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INTERVIEW

OUTRAGE

2016.03.05UPDATE

2016年03月号掲載

OUTRAGE

メンバー:丹下 眞也(Dr)

インタビュアー:荒金 良介

-昨年リリースした12thアルバム『GENESIS I』のレコ発ツアーの目黒鹿鳴館公演(2月13日、14日)を終えたばかりになります。僕は初日しか観れなかったんですが、2日間通して被りゼロのセットリストで、全49曲やったそうですね?

2日とも同じお客さんが来ることを前提にやった方がいいかなと。最初は"数曲ぐらいダブってもOKだよね"と言ってたけど、まったく被りがない方が潔いかなと。これまでのライヴでは、カバー曲をこんなにやることもなかったし、2日間連続で選曲が被らずにこれだけの曲数をやることもなかったですからね。

-これは本当にすごい試みです。

OUTRAGEはチャレンジを越えたときに次が見えてくるタイプのバンドですから。ただ、準備は大変でした。それこそ20年振りぐらにやったような曲......「...Clay Liner」は『THE GREAT BLUE』(1990年リリースの3rdアルバム)が出た当時はやってるけど、それ以降にライヴでやった記憶がなくて。20数年やってないので、今回は意図的にセットリストに入れました。

-やり終えた手応えはどうですか?

初期の曲は長かったり、詰め込みすぎてて複雑なものもあるけど身体が赴くままにやってるんですよね。今はある程度頭を使ってやってる部分もあるので、その違いがはっきりわかりました。身体が赴くままにやった曲の良さもあるなと再認識しました。

-なるほど。

その認識は『GENESIS I』の制作時からありましたね。カバーしたオリジナル・バンドの音を聴くと、彼らは身体から"ボン!"と出てきたものを録音してるんですよ。こういうエネルギーの出し方は必要だなと。ライヴで自分たちの初期の曲をやると、今とは違うエネルギーを感じますね。

-カバーした楽曲が自分たちの初期の楽曲に通じるものを感じたんですね。今回のライヴのセットリスト自体はOUTRAGEの全作品、全歴史を俯瞰したような内容ですね。

統一感がないと言えばないけど、それが自分たちのカラーでいいのかなと。だからこそ、"次の作品はこれなんだ!"という身体から沸々と湧き出てくるものを出したくて。

-初日の公演では『GENESIS I』収録の日本語のカバー曲を全部やりましたよね。感触はいかがでしたか?

ライヴでCDのような厚い音を出すのはなかなか難しいんですよね。はっぴいえんどの「空いろのくれよん」は明らかに自分のスタイルとは違ったので、気を遣いました。

-Strawberry Pathの「メリー・ジェーン」と「空いろのくれよん」を演奏したときは、鹿鳴館が"スナック・OUTRAGE"になってましたね。

ははは、まさしく。

-緊張されていたのか阿部(洋介/Gt)さんが「メリー・ジェーン」の出だしを間違えたところはライヴならではですよね。得した気分になりました(笑)。

失敗も笑えるような余裕が出てきましたね。失敗したら、もう1回やり直せばいいし、その空気感を伝えるのがライヴですからね。

-ステージ上の和んだ空気もまたよかったです。昔のOUTRAGEのライヴはピリッとした緊張感がありましたからね。

素の部分は昔から変わらないんですけどね。ただ、昔は"ステージに立ってるぞ!"みたいな気持ちが強すぎたのかもしれない。今はそれが必要ないと思ってるし、楽屋のテンションのままステージに出た方がいいのかなと。演奏もその方がリラックスしてできるんですよ。演奏で観客を打ち負かすというより、音を観客と共有するぐらいの気持ちでやった方が本来のパワーが出るなと。

-今のOUTRAGEは音楽を純粋に楽しんでますよね?

バンドの原点は、"IRON MAIDENの「Running Free」でもコピーしようか?"(※「Running Free」は1980年リリースの1stアルバム『Iron Maiden』に収録)みたいなノリですからね。中学生で初めて楽器を手にして、友達とコピー・バンドをやってる。その延長じゃないと、楽しく続けられないですよね。自分たちもそういう気持ちは忘れたくないですね。

-そういう気持ちが出てきたのはここ数年ですか?

間違いなく橋本直樹(Vo)がバンドに戻って来てからでしょうね(※OUTRAGEは橋本が1999年に一度脱退し、2008年に復帰するまで3人編成で活動を継続していた)。だけど、もっと言えば、3人編成のころにいろんなイベントに出るようになり、毛色の違うバンドと対バンする機会も増えて......伝えようとすればするほど伝わりにくくて、ナチュラルにやってる方が伝わるんですよね。だから、素のスタンスでやった方がいいのかなと。