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INTERVIEW

ESKIMO CALLBOY

2017.09.12UPDATE

2017年09月号掲載

ESKIMO CALLBOY

Member:Sebastian “Sushi” Biesler(Vo)

Interviewer:村岡 俊介(DJムラオカ)

特に楽曲に関してはバンドとして成長したいという思いがあったからね


-「Nightlife feat. Little Big」も今までのESKIMOを踏襲するスタイルではありますが、ゲストのLITTLE BIGがラップで参加することで新たな魅力を感じさせます。今までLITTLE BIGを聴いたことはなかったのですが、非常にクールなグループですね。ロシアのグループのようですが、彼らがゲスト参加することとなった経緯を教えてください。

彼らと出会ったのは随分昔の話だよ。いつだったかな......ビデオ制作とかマネージメントの件でずっと連絡を取り合っていたんだよね。ロシアでインタビューを受けたときも、インタビュアーに彼らのビデオを見せてもらったことがあったな。まぁそんな感じで、何となく知り合いだった。

-あなた方がロシアに行ったり向こうがドイツに来たりしたら、ステージ上で共演することもありますかね?

そうだね、機会があったらぜひやってみたいね。

-そういった今までのESKIMOを踏襲するスタイルの楽曲もありつつ、「The Devil Within」や「X」~「New Age」、「Calling」は一般的なメタルコアではなく、ドラマティックなシンセやストリングス、そしてメロディアスなコーラス・パートなどが存在感を発揮する歌中心の楽曲ですね。今作にこういった楽曲を取り入れた理由は?

特に楽曲に関してはバンドとして成長したいという思いがあったからね。だから今回の曲は前より少し成長した感じになっていると思う。いつもパーティーのことばかり話題にするのも嫌だし(笑)。それで少しサウンドを変えてみたんだ。特に「New Age」みたいな曲は、エレクトロニックな面を前作とは意識的に違う形にしてみたよ。

-先ほどBRING ME THE HORIZONの名前がちらっと出ていましたね。BMTHの3rdアルバム以降のサウンドの影響を感じたのですが実際いかがですか? 彼らの曲をよく聴いているメンバーがいるんでしょうか。

彼らからは全員影響を受けているよ。特に最新作(『That's The Spirit』)からはね。その前の作品『Sempiternal』から音楽性がガラッと変わったけど、素晴らしい仕事をやってのけた。俺たちが将来的にやるかもしれないことのいい前例だと思う。ただ、彼らのサウンドはあくまで彼らのものだね。ああいう音を出せるバンドはいないと思う。もしかしたらメタル・ガイたちにとってはポップすぎるのかもしれないけど、どの曲にも個性があるし、とにかく素晴らしいアルバムだ。影響は大きかったと思うよ。

-ということはその影響というのは、サウンドそのものよ りも常に自分たちを変化させていこうというアティテュード的な影響の意味合いが強いのでしょうか。

そうだね。彼らの変化の仕方はパーフェクトだったからいい手本になったよ。俺たちがうまく変化できたかはよくわからないけど(笑)。でも、バンドが将来変わっていくための指針にはなってくれたと思う。

-「Frances」も面白いですね。「X」~「New Age」の音楽性の流れのまま進行していくかと思いきや、中盤からEDMが大胆に切り込んでくる楽曲ですし、最後は女性ヴォーカルとのデュエット・パートで終わるのも一筋縄ではいかない面白さを感じます。

そうだね。あの曲も他と全然違うよね。歌詞はKevinが書いたんだ。いつもは他のメンバーも歌詞作りに参加するんだけど、あれはKevinが書いた。ストーリーに関しては俺はよくわからないけど(笑)......俺たち流のEDMって感じかな。

-全楽曲のクオリティが非常に高いだけでなく、曲順もかなり考えられているアルバムだと感じました。僕自身はアルバムで購入していただき、曲順どおりに聴いてほしい作品だと感じましたが、実際曲順に対するこだわりはありましたか?

嬉しいね。......そうだね、アルバムの構造についてはかなり考えたよ。「Back In The Bizz」を1曲目にしたのは、俺たちらしいヘヴィなものが最初にガツンとあることが必要だと思ったから。俺も他の曲とはスクリーミングの仕方を変えている。これが新生ESKIMO CALLBOYだ、ビズ(ミュージック・ビジネス)に帰ってきたぜ! っていうのを打ち出したかったってのもあるしね。何しろ2年ぶりだし。エネルギッシュな曲だから1曲目にいいと思ったんだ。メッセージ性もあるから、これをまずはみんなに聴いてもらいたいと思ってね。2曲目の「MC Thunder」は......あれ、2曲目だったっけ? じゃあ2曲目ってこと前提で話すけど(笑)、「Back In The Bizz」の理解に苦しむ人がいるかもしれないと思ったんだよね。こっちはもっと昔からのファン寄りの曲というか。その次が「The Devil Within」だったよね。そんな感じで、「Back In The Bizz」はハード、そのあとに続くのが昔の俺たちみたいな感じの曲なんだ。全体的には途中で退屈しないようにできている。流れの中でアップダウンがあるようにしたしね。全体の構造にはかなり気を遣ったよ。それぞれの曲のキャラクターを考えながら決めたんだ。さっきの話じゃないけど、静かな曲から始めるのはあまり意味がないからね。スピーカーがぶっ壊れるくらいのパワーがないと(笑)。で、アルバムが終わったあとにゆったりできるような感じ。それで「Calling」を最後の曲に選んだんだ。「Vip」はなかなか賛否両論な曲だったね。実はメンバーの半分は大好きなんだけど、もう半分は大嫌いなんだ。だからあの曲についてはかなり意見を言い合ったよ。みんなに対して挑戦するような感じかな。

-面白い曲でしたけどね。最後に口笛とアコースティックで終わるのも新鮮でした。

ありがとう。