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INTERVIEW

odd five

2016.07.12UPDATE

2016年07月号掲載

odd five

Member:中 拓史(Vo) 今来 淳平(Gt)

Interviewer:山本 真由

-続くTrack.2「火影の誉」は、疾走感のあるロック・ナンバーですが、非常に"和"の要素が強い印象を受けました。他の楽曲に比べると、一番わかりやすいキャッチーさがあるようにも感じたのですが、この楽曲で苦戦した部分はありますか?

中:この曲の歌詞は悩みましたね。今来が作ったデモを初めて聴いたとき、僕もキャッチーさと"和"をすごく感じたので、歌詞からもそれを出せたらいいと思ったんですけど、キャッチーさを残そうとしたらどうしても薄味になっちゃうんですよね。ちょうどいい塩梅が見つからず、何回も書き直したのを覚えています。日本の歌なのに、サビの頭を英語にしてメリハリをつけたり、日本ならではの言葉遊びをしたり、試行錯誤を繰り返して完成した歌詞なのでそのへんも楽しんでもらいたいですね。

-私個人的には、Track.4「韃靼人の憤り」とTrack.5「サンダーバード」の絶妙なワールド・ミュージックとの融合感にワクワクしました。こういった楽曲のアイディアの出し方、作曲方法はどうなっているのでしょうか?

今来:「韃靼人の憤り」にも「サンダーバード」にも笛や打楽器など民族楽器が入っているのですが、こういった民族楽器は楽器によってキーもピッチもバラバラで、バンド・サウンドに取り入れるのに毎回苦労しています。その一方で、"民族楽器に頼らないようにしたい"とも思っています。民族楽器を使えば簡単にかっこよくて面白い響きが作れてしまうのですが、そのためにメロディを蔑ろにしたくないので、曲として核となるメロディを作ってから、民族的な要素とぶつけるようにしています。

-歌詞の世界観も独特ですが、作詞はどなたが担当されているのですか? また、どういったところから発想を得ているのでしょうか?

中:基本的に歌詞は僕が担当しています。僕らの場合、"曲、タイトル、歌詞"という順番が多いんですけど、タイトルと曲調からイメージできるすべてを書き出して、どういう雰囲気にするかを何パターンも考えるんですよ。そしてその中で一番面白くなりそうなテーマで書き進めていく感じですね。書いてる途中でも新しいイメージが湧き上がってきたりするので、ピースの数が決まってないパズルみたいなもんですかね。毎回書き終えると、もう二度と作詞なんかしたくないってくらい疲弊してます(笑)。

-今作収録の楽曲は、ライヴ・バージョンも気になる楽曲ばかりですが、民族楽器の部分などはどうやって再現しているのですか? ライヴで表現するにあたって、難しいと感じていることはありますか?

中:実際に民族楽器を使って演奏していますよ! できる限りですけどね(笑)。笛や鈴は問題なくできるんですけど、すべて本物となるとメンバー4人じゃとてもできないので、キーボードで補ったりしてます。できるだけ本物を使っていきたい思いはあるんですけどね。本来バンドに混ざって演奏するものじゃないんで仕方ないんですけど、音量が楽器ごとに違うので、それぞれに合わせたマイクを用意しないと全然聴こえないんですよ。そこが未だに難しいですね。

-今作リリース後は7月29日より全国ツアーも予定されていますが、ツアーに対しての意気込みをお願いします。

中:今回ほど日程の詰まったツアーは初めてなので、体力的にも精神的にもレベル・アップできる、いい意味でしんどいツアーになりそうです。初めて行く場所も結構あるので、しっかりと"大阪にこんなバンドがいる"ということを見せるツアーにしようと思ってます。新しい仲間が増えるのも楽しみです。

-今現在は、とりあえず新作のリリースとツアーに集中されるのだと思いますが、その後にやってみたいことや、バンドの目標を教えてください。

中:どんどん新しい民族楽器も取り入れていきたいですし、とにかく自分たちで自分たちを常にワクワクさせていきたいですね。民族系バンドとしてジャンルレス・ボーダーレスなフェスを少しずつ確立させて、ジャンルやシーンを飛び越えていくようなバンドになっていきたいです。

-最後に、激ロックの読者へメッセージをお願いします。

中:自分たちが今できるすべてを詰め込んだミニ・アルバムを引っさげて全国を回ります。大阪の片田舎出身の小さなバンドが、シーン全体を少しずつ動かしていく様子を感じにきてください。ミニ・アルバム『奇奇奇奇』マスト・チェックです!