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INTERVIEW

オメでたい頭でなにより

2017.01.01UPDATE

2017年01月号掲載

オメでたい頭でなにより

メンバー:赤飯(Vo) ぽにきんぐだむ(Gt/Vo) mao(Ba) ミト充(Dr)

インタビュアー:吉羽 さおり

2017年1月1日に1stダブルA面シングル『SHOW-GUTS/ダルマさんは転ばないっ』をリリースしたバンド、オメでたい頭でなにより。笑いや、自分たちで面白いというアイディアを、ヘヴィでラウドなサウンド(完成度高し!)という最強の武装と武器で全力の遊びにするバンドである。動画サイト投稿をきっかけにソロで活動をしていた赤飯を中心に結成した5人組。オメでたいコア、略して"オメコア"と称して、何気ない日常、ならわし、昔ながらの遊びを、エンターテイメントにする錬金術の原点はいったい何なのか。

-2016年の8月29日が初ライヴということですが、ここからバンドがスタートしているんですか。

赤飯:たしかに、8月29日に始動とあるんですが、この日にこのバンド名に変わったというだけなんです。実はこのメンバーで、2015年の夏の終わりくらいから活動していて。それまで、僕は"赤飯"という名義で、個人で動画サイトやいろんなライヴに出るような活動をしていたんですけども。このメンバーと出会って一緒に活動していくうちに、このメンバーでバンドをやらないかということになったんです。

ぽにきんぐだむ:そして8月29日に、僕たちがメンバーに昇格しました(笑)。もともとは赤飯のソロ活動に、僕たちがサポートでいたんですけど、バンドのグルーヴはそのときからあったんです。

-赤飯さんは、最初にどういうバンドをやろうというイメージがあったんですか。

赤飯:もともと僕はラウドロックも好きですし、とにかくバンドが好きで。それまでは、動画サイト出身というのもあって、ボーカロイドのカバーを中心にライヴが成り立っていたんです。けど、そういう活動をしていくなかで、自分の思いや言葉、自分が表現したいという気持ちが明確に見えてきて。ただ、やりたいのにやれない困った状況がずっと続いていたんです。噛み合わない事情がいろいろありまして(笑)。自分が表現したいものがモヤっとしたまま、なんとなく活動を続けてきたのが今までなんですけど。それを否定するつもりはないんですけど、そのなかでこいつらに会って、一緒にやっていくうちにみんなも自分に対して思いをぶつけてくれるようになって、サポート以上の関係ができ始めた。そのときに、そんなにやりたいことがあるなら、うちらはそれを全力で応援するし、一緒にやろうと声を掛けてくれて。路頭に迷っていた僕を引っ張ってくれたという成り立ちなんです。

-やりたいことはずっとあったんですね。

赤飯:ライヴがやりたい、バンドがやりたいという思いはとにかくあったんです。ただそれを通して何を発信したいのかとか、どういうものを作っていきたいのかの明確なヴィジョンがなくて。ただ漠然と、激しい音楽をやりたいみたいな感じでやってきていたんです。今は明確に、"オメでたい"という言葉にかこつけて、そういうフロアを作っていきたい。それを通じて、みんなに笑顔を届けたい──ってすごくありきたりなことを言ってますけど。今までは、不満を不満でぶつけるアウトプットしかしてなかったんです。でもこのバンドに出会ったことによって、ネガティヴをとことんポジティヴにアウトプットするのが、自分が一番やりたかったことなんだなと気づけて。だから、このバンド名にもなったし。実際、そういうフロアが具現化されているんです。

人を笑かすことって、かっこいいと思うんです。それと音楽が結びついて、こうなってる

-コンセプトにある、"楽しく、幸せに騒げる、底抜けに自由でオメでたいバンド"の"幸せに"がポイントなんですね。

赤飯:めちゃくちゃ大事ですね。うちらのライヴ中のフロアってすごく面白くて。キッズを中心にウォール・オブ・デスやサークルも当たり前にあるんですけど、なぜか、最前列には頭を振り乱してるバンギャ的なノリの子たちがいたり、奥の方では親子連れが笑顔で見ていたり。なんだこのフロアは? っていう、ハイブリッドなフロアになっているんです。

mao:ハイブリッドね(笑)。

赤飯:今までの赤飯としての活動からのファンもいたりと、いろんな道を通ってきての結果なんだなと。もちろん、一番増やしたいのはキッズですけど。それだけじゃなくて、全員受け入れようっていう空間なんです。ラウドロックという音楽を通じて、こんなふうに楽しくなれるんだというのをわかってもらいたい。間口の広いラウドロックで、ラウドロックを広げたいというのもあるんですけど。そういういろんな人を全部受け入れるオメでたい空間で、うちのバンドは成り立ってきているので。

ぽにきんぐだむ:さっき言ったみたいに、ヘイトを吐き出していたヴォーカルだったので、フロアも"じゃあ暴れてやるぜ"ってヘイトでぶつかり合ってたところを、ハッピーなところを発信していったら、向こうもハッピーで応えてくれたという、調和が取れた状態にやっと変わってきたんですよね。

-そのハッピーにという転換は、自分でできた感じですか。それとも誰かが引き出してくれたんですか。

ぽにきんぐだむ:根本的な人間性だと思うんです。たぶん、他のかっこいいバンドの人たちは、うちらみたいなちょっと面白おかしいことはできないと思うんです。反対に、今最先端にいるかっこいい人たちのようなかっこいいことって、僕たちはできないんですよ。

赤飯:絶対できないね。

ぽにきんぐだむ:根本的に持ってるものが違っていて。僕たちは、面白いことをやることに長けていて、かっこいいバンドの人たちは、スタイリッシュなかっこいいことをできる人たちというだけの話で。最初は僕たちも、かっこいいことをしようとしてたんですけどね。

赤飯:それをやっても、一番かっこいい、尖った人たちと戦ったときに勝てるわけねぇじゃんっていう。

ぽにきんぐだむ:じゃあ、俺たちは何ができるんだろうって考えたときに、おちゃらけて人を笑わせることに長けてるよねって。それが一番、うちらがやっていて楽しいよねってなってから、曲がどんどん変わっていったり、歌詞が変わっていったりしたんです。

赤飯:それに気づいた瞬間から、すごいスピードでバンドが動き始めて。もともと、僕が昔から人を笑かすのが好きで、かっこつけるのがあまり得意じゃなかったんです。そのまま、自分のキャラクターも反映できてるなと思ってます。人を笑かすことって、かっこいいと思うんですよ。芸人さんとかも、人をめちゃくちゃ笑かしていてかっこいいなと思うので。それと音楽が結びついて、こうなってるというか。

-その笑わす技術っていうのがまた難しいところですしね。

ぽにきんぐだむ:最終的には、感謝という部分をちゃんと見せたいなと。

赤飯:コンセプトとして、95パーセントの全力のふざけと5パーセントの感謝っていうのがあるんです。基本的にはめちゃくちゃふざけてるんだけど、最終的には自分たちの提示するもので楽しんでくれてありがとう、と伝わるようにというパッケージは考えてます。

-このラウド・サウンドも、各自のスキルがあるからできているんだと思うんですよね。しかも禁じ手はなく、いろんなサウンドをとにかくぶち込んで消化していて、旨味をうまく使っていますよね。

ぽにきんぐだむ:演奏やサウンドをきっちりしたうえでの面白さだから成立すると思うんです。中途半端にしてたら、ラウドロックに対して礼儀がなってないと思うし。聴いた人が不快になっちゃうじゃないですか。音が中途半端で、お笑いだけやってたら"なんだこいつら"ってなるけど。サウンドも曲もしっかりしていれば、"面白いね。オメでたいね"ってところに落ち着いてくれると思うので。音楽の礼儀として、ちゃんとしたものを作ろうというのは根底にあります。