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INTERVIEW

Vexent

2017.01.12UPDATE

2017年01月号掲載

Vexent

Member:真虎(Vo) 未来(Gt) ゆいと(Ba) レビ(Dr)

Interviewer:KAORU

-今おっしゃった形の2タイプでのリリースというのはヴィジュアル系ではよく見ますが、ラウド系だとあまりそういう文化がないんですよね。特にYouTubeで公式に公開されているMVをDVDにして1パターンとして売るという手法は、少し疑問に感じてしまったこともありました。

レビ:メジャーの場合だとわからないんですけど、僕らくらいの規模だと2タイプ売ったところでリターンが全然なかったりするんですよ。AKB48の場合だと、大量にCDを買うとイベントに参加できますけど、僕らの場合はインストア・イベントも貴重な収入源なんです。そこでCDを買ってもらって撮影会をするんですけど、2タイプだろうが1タイプだろうが、10枚撮りたい人は2タイプで5枚買うし、1タイプでも10枚買ってくれるんです。Vexentは結成1年にしては、かなりCDが売れてる方だと思うんですよ。それだったら今はまだ1タイプの方がいいのかなと思って。規模が大きくなってきたらまた2タイプとかを考えてもいいんですけどね。

-なるほど。バンドの運営はどうしてもお金がかかりますし、ヴィジュアル系は特に衣装ひとつにもお金がかかるでしょうから、独自のマネタイズをしているんですね。ひとつのビジネス・モデルとして見習うところがあるかもしれないです......。ファンも直接会うことで応援したいという気持ちに直結するでしょうし。

真虎:まぁ、ヴィジュアル系は特殊ではありますけどね。

-始動して1ヶ月でワンマンがソールド・アウトするというのもすごいですよね。

レビ:もともと真虎が神だったっていうのもありますけど(笑)。最初から動員自体はそんなに少なくなかったんですよ。

未来:総じて言えるのは、このふたりは(真虎とレビ)お客さんを飽きさせないようにちゃんと考えていますね。僕とゆいとはそこに"お! すごいな!"って乗っかるだけなんですけど(笑)。

ゆいと:そんなに俺ら無能か(笑)!?

一同:(爆笑)

未来:いやいや、そんなことないけど(笑)。

レビ:逆に俺と真虎はあんまり動かないので、"あとはよろしくな!"って言って未来とゆいとが実際に動いてくれたりしてるんですよ。

-なるほど、そういうバランスでバンドが保たれているのですね。リーダーはいるんですか?

真虎:リーダーっていうリーダーはいないですね。

レビ:みんな並列です。怒られたり怒ったり(笑)。

未来:ちょうどいいバランスですね。

ゆいと:コンセプトもないもんね(笑)。

未来:コンセプトって最初は大事だと思ってたんですけど、それを先に出しちゃうと縛られちゃうかなと思ったんです。

真虎:いま耽美系とかをやっても合わない気がするしね。

-なるほど。コンセプトはそれぞれあるにしても、ヴィジュアル系は音楽的にはとても自由度が高いシーンではないでしょうか?

真虎:たしかに自由度は高いですね。これまでの5枚で全然違うことができましたし。

レビ:3rdシングルあたりから変わってきたよね。

-逆にヴィジュアル系ならではというところで、窮屈だなと思ったようなところはありましたか?

真虎:僕は窮屈だと思ったことはないですね。自由にやってるからストレスもないですし、メイクや衣装にしてもバンドの表現のひとつとしてお客さんに伝えられるものですし。ヴィジュアル系の良いところって、表現の幅が広いところだと思います。

未来:ヴィジュアル系って、良い意味でも悪い意味でもやれることが無限大なんですよ。このバンドだと激しいことしかできない、このバンドだとポップだから暗いのは違うとか、そういうのがないので。例えばメイクを見ただけで個性がわかるじゃないですか。そういう先入観から入ってもらって、かわいいメイクをしていても、ライヴのパフォーマンスが激しかったらそれだけでギャップになるし。そういうところが大きな良いところではあると思いますね。

ゆいと:ヴィジュアル系とひと言に言っても、見た目も演奏力も楽曲も優れていないと上に行くのが難しいと思うんですよ。だからいろいろと自分のことを試せるシーンではありますよね。やっていて楽しいジャンルです。

レビ:ラウド系とかメタル系とは違うのかもしれないけど、僕は青春ロックとかラウド系に惹かれなかったんですよ。っていうのも、音楽って目で見て耳で聴いて心で感じるものだから。曲を聴いて、実際にMVを見て初めてハマるんじゃないかなと思うんです。だから視覚的なところで表現できるのは武器ですよね。あとは、売れるってなると路線変更してマーケットを変えることが必要になってくるかもしれないですけど、Vexentがやっているジャンルはバンドの絶対数が少ないので、そこでちゃんと1,000人、2,000人の集客を目指すことができるマーケットではあると思うんですよ。まぁヴィジュアル系とは言っても、広い海ですね。

-シングルがリリースされたあと"Vexent PRESENTS 5th Singleレコ初記念 東名阪ワンマンツアー「牙城」"が開催されますね。2月17日にはTSUTAYA O-WESTにてワンマン・ライヴを控えていますが、意気込みをお聞かせください。

真虎:そうですね、とりあえずツアーのすべてをTSUTAYA O-WESTに繋げていきたいです。名古屋と大阪でいいライヴを見せて、それを見たお客さんが東京にも足を運んでくれるような、熱いライヴがやりたいです。それがツアーの意味だと思うし。

未来:ツアーが始まるとテンションが上がって、メンバーとの信頼も深まるので楽しみですね。名古屋、大阪って、ツアーくらいでしか行く機会がないですし、地方のお客さんともコミュニケーションとりたいです。ぜひWESTまで足を運んでいただきたいですね。

ゆいと:Vexentを結成してから1年以上経ったので、この1年で培ってきたものをWESTで見せたいですね。お客さんを集めて、うまくいくようにしたいなと思います。今回初めてのベース・ソロがあるので、そういうところも見てほしいですね。

一同:(コソコソし始める)

ゆいと:何(笑)?

レビ:いや、顔がダルシムに似てるっていう(笑)。

一同:ダルシムゆいと(笑)。

ゆいと:どういうことだよ(笑)。

-(笑)音楽シーン全体で言うと、昨年はサブスクリプションサービス(定額制音楽配信)が充実した年でしたが、そのようなプラットフォームについてはどう考えていますか?

真虎:僕はやっぱりCDそのものを見てワクワクしてきたから、自分たちもやっぱりCDっていう物を大切にしたいと思います。たしかに手軽さはあると思いますけど......僕は欲しいCDがあったら買っちゃいますし。まぁでも、無料で聴けるならそっちにいきますよね。下手にプライドを持っていても知ってもらえないのかな? とは思いますけど......でも形であった方がいいのかなと思います。

レビ:孫ができたらCDを見せたいしね(笑)。