクバンドからHATEBREEDやUNEARTHなどのハードコア・バンドTシャツまでを着用しており、MADINA LAKEはパンク・ファンからハードコア・ファンまで通ずるバンドなんだなと改めて実感。

19:00 照明が暗転。フロアで沸いていた談笑が大声援に。男女5:5の比率にも関わらず、やはり黄色い声援が優勢。サイケデリックな照明の中から、Danielが登場し、そして、Mateo、Matthew、Nathanと順々に元気いっぱいに登場。間髪を入れずに『From Them,Though Us ,To You』の「Adadia」からライヴ・スタート。待ってましたの如く、ダイヴ&モッシュ!いきなりの手ごたえを感じたのか、1曲目にしてNathan、フロアへロケットダイヴ!!満面の笑みで「トーキョー!!!」と挨拶した後、「ジャンプ、ジャンプ!!」と催促し、「One Last Kiss」へ突入。
ザックザクと響くギターリフに合わせてのジャンプ、そしてサビでの大合唱。息づかいまで伝わってくるヴォーカル、アルペジオの一音一音まで伝わってくるギター、アグレッシヴかつダイナミックなリズム隊。バンド・サウンドとして申し分なし、絶好調の様子。ダイヴしてくるキッズを笑顔で迎え、スキンシップしているNathan。所狭しと動き回るMatthew。本当に楽しそうだ。「House Of Cards」の演奏後、新作『Attics To Eden』の代表曲「Never Take Us Alive」が演奏される。それまで生じていたモッシュ、ダイヴに拍車がかかり、シンガロングの声も一段と大きくなり、ライヴ序盤のハイライトが生まれた。

MADINA LAKEライヴレポート

ここでNathan、メンバー紹介。さらに続けた言葉がキッズのハートに突き刺さる。「俺は日本語が話せない。だけど、伝えたいことがあるから簡単な英語で言うよ。これまでサポートしてくれて本当にありがとう。俺はこの日を本当に楽しみにしていたんだ。今日は一緒に盛り上がろうなーー」英語でのMCに対してよく見かける、とりあえず、「イエーイ!」と言っておけば大丈夫じゃね?的なカラ返事ではなく、拳を突き上げ、雄叫びにも似た声援が会場に響き渡る。
続いてライヴではおなじみの「Dalimp」に乗せて、Nathanが全身を使って会場を煽る煽る。「One Two Three go!!」との掛け声に合わせて、会場全体が一転して、サークルピッドの発生、モッシュ・ダイヴの坩堝と化す。そこに、「Here I Stand」が叩き込まれるのだから無論、会場昇天!!
シンガロング必至の「Now Or Never」、ダンサブルなロックチューン「Statistics」、名曲「Pandora」、激ロックでもヘヴロテの「True Love」などと、縦ノリと横ノリの楽曲を交互に演奏しながら、キラーチューンも織り交ぜることで中だるみのしやすい中盤から終盤にかけてメリハリをつけているところはさすがであった。ラストは意外にも「Not For This World」。若干フロアも戸惑っている観があったが、ステージ上でのパフォーマンスに合わせて拳を突き上げながらシンガロング。
アンコールが鳴り響く中、再登場したNathanは、さすがに疲れも見え始めてきたフロアに対し、「もう数曲やるから盛り上がっていこう!」と鼓舞。セカンド・アルバムから「Welcome To Oblivion」が演奏される。間奏のところでNathanが何やら企らんでいる様子・・・。自分の身長ぐらいあるアンプの上に立ち、なんとそこからフロアに向けて一回転ダイヴ!!!続いては「Legends」でラスト・スパートをかけ、「Me vs The World」で締めくくられた。

見るたびに完成度を高めているMADINA LAKEのライヴ。2009年最後の月にしてベスト・ライヴになるぐらいのクオリティの高いライヴであると同時に、このバンドは日本でもっと大きくなってもいいはずだと確信したライヴでもあった。

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