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INTERVIEW

QUEENS OF THE STONE AGE

2017.08.21UPDATE

2017年09月号掲載

QUEENS OF THE STONE AGE

メンバー:Joshua Homme(Gt/Vo) Troy Van Leeuwen(Gt)

インタビュアー:山口 智男

この7月、"FUJI ROCK FESTIVAL '17"で実現した14年ぶりの来日が話題になったQUEENS OF THE STONE AGE(以下:QOTSA)だが、4年ぶりにリリースする新作『Villains』がそれ以上に大きな話題になることは必至。なにしろ、あのMark Ronsonをプロデューサーに迎え、全米No.1ヒットになった前作『...Like Clockwork』の延長上でさらなる新境地をアピールしているのだ。フジロックに出演するため、直前までツアーをしていたオーストラリアから日本にやってきたバンドを代表して、フロントマンのJoshua Hommeとその良き相棒、Troy Van Leeuwenがインタビューに応じてくれた。

-Joshに会う機会があったら聞きたいことがあったんですよ。ARCTIC MONKEYSのAlex Turner(Vo/Gt)にリーゼントを薦めたのはJoshだったんですか?

Josh:いや、違うよ。あいつが自分で考えたんじゃないのかな。

-そうなんだ。

Josh:俺が薦めたわけじゃない。

-絶対、Joshの影響だと思っていました。

Josh:ハハ。そうかもしれないけど、俺は何も言っていないよ。でも、いい髪型だとは思うよ(笑)。

-僕は彼があの髪型にしてからARCTIC MONKEYSに興味が湧きました。

Josh:ハハ。そりゃいい。そういえば、ARCTIC MONKEYSとレコーディングしたとき、あいつはメモの類を何ひとつ持ってなかったんだよ。だから、歌詞を変えるときも、新しい歌詞をメモしない。あれには結構驚いたね。

-Alexの髪型についてはさておき、今日は新しいアルバム『Villains』について話を聞きに来ました。レコード会社からもらった資料には、今回のアルバムではQOTSAのサウンドを再定義するというテーマがあったということが書かれていたんですけど、前作『...Like Clockwork』(2013年リリースの6thアルバム)が全米No.1ヒットになる大成功を収めたにもかかわらず、なぜ、再定義する必要があったんですか?

Josh:アルバムの1曲1曲に流れがある。そして、そのアルバム全体にもひとつの流れがある。それら全部のアルバムを最終的に並べたときにできあがる流れもある。その流れを止めないようにするためには、どこかでリスクを冒す必要があるんだ。

-では、今回のアルバムでバンドが冒したリスクって、例えばどんなことだったんでしょうか?

Josh:古いやり方――つまり、ダーティなリヴァーブとかダークな中音域とか、ギターだけで曲を引っ張っていく演奏とか、そういうやり方を1回焼き払って、新しいやり方を取り入れた。例えば、ヴォーカルに代わって、キーボードでメロディを奏でたりね。そうやって俺たちにとって新しいサウンドを模索したんだ。その結果、今回のアルバムには空間が生まれた。そこで、無防備な歌詞を聴かせる余地もできた。

-新作を聴いて、ギターのリフが剥き出しになった曲がまた戻ってきたように感じたんですけど、それって今、Joshが言ったことと逆なような気がしますが。

Josh:いや、そんなことはないよ。QOTSAにはギタリストが3人いるんだからね。もちろん、それぞれの音をきちんと聴かせることは、なかなか難しいところではあるけどね。

Troy:ギター3本のアンサンブルを生かすためには新しい発想が必要だったんだ。3人それぞれのスペースが必要だからね。どうやったら、3本のギターをそれぞれはっきり聴かせることができるかってところでは、アンプにマイクを立ててレコーディングするのではなく、ラインで録って、音の混ざり込みを避けるやり方を試してみたりもしたんだ。

Josh:あとは、そうだな。今回のアルバムでは、まずドラムがガンガンと胸に響くような音にしたかった。濃密というか、詰まったような音にね。そういう音を耳にすると、人の足って動き出すんだ。つまり今回は踊れるアルバムってことなんだけど、ドラムの音を余計に膨らませないでスペースを作ったからこそ、3本のギターの音も、キーボードの音もちゃんと聴こえてくる。要するに今回は、全部の音がそれぞれ並んでちゃんと聴こえるような音作りになっているんだ。そうやって音楽のロープを編み上げていった。もちろん、編み上げ方にはひと捻りがあるんだけどね。

-結果、アルバムの出来には満足している、と?

Troy:もちろんだよ。

Josh:いつだってそうさ。俺たちは毎回、自分たちが納得できるまで作業して、リリースしたら、あとは何も気にしないでいられるぐらい自信を持てるものを作っているんだからね。

-今の話を聞いていると、すごくディテールにまでこだわって作り上げたようですが、新作について、Joshはアメリカのローリング・ストーン誌に前作よりも"a little looser, more uptempo and more carefree"と語っていましたよね。それは丁寧に作り上げたけど、結果的にそういう作品になったということですか?

Josh:まぁ、それはできあがったものを、どう表現するかって話なんだけど、アルバムを作るにあたって、俺たちは前もって、ある程度のことは決めておくんだ。そうしておかないと、作り始めてからインスピレーションががんがん湧いてきたとき、その流れについていけなくなるからね。つまり、インスピレーションが湧くそのスピードで作業していくための枠組みを予め作っておくわけなんだけど、俺たちはそもそもディテールにこだわるバンドでもあるから、ちょっと変わったアイディアがあると、それを追求してみたくなるところがあるんだ。俺たちにとって、それは曲というクリスマスツリーを飾っていく作業なんだよね。最終的にキラキラにするのが自分たちの曲作りだと思っているから、気になったことはとりあえず全部やってみる。どういうふうに飾るか、細かいところをどうしたらいいかは全然心配はしない。とにかくやってみるんだ。

Troy:箱の中に飾りがいっぱい入っているとして、それをどこに飾るか考えるのが一番楽しいんだよ。

Josh:曲って結局、目指すところはもちろんあるんだけど、そこを見据えながら走っていく必要はなくて、俺たちは進みながら、これもやってみよう、あれもやってみようっていろいろやっていくんだ。その過程で恐れたり、パニックになったりする必要はないと思っているからね。

-今回、Mark Ronsonを――

Josh:誰だい、それは(笑)?

-プロデューサーに迎えたことも話題のひとつですね。

Josh:話題になっていたらいいね。なってなかったら失敗だよ(笑)。