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INTERVIEW

GALNERYUS

2017.09.22UPDATE

2017年09月号掲載

GALNERYUS

Member:Syu(Gt)

Interviewer:村岡 俊介(DJ ムラオカ)

前作『UNDER THE FORCE OF COURAGE』は記念すべき10枚目の作品であると同時に、GALNERYUS史上初の試みであるコンセプト・アルバムでもあった。音楽誌でのレビューやリスナーによる批評サイトなどでも好評価を得た傑作であったが、今作『ULTIMATE SACRIFICE』はその延長線上にあるコンセプト・アルバム第二章である。1stアルバム『The Flag Of Punishment』からバンドの屋台骨を支え続けてきたJun-ichiの脱退、最年少メンバーFUMIYAの加入、そしてワーナーミュージック・ジャパン移籍後初のリリースと、今作は自ずと注目を集める作品となるのではないだろうか。

-10枚目となる前作『UNDER THE FORCE OF COURAGE』(2015年リリース)はGALNERYUS史上初のコンセプト・アルバムでしたが、リスナーの評価も非常に高い作品でしたね。

ありがたいことです。限られたプロモーションの中で、最大限にできたのかなと。自分としては、コンセプト・アルバムということもあって、いつも以上に妥協なく作った作品でもあるし、"もっともっと多くの人たちに聴いてもらいたい"という気持ちが強かったですね。なので、"まだまだいけただろう、もっとたくさんの人に聴いてもらえてもいいんじゃないか"という思いもありました。聴いてくれたファンの方々には感謝しつつ、もっと頑張んなきゃなって。豊洲PITでライヴをしたときも、たくさんの方々に来ていただいてすごく嬉しかったですし、これからの新たな指針となるアルバムになったんじゃないかとは思っています。

-その豊洲PITでの公演は映像作品(『THE SENSE OF OUR LIVES』)としても2016年にリリースされましたが、カメラワークなど非常に凝ったものでしたね。SYUさんやバンド・メンバーの意見も作品に反映されているのでしょうか?

基本的には、自分が横から口を出すような感じで、わがまま放題させていただきました。どういう映像の内容にするかや、アルバムの世界観を失わないように、とにかく細かいとこまでこだわりましたね。

-コンセプト・アルバムの再現ということもあって、MCも極力挟まずに作品の世界観を表現したGALNERYUSにとって初の試みでしたが、そういった点ではいかがでしたか?

大変でしたね。ライヴ始まりの"みんな、用意はいいかー!"みたい煽りは入れましたけど。小野さん(Masatoshi "SHO" Ono/Vo)のMCを楽しみにしているお客さんももちろんいるので、MCを入れずにやっていくのは、たしかに挑戦ではありました。ただアルバム自体が本当に完成度の高いものだと自負していたので、その作品を生(演奏)で届ける気持ちでやりましたね。それが途中でMCを入れてしまうと、崩れてしまう気がしたので、MCはナシという判断をしました。

-そのツアーが終わったあとに、1stアルバム『The Flag Of Punishment』(2003年リリース)からバンドの屋台骨を支え続けてきたJun-ichiさん(Dr)が脱退しました。よろしければ脱退の理由を教えてください。

そうですね。Jun-ichiさんとは今も仲が良くて、人間的にどうこうって問題ではないんですが、これから先音楽で仕事をしていくうえでの考え方の違いが大きかったですね。数年前から、少しずつそういった違いは出てきていたので、タイミング的に今かなと。GALNERYUSもJun-ichiさんもお互いそれぞれいい方向に進めたらいいよねって、円満に袂を分かつことができた感じです。Jun-ichiさんは講師もしてらっしゃるので、そこの学校に行く機会もあるし、そのときにまたセッションできたらいいねって話もしてます。

-約13年って、結構長い時間一緒にやってきたわけで。

そうですね。当たり前のようにいつも一緒にいて、素晴らしいビートを叩いてくれてたので。

-不安はなかったですか?

それはありましたよ! でも僕の後輩で数年前からいい関係だった新加入のFUMIYA(Dr)に、"Jun-ichiさんが抜けたっていうことは、もうお前しかおれへんやろ!"ってお願いしたところ、もう2秒で快諾してくれて。本当に助かりましたね。

-即答ですね(笑)。

FUMIYA自身が、もともとすごくGALNERYUSを好きでいてくれて、Jun-ichiさんがいたときも、ふたりでスタジオに入って"ちょっとGALNERYUS叩かせてください!"って遊んでたこともあるぐらいGALNERYUSの大ファンでいてくれたので、容易にメンバーになってもらうことができた感じですね。

-FUMIYAさんとの最初の出会いを教えてもらえますか?

実はGALNERYUSの初期のころに在籍していたTSUI(Ba)の別バンドでFUMIYAがドラムをやってたんですよ。そこからの繋がりで仲良くなっていった感じですね。それからFUMIYAがやってるTHOUSAND EYESを観に行ったり。

-そうやって実際ライヴ現場で叩いているところも見て、彼を選んだということですね。

そういうことですね。Jun-ichiさんとは個性が全然違うドラマーで、もちろんテクニカルなことをこなすこともできるんですが、FUMIYAには曲に対して気持ちを入れる素晴らしいものがあって。歌えるドラマーというか、打面が歌ってるみたいな感じがすごくあるんですよね。伸びしろがあってこれからが楽しみですね。

-FUMIYAさんが加入して1年弱ですが、ドラマーが交代したことで、バンド全体のライヴ・パフォーマンスに変化はありますか?

今まで10年以上一緒にやってきたJun-ichiさんとはもちろん阿吽の呼吸がありましたが、それとはFUMIYAは全然違う部分があります。その調整はこれからも必要ですけど、1回一緒にツアーを回って、お互い距離を縮めることができたとは思うので、この状況を保ちながらさらに一体感を出せるようにしていきたいと思ってますね。

-新しい風がバンドに入ってくるとフレッシュな気持ちになりますよね。年齢的な部分だけでなく。

そうですね! "こういう捉え方もあるのか!"と気づかせてくれるときもあって、すごく助かってますね。