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INTERVIEW

UNDEAD CORPORATION

2017.10.04UPDATE

UNDEAD CORPORATION

Member:朱美(Vo) 窪田 道元(Vo) 社長(Ba)

Interviewer:増田 勇一

-みなさんがこの"場"を楽しんでいるのがよくわかります。ヴィジュアル要素についてはどうですか? ゾンビ的なメイクというのは、もはや欠かせないものになっていますけど。

社長:それについてはもう、単純にノリで始めたことなんです。あくまでバンド名が先にあって思いついたことなんで。"undead"だからゾンビっぽくしようか、みたいな。

-そのイメージによって、先入観を持たれる怖さというのは感じませんか?

社長:特にないです。

一同:(笑)

社長:まぁ、この姿できれいなバラードとかをやるようなことになれば浮くかなというのはありますけど、ヘヴィの曲をやっていくぶんにはなんの問題もない。

窪田:俺のメイクはわりと手間が掛かって、2時間ぐらい必要なんですよ。頭を全部やるわけなんで。それ自体は結構大変ではあるんですけど、そうやって手間を掛けてやってるものに対する音楽がショボかったら、話になんないじゃないですか。そこで、このメイクがいい意味でバンドとしてのハードルを上げてくれてるというのもあるんです。こんな姿でありながら俺が情けない声出してたらだめだし、曲がダサかったら話になんないし。ちゃんとこれに見合ったことを音楽的にもやりましょう、という。逆にみんな素顔になると、むしろ"いい人感"が出ちゃったりするんで(笑)。そこで強めの仮面を被るということで助かってる、というのもあります。強い音楽をやるうえで。

社長:実際、みんな"いい人"って感じなんですよ。変な髪型してる僕とかスキンヘッドの道元とかはまだそうでもないかもしれないけど、仁耶(Gt)とかはきれいな青年という感じだし(笑)。あとは同時に、化粧することで戦闘モードに入れるというか。

窪田:うん。そういうスイッチ的な意味合いもたしかにありますね。

-今、聴き手から一番求められているのはライヴだと思うんですが、今後の活動のあり方についてはどんなふうに考えているんですか?

社長:ライヴは従来よりも増やしていこうと思ってます。まず10月21日にワンマン(※ESP学園12号館 Club 1ne 2woでのレコ発ライヴ)がありますけど、12月とか1月にも計画してることがあって。まずは単純に、新しい曲をライヴでどんどん試していきたいというのがあるし。

窪田:そう、せっかくこうしてライヴ映えするであろうという手応えのあるアルバムを完成させたところでもあるわけなんで。もっともっとライヴは増やしていきたいですね。毎回のメイクに2時間かかろうとも(笑)。

-バンドとしては、今後どうなっていくことが理想なんでしょうか?

社長:そこは正直、わりと曖昧というか、具体的な目標というのはそんなにないんです。単純にいい音楽を作り、いいライヴができたら、ということ以外にはないんですよね。

-こんなに悪だくみしていそうな"会社"なのに?

社長:もちろん売れたいとは思ってますよ(笑)。

朱美:たくさんの人に聴いてもらいたいし、観に来てもらいたいというのは当然のようにあります。でも、あとはもう音楽をみんなで楽しめればそれでいいというか。

窪田:俺もこう見えて、さほど野望はないんですよ(笑)。ライヴをたくさんやってお客さんと触れ合いたいというのはもちろんあるし、それがまたその次のものを作るためのエナジーにもなっていくと思うので、そういう意味でもライヴをもっとやりたいですね。あとは海外とかにももうちょっと積極的に出ていきたいな、と。YouTubeとかでも"ポーランドに来てくれ!"とか"チリで待ってるぞ!"とか、結構すごいところから反応が来てたりするんで。

社長:今年、ちょっと縁があってスイスでライヴをやる機会があって、それがすごく楽しかったんですよ。ただ、そうやって海外に出ていくにしても、日本のバンドとしてのアイデンティティはちゃんと持っていきたいですね。アメリカの音楽にはめちゃめちゃ影響を受けてますけど、やっぱりそれとはどこか違う曲展開のわかりやすさとか、そういった部分というのが自分たちの音楽にはあると思ってるんで。


とにかくヴォーカルふたりの強みを最大限に活かしたい。それがこのバンドが一番強くあれる形だと思う


-和楽器の音色とか和風のメロディが入っているというわけではないにしても、いわば"曲作りにおけるクラフトマンシップ"みたいなものに、日本のバンドとしてのアイデンティティがある、ということですね?

社長:そう見てもらえたなら嬉しいですね。しかも僕自身、このふたりのヴォーカルから強烈に影響を受けて曲を作ってるところがあるんです。ふたりの声が頭の中で、もう自然に聴こえてきてしまうというか。朱美の声に先導されて、男どもが声を合わせてシンガロングするんです。なんか、乱交パーティーみたいな図が浮かんじゃいますけど(笑)。

朱美:やめてよ(笑)!

社長:でも実際、彼女がいなかったら、UNDEAD CORPORATIONはこうはなっていなかったと思う。道元とふたりで作ってたら、単なるハードコアになってただろうし。

窪田:間違いない(笑)。ここに朱美がいることによって、どす黒い世界の中に一筋の光明が差すというか、救いがあるというか。つまり、ビッチなのに女神感があるんです(笑)。そこがまた面白いところだと常々思っています。俺自身はいわば、その女神のもとに男どもを誘導する羊飼いのような役割で(笑)。お互いの役割についても、適材適所という考え方が一番いいと思ってるんです。だから俺がここでクリーンで歌うことは一切ないし、逆に彼女がシャウトがやりたいと言い出したら断固として止めますんで。とにかく、お互いの強みを最大限に活かしたい。

社長:うん。それが、このバンドが一番強くあれる形だと思っているんで。