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INTERVIEW

coldrain

2015.10.21UPDATE

2015年10月号掲載

coldrain

Member:Masato(Vo) Y.K.C(Gt)

Interviewer:村岡 俊介(DJ ムラオカ)

-プロデューサーのBrandon Paddockの元で?

Masato:Brandonの家ですね。

-そうなんですか!?

Masato:どっちかというと、実際のレコーディングより制作を詰めていく作業の方が長かったです。あの感じだったらアメリカで録る必要は全くないですね。

Y.K.C:海外で録った音だ、とかそういうのは全然関係ないです(笑)。

-(笑)そこでプロデューサーのBrandonと話して詰めていく作業を行う......。

Masato:それがむしろ長かったですね。ほぼ1ヶ月くらいです。基本的にプリプロ、レコーディングが全部一緒みたいな感じですね。

-そういうやり方は今までで初めてですか?

Y.K.C:初めてですね。今まではプリプロをした上で、それができたら本チャンの機材で録るんですけど、今回はほぼ全てコンピューターの中で完結させています。ドラムとギターの音色でどうしても生音じゃないと困るときはスタジオで録ったんですけど、それ以外はラインのアンプで録って、その代わりあとで音作りがしやすいようになってるという。

Masato:今風ですね。

Y.K.C:確かに合理的なんですよね。変更したいと思ったらすぐに戻れますし。

Masato:8割くらいの曲はドラムを録ってる時にすでに歌が入ってましたから。

Y.K.C:Katsuma(Dr)が録ってる時にすでに歌が入ってる状態だから、ドラムのテイクも"もう少しこういうテンションで"と簡単にできてしまいます。

-全然違いますね。普通ドラムから録りますし。

Masato:ドラムから録り始めるとめちゃくちゃ手こずるんですよね。楽しくないし、わからない要素が多いから。ドラムが曲に慣れてると2日で全部終わりましたしこんなに早く録れるんだって。この方がストレスはないかなと感じましたね。ただ、いわゆる"ザ・レコーディング"みたいなものがないので、人によってはオン・オフ付けるのが難しい気がします。本当に作品ができるまで達成感がないですね。ヴォーカルはあるんですけど、弦楽器隊はいつレコーディングが終わったかわからないという。"こんなフレーズどう?""いいじゃん!""はい次行こう!"、みたいな。"もう録らないんだ!?"って(笑)。

-プロデューサーのBrandonは、PAPA ROACHなどラウドなバンドも手掛けてますが、Olly MursやDAUGHTRYなどポップなアーティストなども手掛けたりとオールラウンドな方ですよね。いろいろ候補がある中で彼に依頼した決め手は何でしたか?

Masato:5年間、John Feldmannの右腕としてやってたエンジニアなので。ある程度Johnのノウハウもわかるだろうし、細かい作業を全部やってたっていうことは知ってたので。今まではプロデューサーとエンジニアとをそれぞれ分けてやってたんですけど、それが同一人物だったらどうなんだろうかっていうことにも興味がありましたね。あとはTHE USEDとかオレたちが好きなアーティストの曲もいっぱい録ってるし。だけど実際にはプロデューサーとしてはどっちかっていうとポップ寄りだったので、そこの擦り合わせに時間がかかった部分もありましたね。ただポップな要素は以前からcoldrainにはあったものなので、そういう意味では最終的には合致しましたね。

-プロデューサー的にはもう少しポップな作品に仕上げるイメージだったのでしょうか?

Y.K.C:coldrainはこういう音楽性だからこういう作品にしよう、ではなくて、曲単位で見るんですよ。そこでバランスを取るのはむしろこっち側でした。

Masato:多分Brandon自身はポップにしたい、したくない、という考え方でではなくて、自然にポップになってしまうんでしょうね。ソングライターとしてポップな人なんで。

-実際できた作品を聴いてみて、ポップなフィールドに傾倒するかと思いきや、すごくアグレッシヴな楽曲があったり、振り幅のあるところもバンドとプロデューサーの相性がよかったというか。完成したサウンドは結果的にすごくいいものに仕上がったんじゃないでしょうか。

Y.K.C:そう思います。とはいえ結構大変でしたね。

Masato:彼もまだ若くて、発展途上なので。

-そんなに若いんですね。

Y.K.C:Masatoとタメなので。単純にできないことも多いし、知らないことも多かったですね。

Masato:1番の問題点をあげるとしたら、録り始めた当初から、"結構ヤバいものができた。自分のやってきた中でベストだ!"っていう感覚が強かったことですね。オレたちはもっとイケるって思ってたから、レコーディング終盤で少しぶつかっちゃって。まだ若いぶん経験値は浅いので、人間をまとめるとかそういうことはあまりできないタイプかなって思いました。ただ最終的にはその壁も越えてくれました。誰と一緒にやっても衝突のひとつやふたつは起こると思うし。あと彼は発想も豊かで若いぶん記憶力も良いし、曲を理解して最初から最後までやるって意味では6人目のメンバーだと彼自身が思ってくれたからよかったなって。

-いくつか楽曲をピックアップして訊いていきますが、まずアルバム・タイトルでもあるTrack.1の「VENA」ですが、2分弱のアグレッシヴでパンキッシュなトラックですね。ヴォーカルもクリーンなし、オール・スクリームというアルバム中1番激しい曲ですね?

Y.K.C、Masato:1分台(笑)!!