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INTERVIEW

Gacharic Spin

2015.10.07UPDATE

2015年10月号掲載

Gacharic Spin

Member:F チョッパー KOGA(Ba) オレオレオナ(Vo/Key)

Interviewer:沖 さやこ

-激ロック初登場であり、メジャー1stフル・アルバムをリリースされるタイミングでもありますので、まずはバンドの歴史についてうかがいたいと思います。Gacharic SpinはKOGAさんとヴォーカル&ドラムのはなさんが中心となって結成されたそうですね。

KOGA:はなと私は高校の同級生で、当時お互い本命のバンドがあったんです。彼女はいろんな楽器ができるので、当時はベースを弾いてたんですけど、私はドラムを叩くはなが1番好きで。私が本命でやっていたバンドを脱退することになって1回実家に帰ろうと思ったんです(笑)。それでもう1回バンドを作るなら、はなと一緒にやりたいと思ったんですよね。はなと一緒にやれないなら、もうきっぱりバンドをやめようと思って......それで誘ったら"やりたい"と言ってくれて。それをきっかけにGacharic Spinを立ち上げました。

-結成から1年足らずでNHKの"MUSIC JAPAN"に出演、相川七瀬さんのバック・バンド、ゲーム初音ミクのモーション・アクター、AKB48の「GIVE ME FIVE!」で演奏とパフォーマンスを指導......と、ものすごい活躍を見せます。

KOGA:それも全部ライヴで繋がったお仕事なんです。関係者の方がライヴをたまたま観てくださって、ガチャピン(※Gacharic Spin)のホームページから連絡を取ってくださったり。ツアーをめちゃくちゃ回ってたんですけど、仲良くしてくれてるライヴハウスの店長さんがAKB48の関係者の方と繋がりがあって"ガールズ・バンドで楽器を教えられる子たちいる?"と相談されたらしくて、それで私たちに声を掛けていただいたりとか。だから私たちにとってライヴはとっても大事なものなんだな......と思わされました。大人の力があるわけでもなくイチから作ったバンドなので、ライヴをやるしかないし、至るところにポスターを貼ってフライヤーを持っていって......みたいな地道な方法でしか広められなくて。でもそれがあとからいろいろ繋がっていったんです。"MUSIC JAPAN"はプロデューサーさんが、YouTubeにアップされてた私の教則DVDの映像を観てくれたらしくて(※KOGAとはな、TOMO-ZO(Gt)の3人はそれぞれの担当楽器の教則DVDをリリースしている)、それで声を掛けてくれたんです。

-アメリカ、韓国、中国、香港、フランス、ルクセンブルクと海外でのライヴも盛んで。海外ライヴを行うきっかけになったのも、地道なライヴ活動ゆえだった。

KOGA:たまたまアメリカの方が、私たちの出るブッキング・ライヴで他のバンドを観に来てたんです。その流れでガチャピンを観て"いい!"と思ってくれて"ヒューストンでライヴをやらない?"と誘ってくれたんですよね。......最近ガチャピンを知ってくれたみなさんはこういう歴史を知らないと思うんですけど、3日に1回のペースでライヴをしまくってて。最初のツアーが40本、次は20本、その次は30本......とツアーが途切れることがなくて(笑)。その地道な活動が全部今に繋がっているな、と思います。

-2012年からの活動が今のガチャピンに繋がってると思いますが、まずセンター・ヴォーカリストが脱退するという、バンドにとってはかなりピンチな状況が訪れる。

KOGA:かなり致命的なピンチで。それを助けてくれたのがオレオでした。オレオは最初キーボードだけでサポートをしてくれたんです。

オレオ:最初はワンマン・ツアーの3本をサポートするだけだったんです。でもヴォーカリストがいないというピンチな状況で、(KOGAたちは)そのあとの全国ツアーを回ろうとしてて"えっ!? それヤバくない!? なんてバカでドMなんだろう!"と思ったんですけど(笑)、それでもツアーを回ろうとする姿に心を打たれたんですよね。だから私も一緒にやりたいなと思って、もう1回サポートさせてもらうように申し出て。そのツアー中に正式メンバーになりました。

-KOGAさんたちもそんな状況でツアーを回ろうとするなんて。その心意気は素晴らしいですね。

KOGA:"どうしよう!"とは思ったんですけど、なんとしてでもバンドを動かさなきゃ! という気持ちしかなかったんですよね。そのツアーは友達のバンドのヴォーカリストを週替わりで呼んで、セットリストもそのヴォーカリストの子に合うような選曲にして、アレンジを変えて回りました。でもサポートのヴォーカルで入ってくれた子たちもみんなちゃんと曲も動きも覚えて、メンバーのように歌ってくれて、それにもすごく励まされました。メンバーの脱退ってテンションが下がることになると思うんですけど、週替わりのヴォーカルだけでなく、オレオとはなのコーラスのパターンが変わったりしたので、それがお客さんにとっても"今しか観られないガチャピンを観に行こう!"というお祭り騒ぎになってくれて(笑)。でもそれで余計ハードルが上がっちゃって"ヴォーカルどうしよう!?"という話になったんですよね。

-そのあとにオレオさんとはなさんのツイン・ヴォーカルの体制が整う。

KOGA:そのあとに予定されていたフランス・ツアーが、ヴォーカルもいないし話もなくなるかなー......と思ってたんですよね。でも(現地の担当者に)"楽器チームはいるんでしょ? じゃあ来て"と言われて(笑)、それで急遽オレオとはなが歌う体制にしたんです。実際ヴォーカルを見つけるオーディションもしてたんですけど、はなもオレオももともとヴォーカリストとしての経験があったし、このふたりで歌ったらかっこいいんじゃないか?と思ってやってみたらハマって。"この4人で土台作れるよね!"と思ったし、お客さんもすんなりそれを受け入れてくれたんです。でもふたりとも両手がふさがってるじゃないですか。だからお客さんを煽れる人間を入れたいよね、ということでパフォーマーふたりが加入することになりました。

-ああ、そういうアイディアからパフォーマーが入ることになったんですね。

KOGA:ダンスだけでなく、かつら被らせたり、ダンボールで小道具作らせたり(笑)。それもあって"ダンサー"ではなく"パフォーマー"なんですよね。パフォーマーが入って、パフォーマンスの激しさも増した気がします。新メンバーが入ると私たちも刺激を受けるし、楽器を持っている私たちとは違って彼女たちは全身を使えるので、いい仲間でありライバルが入ってきてくれたなーと思います。パフォーマーも"バンドマン"ですからね。一緒に機材を運んで、機材車でぎゅうぎゅうになって移動して......。