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INTERVIEW

The Winking Owl

2017.05.08UPDATE

2017年05月号掲載

The Winking Owl

メンバー:Luiza(Vo) Yoma(Gt) KenT(Dr)

インタビュアー:吉羽 さおり

2016年も、自身のツアーはもちろん、イベント、大型フェス出演や、AGAINST THE CURRENT来日ツアーのオープニング・アクトに抜擢されるなど、メンバー脱退がありながらも数々のライヴを経たThe Winking Owl。ライヴを積み重ねるなかで培ったもの、あるいはもっともっとと募った飢餓感が、ニュー・ミニ・アルバム『Into Another World』に込められている。思い描いた未来とは違う、悩みや葛藤が切り開いた新しい世界。そこに思い切り飛び込む叫びが、曲にもLuizaの歌声にもリアルに映った。その感情がバーストする躍動感、バンドの新たな息吹を感じてほしい作品だ。完成に至るまでの、3人の心情の変遷を訊いた。

-昨年12月のツアー"Wink The Future 2016"の渋谷CLUB QUATTRO公演で新曲を披露していましたが、いつぐらいから曲作りをスタートしていたんですか。

Luiza:9月くらいだった気がします。

Yoma:1stフル・アルバム『BLOOMING』(2016年リリース)のツアーを終えて、夏フェスとかが一段落したくらいで始めた感じでしたね。

-そのとき1stフル・アルバム以降の作品として、向かう方向性はあったんですか。

Yoma:楽曲の方向性を明確に考えていたわけではないんですけど、アルバムのツアーやフェスを経験して、今後どういう曲にしたいかは考えていて。試しにではないですけど、いろんな曲を作ってみたんです。そこからみんなで話し合って、この8曲になりました。今回は、メンバー3人の個性をよりはっきりと出せたと思いますね。3人の個性がぶつかり合いながらも、自分たちらしさが出せた楽曲が揃ったとすごく感じているんです。

-一聴してまず感じたのは、キャッチーさが磨かれたことと、高いポップ性、あとは包容力が感じられるなと。

Luiza:包容力!

-すごくエモーショナルで、グッとくる作品だなと思ったんです。

KenT:何より歌のパワーがある作品かなと思いますね。前作よりもどんどんクオリティが上がっていて、制作中もみんながびっくりしていたくらい、歌が良くて。デモで作っていた音源をすごく上回ったんですよね。それも、思ってもいなかったクオリティのもので。

Luiza:言いすぎじゃない(笑)?

KenT:いや、ほんとに!

Yoma:それくらい、デモとはまったく変わった曲もあったんですよ。

Luiza:自分では、わからないところなんですけどね。

KenT:もちろんプロデューサーのruiさん(fade)の力もあって、というのはありますけど。でも、やっぱり"表現力"ですかね。それが非常にアップしていて。

-Luizaさんの歌い方が、以前とは少し変わってるように思いました。強い曲、歌ではよりエモーショナルに、パワフルに歌っていて。

Luiza:「Now What?!」(Track.1)と「Eclipse」(Track.4)は、クールな曲だなって思っているんですけど。この曲の持つテイストで、言葉選びをしていった方がいいなと感じていたんです。「Now What?!」は私自身、絶対にリード曲にしたいと思っていたので。よりインパクトのある言葉を選んでますね、"え、今なんて言ったの?"、"もう1回、言って"っていう曲にしたいなって思っていたんです。

-「Now What?!」では、新しいところに飛び込んでいくという気持ちが歌詞に出ていますよね。

Luiza:メロディを聴いたときに、違う世界に飛び込んでいくイメージが湧いたんです。これは私個人の話になるんですけど、昨年"BLOOMING TOUR 2016"が終わって、制作に差し掛かるくらいから、悩むことが多かったんです。着々とライヴをこなして、いい結果も出せてはいるんですけど、同時に悪い結果もあって。それは、今までもあったことだからいいんですけど。もうひとつ、全然違った感情が生まれていたんです。うまく言葉にならなかったんですけど、今までと同じではダメっていうか、私の知らない何かがあるみたいな、変な感触がずっとあったんですね。これって何なんだろうっていうのが気になって、周りに相談したり、プロデューサーのruiさんにも相談に乗ってもらったりしたんです。そのときは、そういうものだよってなだめてもらったんですけど、納得ができなくて。

-モヤモヤを抱えていたんですね。

Luiza:そのころ、事務所の先輩であるcoldrainの"原点回帰全国ツアー"の対バンに初めて呼んでもらったんです。ふたり(Yoma、KenT)は仲が良かったり、ライヴに遊びに行ったりしていたんですけど。正直私は今まで、メンバーさんとはそこまでお話をしたことがなかったんです。ツアー前に一度ご挨拶させてもらって、対バンすると同時にライヴも観て。同時にふたつのことを体感して、衝撃と言うと簡単な言い方になってしまうんですけど、自分の中で革命というか、何かが起きたんですよね。曲もかっこいいし、ライヴの構成も素晴らしいのはもちろんなんですけど、ひとりひとりのキャラクターが立ってのライヴっていうものがあって。そういうライヴを初めて観たんです。なんかこう......違うなっていうか。

-グッと突き刺さったものがあった。

Luiza:はい、うまく表現できないんですけど。それで、私の中で何かが変わったというか。バンドってこういうことなんだって。正直最初は、圧倒されてチーンみたいな状態でしたけど......。

KenT:はははは(笑)。

Luiza:"全然ダメだ、私"って、泣きましたし。The Winking Owlは、"ライヴ感"が課題としてあったバンドなんですよね。そのライヴ感は、こうすればいいだろうっていうのは頭ではわかっていたんですけど、同時に体感できていなかったというか。それを一体化するにはどうすべきか、悩んでいたんですが、悩んでもわからなかったんですね。それで、coldrainの"SETLIST ELECTION TOUR 2016(新木場STUDIO COAST)"のファイナル公演を観させてもらったんですけど、SEから最後まで、ひとつの映画を観るかのような印象があって。何より、お客さんがすごかったんですよ。何日も食べてない人が目の前に肉を吊り下げられて、その肉、食わせろー! って身体を乗り出しているみたいで。もう、狂気じみてるなっていうくらい。私のものにしたい! っていう熱い気持ちが、2階席にいてもわかるくらいだったんです。

KenT:Masatoさん(Vo)を私のものにしたいっていう(笑)?

Luiza:(笑)その空間を見て、これだ! って思ったんです。ここまでいかなきゃ、胸張ってやっていけないなというか。ひとつの正解を見いだすことができたんです。それが一番の出来事となって、歌詞のクリエイティヴィティも生まれましたし、今作にはそうやって思ったことが散りばめてあります。