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INTERVIEW

SEVER BLACK PARANOIA

2017.09.14UPDATE

2017年09月号掲載

SEVER BLACK PARANOIA

Member:Daisuke(Vo) Takashi(Gt) Reiya(Ba) Hibiki(Dr)

Interviewer:荒金 良介

-クラブ音楽だと、どのへんのアーティストを聴いているんですか?

Daisuke:ANGERFISTはめちゃくちゃかっこいいですね。あと最近SLIPKNOTのカバーをやってるDJ MAD DOGもかなりイケてますね。日本だと、DJ Myosukeと仲良くしてて、彼の影響は大きいです。彼はハードコア・テクノの日本を代表するクリエイターで、僕はメタルとエレクトロを合わせてSEVER BLACK PARANOIAを作っていこうと考えてるときに、ちょうどMyosuke君と出会って、彼もメタルが好きなので、お互いに意識し合う仲になりました。バンドマンから受ける影響とはまた違うんですよね。

-具体的にどう違うんですか?

Daisuke:曲の展開や構成ですね。バンドだと、Aメロ、Bメロ、サビみたいな流れだけど、最近のクラブ系の音楽は2部構成になってて、一度山があり、ブレイクを作って、またアガるという。あと、一度しかサビがなかったりして、今までの固定観念をぶっ壊すことができたんですよ。

-なるほど。

Daisuke:今回の曲に関しては、比較対象がないくらい構成にこだわりました。ただ、秩序がない構成ではなく......曲のデモを作ったあとにHibikiがディレクションしてくれるんですよ。だから、やりやすかったですね。「Breathe D.C.」はメタルやクラブ音楽の激しさの良いところを全部呑み込んだ感じです。「Autumnal Gloom」はメタルに寄せつつ、歌もしっかり主張しているし、かなり聴き応えがありますよ。

Hibiki:曲は第一印象が大事だと思うんですよ。作ってる側は何度も聴くぶん、聴けば聴くほど良く思えてくるから。最初に聴いて、ヘンだなと思ったところは変えてますね。

-人力とデジタルの融合で意識していることはあります?

Daisuke:違和感はないようにしてます。ジャンルをコーディネートしたいだけで、無理矢理エレクトロ入れた感じにはしたくないので、必然性は大事にしてますね。それで曲が持つ黄金比に仕上げていくという。我々みたいにいろんな音を取り込んでいるバンドはほかにもいるけど、アンサンブルのアイディアとか、作ってくうえでの緻密な計算がとにかく面白いですから。

-自分たちの黄金比というと?

Daisuke:僕らは主軸はメタル・バンドなんですよ。なので、クラブだけで披露できるような内容はSEVER BLACK PARANOIAでやる必要はないと思ってます。その何歩か手前の絶妙な領域で発見をしてますね。

-バンド的にはあくまでメタルに比重を置いていると?

Daisuke:そうですね。今作はかなりメタリックです。

Takashi:具体的な世界観はDaisukeさんが作って、Hibikiさんは構成でいろいろアドバイスする形なんです。僕はギター担当なので、Daisukeさんのデモの時点でかなり作られている世界観を崩さずに、自分の手癖も入れようとしています。

-Reiyaさんは初めて参加する作品になりますよね?

Reiya:僕はもともとメタルコアとか大好きなので、それで加入させてもらったんです。前作もエレクトロを入れたメタルコアだったけど、今回はさらにそれがハマッているし、いろんな人を取り込める作品になったと思います。

-今作でより激しい方向に舵を切ったのはどうして?

Daisuke:やっていくうちに物足りなくなってくるというか。僕らに激しさを求めて聴いてくれる人がいれば、メタラーとしては嬉しいなと(笑)。ただ売れたいと思うだけだったら、マイルドに仕上げちゃうから。エクストリーム・ピーポーには、エクストリームな音を届けたいんです。

一同:ははははは(笑)。

Daisuke:僕らアーティストとファンが同じ温度で熱狂できる。それを味わってもらいたくて。僕らの個性はなんだと言われたら、激しさのなかにも歌詞では自分の世界観をちゃんと落とし込んでるところですからね。そこは今までと変わってないです。僕のスピリットを言葉に変えて、伝えたくて。激しさのなかに燃えるような言葉を味わってもらえたらなと。

-聴いた人が元気が出たり、勇気を与えられるような歌詞を心掛けてると?

Daisuke:そうですね。僕もいろんなバンドの曲を聴いてその歌詞が刺さって、日常の支えになることもあるから。SNS上で、今は簡単にいろんな言葉をシェアできる環境もあるじゃないですか。それで便利になった部分ってたしかに大きいんですよ。でも、その土俵だけではやれないことを、バンドマンなら作品の中でやるべきですね。歌や楽器を毎日練習して、曲作り直しまくって、アルバイトもしまくって、そしてやっと届けられるっていうことに意味があるんじゃないかな。