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INTERVIEW

PVRIS

2016.02.10UPDATE

PVRIS

Member:Lyndsey Gunnulfsen(Gt/Vo/Key)

Interviewer:山口 智男

-アメリカから日本に入ったんですよね。いま、アメリカは雪がすごいそうですね?

そう、ボストンから入ってきたの。フィラデルフィアやニューヨークは大変だったみたいだけど、ボストンはそうでもなかったわ。

-日本も昨日と今日、雪になるって話だったんですよ。

ホントに!?

-降らなくてよかったですね。

うん。ホント、そうね(笑)。

-PVRISの来日は今回、2度目ですよね?

そうね。たしかに2度目ね。でも、2年前はA LOSS FOR WORDSのサポート・ギタリストとしてがメインの来日だったし、PVRISのライヴは私ひとりのアコースティック・セットだったから、バンドとしては今回が初めてよ。

-日本の印象はいかがですか?

日本のオーディエンスは敬意を払ってくれるし、優しいし、熱意があるし。アメリカのファンも素敵だけど、日本のファンの方がずっといいわね。とても礼儀正しいうえに、常に敬意を持って接してくれるから私たちもとても嬉しいわ。

-日本に来て、自分たちの文化や習慣と違うという意味で、びっくりしたとか不思議に思ったとかってことはありましたか?

1番ショックが大きかったのは食べ物かな。初めて来たときは特にね。"何なの? 何が起こっているの!?"ってぐらいカルチャー・ショックを受けたわ(笑)。でも、今回は2度目の来日だからずいぶん慣れたわ。

-食べ物にカルチャー・ショックですか。何がそんなにショックだったんでしょう(笑)?

"日本の食べ物が変わってる"という意味ではなくて、"アメリカとは違う"という意味でね。アメリカだったら簡単に"ハンバーガーだ、ステーキだ、フライドチキンだ"ってなるところが、日本では朝からきちんといろいろな料理が出てくるでしょ? それもうんとヘルシーなものが。そこに違いを感じたのよ。今は日本の食事の方が好き。

-ところで、PVRISがどんなバンドなのかということも聞かせて欲しいんですけど、もともとはメタルコア・バンドだったそうですね。それが現在のエレクトロやポップの要素を取り入れたロック・バンドに変化したきっかけはどんなことだったんですか?

私、VERSAEMERGEってバンドの大ファンだったんだけど、そのバンドでプログラミングとかライヴをやるときのシアトリカルな演出を担っていたBlake Harnageと関われたことが、PVRISが変わるきっかけだったと思う。VERSAEMERGEは本当に大好きだったから、しょっちゅうライヴに行ってたの。私がまだ14~5歳のとき、彼らのライヴが終わったあと、Blakeをつかまえて、自分がいかに彼らの大ファンであるか、VERSAEMERGEの音楽がいかにかっこいいかを訴えたら、Blakeもキッズが一生懸命に自分たちの音楽を語ることに喜んでくれて(笑)。それからメールのやりとりをするようになったの。エレクトロなものからロックなものまで、私たちが作ったいろいろな曲の中からどれをレコーディングしたらいいかってときに、Blakeにアドバイスをもらったことが具体的な形になって表れてきたような気がしてるわ。PVRISのデビュー・アルバムである『White Noise』(2014年リリース)の曲がエレクトロ系のものが多くなったのは、Blakeから学んだものが後ろ盾になったおかげで自信を持てたからというのも理由としてあると思うわ。

-ちょうどエレクトロおよびポップな要素を取り入れるにあたって、どんなバンド/アーティストから影響を受けたのか訊こうと思っていたんですよ(笑)。それがVERSAEMERGEだったわけですね。

もともと、ポップでキャッチーな音楽は好きだったんだけど、ロックにエレクトロという全然違う要素を取り入れて、なおかつそれをいいバランスでミックスするという意味ではVERSAEMERGEの存在が1番大きいわ。ロックにエレクトロな要素を取り入れて、シアトリカル且つ壮大なイメージに作り上げるという意味で、彼らはとても成功していたからね。

-PVRISの音楽はポップな要素もあるし、Lyndseyもポップでキャッチーな音楽が好きだとおっしゃっていましたけど、PVRISの音楽が単に底抜けに明るいポップスにならないのはなぜなんでしょうか?

ポップでキャッチーな音楽は好きだったんだけど、そういう音楽の歌詞がずっと嫌いだったからじゃないかしら(笑)。本当にハッピーなコード進行だけのものって、私はピンと来ないの。たしかに聴きやすいし、メロディは頭に残るかもしれないけど、あっという間に忘れられてしまうでしょ? そこが好きになれなかったんだと思うんだけど、自分が作る音楽に関しては、聴きやすさと同じぐらい中身があることとパワフルであることを大事にしているの。特に歌詞においては、必ずしも理解しやすいものでなくてもいいと私は考えているわ。