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INTERVIEW

SiM

2016.03.22UPDATE

2016年03月号掲載

SiM

Member:MAH(Vo) SHOW-HATE(Gt) SIN(Ba) GODRi(Dr)

Interviewer:増田 勇一

-SINさんはどうですか、この「THE KiNG」という曲については。

SIN:ベース的なところで言うと、実は自分のサオじゃないやつで1曲丸々録ったのはこの曲が初めてで。これはテックさんが持ってきてたWarwickで録ったんです。最初は自分のベースでやってみてたんだけど、なんか合わねえなというか、パンチがねえな、というのがあって。リフで勢いを出す曲だったんで、ある意味SLIPKNOTっぽいのがいいなと思って、それでWarwickをピックで弾くことにしたんです。で、それを試してみたら、すぐに"あっ、これじゃん!"ってことになって。

-ちょっとレゲエの要素についての話を。今作でも、特に広がりのある感じの楽曲とかの場合、その要素がすごく有効に働いているのを感じさせられます。例えば万人に届けようとする楽曲を作ろうとしたとき、王道的なバラードを作るバンドもいるだろうけども、SiMの場合は、そこでもレゲエの要素は不可欠なものなのかもしれないな、と思うんです。

MAH:うん。これまでの曲で言えば「Same Sky」(2013年リリースの4thシングル『EViLS』収録)とか「Rosso & Dry」(2013年リリースの3rdフル・アルバム『PANDORA』収録)とかがそうだったように、そういう部分はあると思う。なんかもう曲を作るときに、ベーシックなリズムの選択肢として、8ビートにするか4ビートにするかじゃなくて、レゲエでいくかロックでいくか、みたいなところから始まる部分があるので。だからもうそこからして、SiMはそういうバンドなんですよね。他のバンドは多分、そうはならないと思う。今回のアルバムでも、「Abel and Cain」(Track.4)って曲だったり、ちょっとタイプは違うんだけど、ラストに入ってる「Life is Beautiful」(Track.13)だったり......。ラウドロックではあるんだけど、裏打ちのリズムの曲が多い。というか今回、今までよりもそれが全体的に多くなってるかもしれない。

-ええ、実際そうだと思いますよ。あと同時に気づいたのは、歌詞的に"君と僕"というか"彼女と彼"の歌が結構多いよな、ということ。アルバムの中盤あたりでは特に"彼と彼女のお話"が続いてますよね?

MAH:はい。歌詞については、そのあたりは創作なんですよね。メッセージ云々とか、特定の誰かに向けてどうの、というんじゃなく。人と人って、考え方に相違があるもんじゃないですか。でも、1番その相違が顕著なのってやっぱり男女間だと思うんですね。同じものを見て違うふうに捉えるっていうか、そこでの差はやっぱ男女間での違いというのが1番わかりやすいし。で、このアルバムの中盤には、そういうことについて男性の視点で描いた「If I Die」(Track.6)と、女性の視点から描いた「Paradox」(Track.5)が入っていて。さらにはちょっとそこに繋がる気もする「I DUB U」もある。結局、人それぞれ考え方は違うし、考え方自体も変わっていくもんじゃないですか。そういうことを書くうえで、題材として男女間の関係ってやっぱ書きやすいし、伝わりやすいと思うんですね。だから、いわゆるラヴ・ソングってものではないんだけども、一応そこには愛情もあるというか。

-"君は変わってしまった"、"いいえ、変わってしまったのはあなたの目"というような会話文もブックレット内にはあります。これは本当に、核心の部分ですよね。

MAH:そうですね。このひと言ずつの会話が持つ意味が、自分の中ではすごく大きくて。このやりとりの部分が......。もう、まさにこれだと思うんですよね。それはもちろん、恋愛感情みたいなものだけを指してるわけじゃなく。

-「The Problem」(Track.11)もちょっと斬新。シリアスな内容なのにトボケた感じというか。

SIN:この曲のAメロのところで使ってるエフェクターがあるんですけど、それが実はNOISEMAKERのYU-KI(Ba)に借りたやつで。あいつの家でテキトーに遊んでるときにベースを弾いてて、"このエフェクターいいんすよ"みたいに言われて。"あ、コレ、あの曲に使おう"と思って、勝手に借りてやっちゃいました(笑)。

GODRi:のっけから入ってる打ち込みっぽいドラムについて、最終的に生音でやるのかそのまま打ち込んじゃうのかっていうのがあったんですけど、結果、あえてこういうちょっと単純な打ち込みっぽい音がやっぱりいいなあということになって。結果、良かったですね。いきなりBメロで生音に替わる瞬間とか、なんかすごいワクワクするし。なんかそういう、いい意味でのギャップができて良かったなと思う。