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INTERVIEW

Migimimi sleep tight

2016.07.05UPDATE

2016年07月号掲載

Migimimi sleep tight

Member:宮川 依恋(Vo/Gt) 涼平(Gt/Cho/Pf) JOTARO(Ba/Cho) 松本 誠治(Dr/Cho/Per)

Interviewer:沖 さやこ

-Migimimi sleep tightは2年前に涼平さんと松本さんが知り合って、去年の年末に"一緒に何かやりたいね"というお話になったのが始動のきっかけだそうですね。

涼平:僕も(松本)誠治君ももともとやっていたバンドがお休みに入って。それまでは"やれたらいいね"くらいだったんですけど、お互いがお休みモードに入った途端に"今しかやれないな!"という感じで急に話が固まっていったんです。僕ら、多いときは週5で飲んでたので(笑)。

松本:飲んでたときの勢いですよね(笑)。

-それから松本さんが、ニュー・ウェーヴやガレージ、ダンス・ミュージックに造詣の深い、以前からお知り合いだったJOTAROさんに声を掛けたそうで。

JOTARO:話をもらったときはすでにしっかりセッティングされていて、決定事項みたいな感じで、僕はただ頷くだけでした(笑)。そのあと実際に会って曲を聴かせてもらったときに、"あ、だから僕が呼ばれたんだな"とすごく納得したし、面白そうだなと思ったからやりたいと思って。迷いはあんまりなかったですね。

-宮川さんは涼平さんのお知り合いのアレンジャーさんからのご紹介だと聞きました。

涼平:なかなかヴォーカルが見つからなくて、昔メガマソでアレンジをしてくれたアレンジャーさんに話してみたら、"いいヴォーカル見たよ。この前バンドが解散したみたい"と言うので、その場でバンド名を聞いて動画サイトでチェックして。そこで"歌いいじゃないですか、会わせてください!"とお願いしたんです。

宮川:そのアレンジャーさんは、僕が前にやっていたバンドの面倒を見てくれていた人の知り合いで、僕の直接の知り合いじゃなかったんです。前のバンドのライヴのリハーサルをやっているときにたまたまいらっしゃっていて、そこで軽い挨拶をした......それくらいで。でもそのリハがきっかけでこのバンドに入ることができたので、"ちゃんとリハーサルしてて良かった!"と思いました(笑)。

涼平:ははは! レンレン(宮川)とは初対面の日にご飯を食べて。そこで"レンレンの声でこういうことがしたいんだよ"と話したら、彼もいろいろ話に乗ってくれて、彼も彼で心配なところや不安なところを話してくれたんです。その話の中で意気投合して、夜はそのまま一緒にライヴを観に行きました(笑)。次の日にレンレンがサポートで参加するライヴも観に行きましたね。

-涼平さんのフットワークの軽さというか、物事を進めるスピードはものすごいですね。

涼平:僕は1回"これだ!"と決めたら何事も猪突猛進型なので。僕がやりすぎると、この思慮深い3人が止めてくれる(笑)。

松本:彼もかなり思慮深いタイプなんですけど、想像を絶する瞬間がたまにある(笑)。それは制作でもそうで喩えて言うならば"君は新幹線ペースで行けるかもしれませんが、我々は鈍行ペースでないと行けませんよ? 1回止まってみようか? 各停で行ってみない?"という感じですね。目的地は決まっているから、どのペースで進めるかを考える、その擦り合わせというか。これだけ身体をフルで動かしてなければ、もっと間延びした活動になってたと思うので、彼の行動力から目的に到達するまでのタームや考え方は刺激になることが多いです。きっちり期限を決めて進めていく、それは超当たり前のことだけど超大事なことだなと。

-そしてめでたく2月下旬にこの4人が集まると。

涼平:それから最初の1ヶ月、メンバー全員で一緒にいた時間がすごく長かったので、それも結果的に良かったなと思います。それぞれの意識ややりたいこと、好きな音楽ももっと細かいところまで知ることができたし。

松本:そのときにバンドの土台となる――本当に単純な、"どういうところでライヴをやりたいか"、"どういうバンドと一緒にやりたいか"とか、ざっくりとでもヴィジョンの共有ができたのは大きかったと今も痛感してますね。MV撮影でもずっと喋ってたもんね......俺が(笑)。

涼平:それが3月15日。4人が会してたった20日でMV撮影をしました(笑)。曲も完成してないのでラフ・ミックスで撮影して。

松本:常軌を逸してるよ(笑)。でも結成が決まってからものすごいハイペースでいろんなことをクリアしてきている自負もあるので、変な意味で謙遜はしていないですね。"やってるぜ!"という気持ちです。キャリアは重ねてるけど、バンドはすごくフレッシュだと思う。

涼平:そうだね。リハをやってるときの顔を見ていても、みんな本当にバンドにワクワクできてるなと思う。僕もこの4人でバンドをやれているのが今も不思議で。本当に奇跡的だと思います。

松本:今まで活動してきたフィールドがそれぞれ違うから、何についても曖昧にしないで"ごめんごめん、それどういうこと?"と聞き返す。思っていることをちゃんと口に出す。結成から音源リリースまでこれだけ短期間でできたのは、お互いの認識の違いを擦り合わせられたことも大きいですね。いや~、すごいスケジュールでぶん回してくれたので最高でした(笑)!

涼平:ははは! いいじゃん、最高なアルバムができたんだからさ(笑)!

-ははは。"Migimimi sleep tight"というバンド名は、今回リリースされる1stミニ・アルバム『The Lovers』のTrack.2「Migimimi」のもともとのタイトルが"Migimimi sleep tight"だったことから決まったそうですが、なぜこの曲だったのでしょう?

涼平:「Migimimi」は僕が"誠治君とバンドをやりたい!"と思ってから初めて作った曲なんです。the telephonesの音源を聴き込んで、"このビートやリズムの取り方は誠治君のいいところだな"とか、このふたり(宮川とJOTARO)の"これくらいのキーのレンジで"、"こういうプレイで"という、僕の思うメンバーそれぞれのおいしいところを全部詰め込んだ曲なんです。"こういうものをそれぞれに投げたら、もっとちゃんと形にして返してくれるんだろうなぁ"と思っていたらそれぞれのプレイの仕方、歌い方、アイディアで実際にそのとおりになりましたね。

-みなさんは曲をもらったとき、それを実感しましたか?

JOTARO:「Migimimi」はパッと聴き涼平節が凄まじいんですけど、実際にやっていくうちに"誠治君のいいところを考えて作っているんだな"とか、そういうことに気づいて......"なるほどな!"と思うところがいっぱいあったりして。そのふたつの要素をうまく溶け込ませてるなと思いますね。だからこそ、"じゃあここをもっとこうしたらこうなるだろうな"というのを実践してます。ライヴで演奏する場合も、それまでとフレーズは同じだけど"これからはこの箇所を意識して弾いてみよう"といったように、若干変えていたりして。だから毎回発見があるんですよ。

涼平:あ、俺もそれある! リハで合わせてるときに、"ここはこういうふうに変えてみようかな......"と思うんだよね。JOTARO君が変えてるからかな(笑)?

松本:それはあるね。JOTAROは結構、手を変え品を変え......なところがあるから(笑)。

JOTARO:涼平君の曲は同期ありきで世界観が成り立ってるから、生々しすぎてもダメだし、かっちりしすぎてもダメなんです。その中で"今日はこうしてみようかな"とちょっとずつずらしてみて自分がやる面白みを出したり、ずらしすぎちゃうと曲の世界観を壊しちゃうから"これはやりすぎだな"とセーブしたり。それも面白いです。

宮川:「Migimimi」は最初に聴いたとき、直感的にすごくメロディがいい、歌いたいなと思って、もらってすぐに仮歌を入れて送りました。やっぱり考えて作ってくれたからだと思うんですけど、高いけど歌いやすいメロディで、声の伸びもすごくいい響きが出て。自分の声とマッチしてるからリスナーに届くんじゃないかなと。