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INTERVIEW

摩天楼オペラ

2016.11.04UPDATE

2016年11月号掲載

摩天楼オペラ

Member:苑(Vo) 彩雨(Key) 燿(Ba) 悠(Dr)

Interviewer:荒金 良介

-今作にはサポート・ギタリストにLedaさん(Far East Dizain)を迎えてます。それも初めての経験ですよね?

苑:僕たちはレコーディング前に全部作っちゃう方なので、今回は始まるまでどうなるかわからなかったですね。サポート・ギターのLeda君に曲を渡して、どう返ってくるのかもわからなかったけど、彼はセンスのいいギタリストなので、ほとんどこうしてほしいという部分はなかったです。摩天楼オペラの音楽を理解して弾いてくれましたね。

彩雨:ほぼ丸投げしましたからね(笑)。

悠:ただ、あまり難しくしないでほしいという要望だけは出しました。

苑:そう! Leda君は超絶技巧で、今後ライヴ・サポートまでお願いしないことは決まっていたから、次のギタリストが弾けるものじゃないとまずいですからね。

-燿さんが作った曲は、今作の中ではちょっと変化球ですよね?

燿:彩雨が面白いキーボードを入れてくれましたからね。この曲で初心に返れました。古いものと新しいものを融合できたかなと。僕は80年代のハード・ロックが好きだから――

彩雨:骨太ロックとHELLOWEENを融合させて......何からゾンビという話になったんだっけ?

苑:僕と燿がちょうどゾンビ映画を観たあとだったから、"この曲はゾンビっぽい"と言ったら、みんなのイメージがひとつに固まったんですよ。

彩雨:"ゾンビ"という単語が出てきたときに、いろんなアレンジが頭の中に浮かびましたね。怖いゾンビというより、コミカルなゾンビをイメージしました。

-明るい雰囲気が出ているし、アレンジも一番凝ってますよね。

悠:この曲でブレイクダウンっぽいこともやってますからね。

燿:レコーディング中に変わったんですよ。

悠:ライヴでお客さんがどんな反応をしてくれるのか、楽しみですね。

-今回新たに挑戦したことはあります?

彩雨:前作『地球』で、今まで避けてきた効果音を意図的に使ってみたんですよ。今回も効果音ではないけど、銅鑼やゴングも入れようと。

-銅鑼はX JAPANへのオマージュですか(笑)?

彩雨:そうですね。いつか悠君の後ろにでっかい銅鑼を......。

悠:ははは。まぁ、みんな普通に使ってますからね。

彩雨:あと、バラード調の「何十年先も今日みたいに」(Track.6)は、ライヴでは同期を使わずに、フリー・テンポでやってみたいですね。この曲はライヴでも同じように表現できるようにアレンジしたんですよ。音は分厚くないけど、バンド全体のあたたかみは出せたなと。いい仕上がりになったと思います。

-キーボードの音色も幻想的ですね。

彩雨:シンセ・ストリングスを使ったんですよ。デモのときに入れてみたら、これしかないなと思っちゃって。個人的にお気に入りの音ですね。

-今作はメンバーの姿が見えてくるフレーズも多くて、ソロ・パートを繋いで聴かせる場面も随所に織り込んでますよね。

彩雨:あぁ、そうですね。今回はギター・ソロもどうするかという話になったけど、どの曲にもギター・ソロは入っているので、ギター好きな人にも喜んでもらえると思います。「MASK」(Track.5)はメンバー全員のソロ・パートも入れてるんですよ。各々の見せ場を出しつつ、曲としてうまくまとまったなと。

苑:それにギター、ベース、キーボードもクリアに聴こえるようになったと思います。歌の音量を下げたわけではないけど、各楽器のラインが見えるようになったかなと。

-今作の歌詞を通して伝えたいことは?

苑:今の気持ちはほぼ「PHOENIX」に詰め込みました。自分たちの道は自分たちで切り拓くしかないと思っているから、俺たちは俺たちらしく前に進んでいこうと。

-歌詞の中に"居場所"という言葉もちらほら出てきますが、これは何を指しているんですか?

苑:最悪の状況も考えたけど、"やっぱり摩天楼オペラを解散させないぞ"と思いましたからね。そのときの気持ちが歌詞にも出ているんでしょうね。

彩雨:来年は結成10周年を迎えるけど、その予定も練り直さなきゃいけないですね。具体的なことはまだ決まってないけど、メモリアル・イヤーで、お客さんもワクワクしているだろうから。

苑:もちろん普通の年では終わらせないし、またゼロからファンと一緒に作っていきたいと思ってます。10周年で勢いがついたよね、という年になったらいいですね。