Evan(Vo.Gt)
インタビュアーMAY-E

-"Chaos Morning"リリースおめでとうございます!収録曲の中で一番思い入れのある曲と、注目して聴いて欲しいポイントを教えて下さい。

個人的には"Emergency"をフルボリュームで聴いて楽しんでほしいな。"Hammer To Fall"もかなりヘヴィな曲だね。ストンプ・リズムが効いていて聴いた人を虜にさせるような曲だよ。"Sick Of It!"はパナマでヒットしたんだけど、L.A.で過ごすようになった1年目に書いた曲で俺達にとってはすごく意味のある曲なんだ。とにかく楽しいアルバムだと思うし、日本でリリースできることになって本当にうれしく思ってるよ。最初の5曲はアメリカやパナマでもリリースされてたものなんだけど、その他の曲は未発表のもので今回初めてリリースされるんだ。とてもうれしいよ。過去の亡霊みたいな感じになってたからね。だからといって聴いてくれる人には恐がらないでほしいんだけど。(笑)

-では代表して"Sick of It!"の曲の背景について教えてください。

これは、自分が何であるかについてを述べている物語的な歌なんだ。この歌は俺たちがLAに移ったばかりの頃に書いたんだよ。俺たちは、エキサイティングな新しい環境を楽しむと同時にとても辛い時間を過ごしていたんだ。それで俺たちはほんとに真面目に音楽に取り組むようにしていたんだ。・・・ほら、どこか新天地へ行ったら、エキサイティングになることってあるでしょ?・・・それが俺にとっては2004年の出来事だったんだよね。"レトロ"なインディー・ロックが丁度その頃に流行ってきていてたんだ。歌詞の中の"古い歌を新しく見せようとするのにはウンザリだよ"ってフレーズはそこから来たものなんだよ。君は、まわりのみんなや君自身までもを非難し始めるんだよ。そこで俺は、この冒険を楽しむことを学んだよ・・・今は、俺たちは音楽にはたくさんの楽しみがあるってことを感じているところさ。だから今はウンザリだなんて思ってないよ(笑) でも俺は今でもこの歌を聞くと、俺たちのLAでの最初の2年間を思い出すんだ・・・外の通りで配ったCage9のフライヤーやCD、至るところにあるCage9のスプレーペインティング、メチャクチャひどいライブとか、混乱したり、純真だったり、ちょっとばかり無邪気だけどめちゃめちゃ期待したり、いつかは世界へ!と一歩を踏み出したり、戦い続ければ明日には小さな勝利が!とかね・・・今は、それが俺たちのあるべき道だったんだと思ってる。

-Evanは現在、Powerman5000でもギタリストとして参加しているそうですね!どのような経緯でPowerman5000に加入したのですか?また加入したのはいつ頃?

5ヶ月くらい前かな。俺自身はPowerman5000に正式に加入してるとは思ってないけど、新しいアルバムの作曲は手伝ってるよ。ドラムのエイドリアンとは昔からずっと友達なんだ。彼もCage9のファンで、よくライブも見に来てくれてたよ。去年、テリー・コルソ(Powerman5000のギタリストの一人、Alien Nat Farmのギタリスト)がTV番組でのライブに出演できなくなってしまって、それでエイドリアンから俺に電話がきて、急遽俺が穴埋めすることになったんだ。それから間もなくしてテリーともう一人のギタリストの二人とも大きなツアーの前に脱退してしまって、二人の欠員を生める為に俺が呼ばれたんだよね。で、Powerman5000のツアーでCage9をオープニングにしてくれないか?って頼んでみたら、彼らから「OK」の返事が来たのさ。そういう訳で、Cage9がこれまでにブッキングしてきたUSツアーの中で、一番大きなバンドのオープニングとして出演できることになったんだ。いづれにしても、俺は自分の時間を割いてでも両方のバンドのツアーとレコーディングと練習に参加する事で、Cage9をも成功させることになっているんだよね。Cage9としてだけでは簡単にたどり着けなかったであろうファンとも接触できたし、Powerman5000を通じてとても良くなれたし。Powerman5000がギタリストを必要とした結果、そうなったのさ。

-Powerman5000でプレイしてて一番楽しい曲って何でしょう?

アルバム"Transform"に収録されている"Action"かな。曲中で引き裂くようなギターソロがあるからね。あとは"Hey, That's Right"だね。ボーカルのSpiderが1st Verse(Aメロ)でJustin Timberlakeの"SexyBack"を歌ったりしたら観客はドン引きするだろうけどね。(笑)

-DepswaのメンバーがCAGE9のドラマーとして参加することになったそうですね!彼がCAGE9に加入するまでの経緯を教えて下さい。

ドラマーのGordonは長年俺達の親友だったし、俺達はDepswaのファンだったんだ。俺達は最初のドラマーがパナマへ戻ってからは何年もの間ドラマーは何人も交代しながらどうにかバンドをやってきていたんだ。それで、ある時GordonがDepswaを脱退したという話を聞いたんで、Gordonにドラマーを頼めるかもしれないなと思ったんだ。頼んでみたらGordonは「OK」って言ってくれたんだ!GordonがDepswaに加入する前に俺達のギターのJesseと一緒にバンドをやってたってのを聞いてビックリしたよ。GordonはDepswaがデビューする頃にJesseとやっていたバンドを脱退したんだけど、今度はJesseがGordonを連れ戻して来てくれることになったんだ。俺達にしてみるとようやくバンドを再開できたって感じだよ!そういうことでGordonがドラマーとして加わってくれることになったんだ。ちなみに、Gordonの妹さんは元Limp Bizkitで現Black Light BurnsのWes Borelandと一緒に出かけているんだってさ。彼が明日の俺達のライブに来てくれるんだって。(笑)

-Depswaとツアーを廻る計画などはあったりするのですか?

そうだね、その予定はあるよ。Depswaは新たなドラマーを迎えたことだし、俺達は2週間ぐらい一緒にプレイしているよ。俺達は今でも皆親友なんだ。Gordonはちょっと気分転換が必要かもしれないけどね。

-2枚のEP"Onyx Inch" と"Audiophiliac"の曲が"Chaos Morning"に収録されていますが、このEPはアメリカではいつ発売されたんですか??

"Onyx Inch EP" は2004年にここアメリカでリリースされたものだよ。"Audiophiliac"はパナマで1997年の後半にリリースされたものさ。その頃俺たちはまだ若くて、バンド自体も完全ではなかったからライブでもそのほとんどの曲は演奏しなかったし、プロモーションもほとんどしなかったよ。今よりソロ・プロジェクト寄りだったなぁ。

-パナマでリリースされたCage9のこれまでの作品を教えて下さい。

"Fearful Orbits"はデモとして、あとは"Human Feedback"、"Audiophiliac"と、その前に"Master Blaster"もリリースしてるよ。

-"Chaos Morning"のジャケット写真を手掛けたのはEvanの友人だそうですね?

そうなんだよ、彼の名はマイク・スプリングを言って、LAで結構大きな映画のアニメーションを手がけてるよ。彼の描いた人型は、彼が尊敬している有名なアーティストのフィル・ヘイルのオリジナルであって、それを元に描いたんだけど、フィルは愛想よく俺らに自分のアートワークを使っていいよ!って許可をくれたんだ。

-家族全員アーティストだと聞きましたが、何のアーティストですか?

父は画家で、パナマでは誰もが父の絵を1枚は持ってるよ!弟はドラマーだし(前のバンドはKairos)、更にグラフィック・デザイナーでもあり、イラストレーターでもあるんだ。妹は丁度アニメーターの学校を卒業したところで、現時点アニメレベルの絵は描けるよ!

-新作のレコーディングに取り掛かっているそうですね。どのようなアルバムになりそうですか?リリースはいつ頃の予定ですか?

実際のところ俺は恐くて仕方ないんだ。曲のストックがあり過ぎてどこから始めれば良いのか分からない状況なんだ。CD2枚分おそらく160分ぐらいの曲のアイデアがあって、すでに出来上がっている曲もあれば10秒ぐらいの曲の断片もあるんだ。とにかくたくさんすごい曲があるんだよ。とてもロックしてるしね。俺が言いたいのは、かなりヘヴィな作品になるだろうけど少しメロディックなところも持ち合わせたものになるだろうってことだよ。俺は常々Metallicaでも作らないようなアルバムを作りたいと思っているんだけど、俺達は何を為すべきかをまず決めなければならないんだ。曲はかなりモダンロックな感じのものになると思うよ。Interpol, Incubusやパンク、メタルを掛け合わせた感じのものにね。言葉で伝えるのはとても難しいんだけど、キーボードの音も多く取り入れているんだ。俺達はこの先2週間ぐらいでレコーディング作業に入るつもりだよ。それとは別に今は、アルバム「El Motivo」と「Chaos Morning」に収録されている曲からアコースティックアルバムを仕上げようとしてるところなんだ。とても良い感じになってるよ。そういうアコースティックな作品は今までやったことがなかったから良い気分転換になっているよ。曲を全て丸裸にしてるんだけどいくつかの曲では全く違った雰囲気になっているんだ。ちょうど今はコンガのパートをレコーディングしている最中なんで邪魔はしないでくれよな。ジャングルサウンドを作る作業は大変なんだ。このアコースティックアルバムを引っさげて何をするかはまだ分からないんだ。おそらくアルバムをプレスしたら俺達のライブ会場かインストアアコースティックライブで販売することになるとは思うけど。ニューアルバムに関してはどんなものになるかまだ想像がつかないな。日本でもリリースしたいとは思っているよ!

-10月には初のジャパンツアーが予定されているそうですね!来日を待望しているファンの皆さんにメッセージをお願いします!

ファンのみんなよりも俺達の方が来日公演が楽しみで興奮しまくってるかもしれないけども。日本のみんな、俺達がロックさせにやってくるから楽しみにしてくれよな!


★待望の初来日決定!
 Cage9 JAPAN TOUR 2007
 10/6(土) 大阪 心斎橋DROP w/PINBOYS
 10/9(火) 東京 代官山UNIT w/ PINBOYS 、PAY MONEY TO MY PAIN、FC FIVE
 10/10(木) 名古屋CLUB UPSET w/ PINBOYS 、FC FIVE

album CAGE9 / CHAOS MORNING
2007.09.19 発売
artist official site
http://www.purevolume.com/cage9

「ポスト・ロストプロフェッツ」と称されるほど完成度の高いラウドロック・サウンドを提示した記念すべき彼らの日本デビューアルバム"エル・モティヴォ"が実売1万枚を超える大ヒットを飛ばす中、過去作のリリースを待望する多くのファンの声に答える形で彼らのアーリータイム・ベスト盤"Chaos Morning"がリリースされる運びとなった!過去3作品の中から、メンバーと日本のレーベルスタッフにより厳選された13曲を新たにリマスタリング、アルバムとして再構成した日本だけの特別企画盤である。"エル・モティヴォ"でも聴くことが出来たアグレッシヴなバックサウンドとキャッチーなメロディーは当時から健在。さらにはモダンロック、グランジ、ハードロックなど様々なテイストも注入されていて、何よりも荒れ狂うギターと怒りを爆発させたヴォーカルからは初期SYSTEM OF A DOWNやKORNなどに匹敵するほどの破壊力が感じ取れる。この唸りは、ラウドロックならではの初期衝動でしょ!(MAY-E)

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